日毎に敵と懶惰に戦う

はてなダイアリーから引っ越しました。酒と食い物と美術と旅と横浜と建築と演芸と…

広島市現代美術館「伊藤有壱アニメーション展」

駅から再び市電の人となり、比治山下で下車して広島市現代美術館へ。庭のベンチに座って、さっき購入したかき飯を食べる。これはかきが3つ入っていたので、今日は総計かき14個であった。昨日と合わせて18個、しばらく、牡蠣はいらないや。
さて、この美術館は黒川紀章の設計であるとのこと。



中に入り、伊藤有壱アニメーション展に入る。伊藤有壱は「ニャッキ!」を作った人、という認識しかなかった。最初の展示室には、ニャッキクレイアニメーションの撮影技法の解説や、ニャッキの粘土細工、セットがたくさん。引き出しにたくさん入った、実際に撮影に使われたニャッキ達がかわいい。5分の映像作品の撮影に3週間かかるとか。根気がないとやってられんですね。
次の部屋は、伊藤有壱が手がける様々な仕事。いや、びっくりしました。あれもこれも伊藤有壱。テレビで見ているコマーシャル、クレイアニメに限らず、様々なアニメーション、CG、伊藤有壱ってこんなにいろんなものを手がけていたのか。代表的なCMやPVの映像を流していたのだけど、宇多田ヒカル平井堅のPVなんて、もはや音楽はBGM、映像が主役の勢い。CMとPVは、映像の最初に「権利関係が大変でした」みたいなクレジットが入っていた通りで、権利主体が膨大だからそのあたりの処理とか難しいだろうな。あとからDVDにして売るのは難しいだろうから、まとめて見られるのは貴重だ。日テレ営業中とか、ビオレママとか、ポンデライオンとか、漱いだ瞬間キュキュッと落ちてるとか、ピンキーとか。ESSOのルパン三世のCM映像は、「諸般の事情により」音声無しでの映写となっていた。
展示物も充実していて、大変満足いたしました。カタログが1260円で売っていたのだが、「DVD付きカタログ1575円、予約受付中。ただしDVDの中身は未定です」というのに惹かれて思わず購入した。出来次第、送ってくれるらしい。

オープンしたての表参道ヒルズ

思いのほか、映像を見ていて長居してしまった。美術館を後にして、再び市電に乗って広島駅へ。地下道をくぐって新幹線口に急ぎ、空港行き、15時のバスに飛び乗る。50分ほどで空港へ。カードラウンジに行ったが、なんともまあ、やる気のないラウンジであった。
にしき堂の麩餅をおみやげに買い、16時40分のJAL1612便に乗って、日の落ちた羽田空港に到着。京急と山手線を乗り継いで渋谷へ。待ち合わせて、目当ての店が祝日で休みだったので、ブッツトリックバーで飯を食う。んー、味は、まあ。
出て、さてどこに行きましょうか、ということになり、表参道ヒルズを冷やかしてみたかったので行くことにし、タクシーで向かう。「参」の字を図案化したマークがちょっと脱力。

中に入り、表参道を模した螺旋の斜面を一通りめぐってみる。9時だったので多くの店が閉店間近、あるいは閉店したところ。どの店も、単純なシャッターではなく、立派な「門」を持っているところが面白い。ストリートに店がある様子を表現したのだろうなあ。


しかし、お店のラインナップは、まあ、自分が服飾にさほど興味が無いからだろうけれど、あんまい食指の動くお店がなかった。六本木ヒルズみたいに、また冷やかしばかりで買う客無し、にならなければいいが。しばらくすると、結構な数の店が入れ変わっているような気がする。
店先のお花に「神田うの」「坂口憲二」などと、いかにもな名前が並んでいる飲食店があったり。メニューがラーメン1200円、他にシャンパンとかがある訳の分からない店があったり。なんにしろ、華やかな感じで、まあオープンのお祭りですからね、結構なんじゃないんでしょうか。
表参道の駅から渋谷経由で帰宅。うー、疲れた。

大和ミュージアムへ

6時半ごろに目が覚めて、うがい手水に身を清め、朝飯。無料サービスの朝飯って、コンフォートホテルとか東横インとか結構しょーもないものが多いんだけど、ここはちゃんとしたパンにおにぎりのほか、暖かいおかずも何種類か用意されていて、ヨーグルトもあるし、フルーツジュースがあって、なにより牛乳が結構旨かった。立派なもんです。
銀山町から市電に乗って広島駅、8時7分の三原行きに乗って、呉線を南下する。瀬戸内海の景色が間近に見え、島影や行きかう船、沿線の工場のクレーンなど、やはり瀬戸内海は楽しい。戦前戦中なら鎧戸を閉めないといけないところですね。
呉駅に着、改札出ると制服を着た軍人さんか海軍兵学校の学生さんが…じゃないな、海上保安大学校の皆さんかな、とにかく、軍港に来たのだなあ、と否が応にも盛り上がる。

駅前から南に数分で大和ミュージアムに着く。入り口入ると、「男たちの大和」と絶賛タイアップ中で、予告編を流したり写真展をやったりしているのを横目に、まず目に飛び込んでくるのが戦艦大和の1/10の模型である。おー、さすがの迫力。

海に向かって広い窓を取った、高い天井の空間に、戦艦大和が鎮座ましましている。ここが展示のハイライトですね。
展示物は、まずは海軍史と、海軍工廠と共に発展した呉の歴史の解説コーナー。呉で作られた大和以外の軍艦、潜水艦についても詳しい。佐久間艇長の最期の手記も解説。やっぱり鬼気迫るものがある。日露戦争についての解説ビデオは、しっかり軍艦マーチを流して盛り上げていて、あの広島の平和記念資料館が目を吊り上げて怒りそうな…。広島の平和記念資料館の基調って、「広島に海軍の基地ができたばっかりにこんな酷い目に…」という論調に終始してますからね。まあ、原爆落とされたんだからそれも当然だけれど。呉市は空襲で酷い目にあったものの、戦後も石川島播磨重工とか日新製鋼とか海上保安庁とか、いわば戦争遺産の産業で食っている街だから。

大和に関しての展示は、建造当時の計画の変遷、実際の図面、大和の戦跡(実に情けない戦績であるわけだが…)等など、であるわけだけれど、展示のスタンスは「大和の建造のための技術が、いかに今の技術立国日本を支えているか」がメインになっていた。

次の展示室では、特攻用の潜水艦や零戦の模型。ここから建物の中をぐるーっと上方に上っていき、大和の模型を横から

やがて下に見るようになる。

最上階にはもう二つ展示室があるのだが…うーむ。一つは科学技術館のできそこないみたいな「子供向け体験展示」で、予算が力尽きたのが、模型も安っぽいし、ぶっちゃけ、しょぼい。んで、もう一つは「未来へ」と題して、松本零士全面プロデュース。ま、何も言いますまい。
ミュージアムショップで日本酒「男たちの大和」を購入しようかと思ったが待て待て、と自分を引き止めて。外には、引き上げた陸奥の舵とか主砲が飾ってあった。

呉のかき祭

大和ミュージアムを出て、大きな貨物船が停泊しているのを眺めつつ。

今度は駅の反対側に向かい、呉のかき祭へ。この時期、広島周辺では週末になるとかき祭が行われており、今日は宮島でもかき祭開催中のようだ。

会場は結構な混雑。かき祭ってどんなものなのかよく知らなかったけど、ここの会場では、メインは炭で焼いたかきを無料で食べられる部分なのですね。広場の中央でずらーっと人がならんで、焼き牡蠣の配給を受けていた。私も並んで一つゲット。うー、旨い。醤油もなにもつけないんだけど、やっぱり旨いわー牡蠣。焼くとより味わいが深まりますなあ。

そのほかにも屋台がたくさん出ている。カキフライは試食と販売があるが、どちらも大行列なのでパス。土手鍋も大変な行列でパス。かきうどん300円也(かき2つ入り)を食べた後、かきのねぎ焼き200円也(かき6つ入り)を買い、これはしかし酒が欲しくなったので缶ビールを購入。ぐびぐびっと飲みつつ、ばくばく。旨いなあ。
会場には、かきの歌が流れていて、「おかあさん、かき美味しいね、うんぬん、カキは海のミルク」みたいな、一時流行った魚を食べよう、みたいな歌詞であった。ちょと脱力系。
ねぎ焼きを平らげて、千福の樽酒が振舞われていたので貰い、もう一度焼きかきの行列に並ぶ。時間を追うごとに人がどんどん増えている。それにしても、なんであるな。私、出張帰りだからスーツ着てたんだよね。振る舞い酒の日本酒の紙コップ片手に、無料のかきを貰うために行列するスーツの男。どうみても駄目人間です、本当にありがとうございました。今度は、かきが小さかったので二つ入れてもらってラッキー。日本酒をぐーっとやりつつ、焼きたてのカキをほうばる。うまー。
満足したので、かき飯300円也を昼飯にしようと購入、お土産用のかきも買って、会場を後にする。かき以外いもいろいろ特産品が売られていたようだ。呉駅から、11時51分の快速で広島に戻る。