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日毎に敵と懶惰に戦う

はてなダイアリーから引っ越しました。酒と食い物と美術と旅と横浜と建築と演芸と…

松江の夜

せっかくここまで来て、明日は土曜日だと言うのにそのまま横浜に帰る法は無い。ということで、今夜は松江に泊まり、明日は出雲に足を伸ばすことにする。米子駅から松江駅までは鈍行列車で移動する。
宿泊は駅前のユニバーサルホテル本館。「シングル2580円〜」の看板が麗々しいが、聞いてみるとコミコミで5718円。うーん、いくらなんでも差がありすぎないか?まあ、朝食も夕食も無料で展望大浴場もあるということなので、良しとする。部屋に入ると無駄に広い。3人がけのソファーが向かい合わせで2つ置いてある。なぜシングルに? なんだかよくわからない。
さっそく松江の夜の街へ、といっても歓楽街ではなく飲み屋を探して。フェデリコ・カルパッチョも著書*1の中で、「ミシュランやゴー・ミヨーにはある程度以上の店は載っているが、それには至らない街場の店は載っていない。しかしその必要も無い。初めての街で、良い店を見つける嗅覚を持たずしてどうして旅ができようか」と言っているので(うろ覚え)、ガイドブックに頼らずにさあ出かけよう。
新大橋の北詰に「やまいち」という、期待の持てそうな店を見つける。小料理屋、というにはややざっかけない、くたびれた、しかしながら掃除は行き届いている感じに期待が持てる。
入ると外国人観光客が店のヒトと楽しそうにおしゃべりしていて、良い雰囲気。手書きの札には値段が無いが、どう考えても法外な値段を請求されそうではなかったので、カウンターに腰掛けてさっそく物色開始。刺身もうまそうだし、自家製の筋子というのも良さそうだ。目の前のなべで飴色になっている大根もいい‥‥ビールはエビスが用意されていて惹かれるが、いきなり日本酒の熱燗にする。銘柄は「扶桑鶴」島根県益田市のお酒らしい。
ワケギのぬた、生鯖の刺身*2、自家製筋子、アマサギ*3、モロゲ*4、おでんは大根・牛筋・つみれ・牛蒡巻。うまいなあ。お酒もすすむ。やっぱり土地の物には土地の酒。大根はおかわりする。途中で帰った4人組の外国人は、お会計が合計で「3600円」って何を食べたんだろう?
いい加減に良い気分になってきたので、最後は宍道湖名物蜆の味噌汁とご飯を頼むと「飯・汁・漬物」というセットになっていて、漬物とほうれん草の胡麻和えもついている。お椀にあふれんばかりの蜆は身がふっくらしているし、艶々のご飯も美味しい。幸せだなあ。最後には柿も出てきた。
お会計は4800円。びっくりするほど安い、というわけではないけど、しかし満足感と比較すると安い。4人で3600円がますます謎だが。
宿に帰り方々、コンビ二で、明日の参考にと安いガイドブックを購入。さっき行った店が載ってる‥‥結構有名な店だったんですね。うーん、「どうして旅ができようか」とか偉そうな事を言っておいて恥ずかしい。まあ、美味しかったからいいですけれども。

*1:フェデリコ・カルパッチョの極上の憂鬱isbn:4877285199

*2:鯖は釣った瞬間から腐るらしいので、生ってのはよっぽど鮮度がいいんでしょう

*3:宍道湖七珍の一。ワカサギ

*4:宍道湖七珍の一。海老の一種