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日毎に敵と懶惰に戦う

はてなダイアリーから引っ越しました。酒と食い物と美術と旅と横浜と建築と演芸と…

讃岐醤油画資料館

丸亀城とか本当は見たいんだけど、なにしろ本来の目的は出張なので、急いで次へ。丸亀駅11時41分の電車に乗って、坂出へ。坂出駅から歩いて5分のところにそれはある。

醤油メーカーの鎌田醤油。醤油の香りが漂ってくるそこにあるのが、小沢剛の『讃岐醤油画資料館』。これ、説明すると長くなるのだが、現代芸術家の小沢剛が「醤油画」という架空の美術史をでっちあげる一連の作品を作っていた、と。で、それを見た鎌田醤油の社長が気に入ってスポンサーになり、自分の工場の敷地内に資料館を作ってしまった、という冗談みたいな話なのである。
さて、入り口であるが、まず最初に商店街に面した表玄関に廻ってみたものの。

入り口はぴったり閉まっていて、裏手に廻ってください、とのこと。で、上の写真の受付に行くとチケット(200円)を売っている。それを持って、係りの人に入り口の鍵を開けて貰う、という寸法。ちなみに、チケットを買ったらマッチをくれた。醤油画資料館の隣はなぜか四谷シモンの人形館があったが、まあ、これは、まあいいや。
係りのお姉さんに案内されて(この人は鎌田醤油の社員さんなんだろうか。これだけのために雇われているとしたらさぞ暇だろう)、中へ。
弘法大師は醤油画の始祖であるらしい。中世は醤油画が盛んだったらしい。高橋由一岸田劉生も醤油画を画いたらしい。草間彌生や篠原有司男やイサム・ノグチも醤油画に取り組んだらしい…という、作品群を見てくらくらげらげらする。醤油でボクシングペイントする篠原有司男の人形がかわいい。
http://www.kamada.co.jp/ss/ss.htm
実は、小沢剛の醤油画については、依然、森美術館の個展があったときに一度見ている。だからこれが2度目になるのだが、やはり醤油屋さんにあると、意味が複雑骨折して、さらに楽しめるのだった。資料館はスペースはあまり広くないのだが、結構な高密度で作品が並んでいて、楽しめた。

坂出から12時23分のマリンライナーに乗り、高松へ。少し時間があったので、以前にも行ったことのある、サンポート1階の「いただきさんの海鮮食堂」へ。
http://d.hatena.ne.jp/zaikabou/20060501#1146776978
一人で、はまちの刺身、太刀魚のしそ巻き、コノシロの和え物、ごはんに味噌汁。味噌汁もいろいろ具が入っていて、1300円なり。豪勢な昼飯になったしまった。ここに来ると食べ過ぎるのよね…。はまちがもう、ぷりぷりしていて実に美味しく、地物の太刀魚も大変に良かった。ああ、幸せな昼飯。食後、歩いて客先に行き、打ち合わせ。

高松市美術館

打ち合わせは、順調に終わる。んー、いいんだろうかこれで。まあいいや。有難いことである。ということで、高松市美術館へ。

こちらでは、イサム・ノグチの展覧会が開催中であった。イサム・ノグチは香川にゆかりのある人で、『イサム・ノグチ庭園美術館』というものもある。ただし、これは往復葉書で申し込んで予約しないと見れないらしいが。んで、この企画展は、入ってはみたものの、あれ?なにか見覚えが…と思ったら。
http://d.hatena.ne.jp/zaikabou/20060521#1148219614
横浜美術館で見たものの巡回展でした。あれま。それでも興味深く。石の彫刻群の、艶かしい表面の質感、艶を、何時までも眺めていたい気分になった。


すぐ目の前に「かな泉」といううどんやがあったので、おやつ代わりにうどんを。冷たいぶっかけにおでんの牛筋。うどんは、腰があり過ぎるくらいあって、美味。

ついでに栗林公園も

まだ飛行機まで時間があるので、ついでに栗林公園も。藩主が代々に渡って修築を重ね、1745年に完成し、下屋敷になっていた庭園。現在は国の特別名勝に指定されている。総面積が75ヘクタールで、馬鹿みたいに広い。特別名勝に指定されている庭園の中で最大だそうな。ふらふら歩いていたら切りがなさそうなので、「おすすめ60分コース」にしたがって、30分くらいで廻る。




それはそれは立派な庭園。山に張り付くような庭園で、滝もあるのだけれど、藩主を楽しませるために手で水を汲んで水を流す滝であるらしい。今は昼間だけ、ポンプで水をくみ上げていた。
で、この庭園は実に見事な枝振りの松が沢山あって、松好きの人なら、いつまでも眺めていて飽きないことだろう。どの程度、そういう人がいるのか知らないけれど。

お年寄りの団体をガイドしているおばちゃんがいて、途中までは普通に庭園の紹介をしていたのだが、出口が近づいたら商品の宣伝をはじめた。『みのもんたさんの番組で紹介されていて、がん細胞が溶けまして…』がん細胞って溶けるのか。で、そのまま、庭園入り口前のお土産屋に吸い込まれていった。どうやら、お土産屋がガイドをやっているらしい。お土産はあまり面白くないものが多く、送料無料が売りの店らしかった。なんだかなー。

さあ帰ろう

栗林公園のすぐ前にも、空港行きのリムジンバスのバス停があるので、ここから乗り込む。空港で少し時間があったので、展望デッキへ。高台から街が一望できる。

夕方が近づき、夕暮れが綺麗だった。

18時のJAL便で羽田へ。飛行機の中がぽかぽか暖かく、ぐっすりと寝て。羽田で飛行機から降りた時、寒さにびっくりする。バスを乗り継いで帰宅。

高松に行くのだが

これが前々から決まっている出張であれば、前後に年休でもなんでも入れて、直島スタンダードに行くところである。しかし、決まったのは昨日。これではどうしようもない。水曜日も仕事のスケジュールは入っている。仕方がないものは即ち仕方がない。
打ち合わせは昼からなので、羽田発8時5分の、高松行きJAL便に乗る。相変わらず、この時間の羽田の滑走路は混雑が酷く、離陸したのは8時30分か40分くらいだったろうか。夢の中だったのでよくわからないが、それにしても着陸時にはそれなりに帳尻が合うのが不思議なところなわけで。バスで高松駅へ出る。いかにも終着駅な高松駅の雰囲気は好き。10時28分の快速に乗って、丸亀へ。飛行機、バス、電車の中ででっち上げた(いや、ちゃんとやってますよ、仕事も)報告書2枚、メールで送って、さて。

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館


丸亀駅を出ると、本当にすぐ駅前にどどーん、と現れるのが、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館谷口吉生の作品。谷口吉生の作品の中では、東京国立博物館法隆寺宝物館とか、広島市環境局中工場なんか好きだが、この美術館もなかなかいい味出している。本当に駅前、駅前広場から直結、という感じだ。
猪熊弦一郎の絵画は割合雑駁というか、洒脱というか、軽妙な味わいだと思った。小さなおもちゃみたいなののコレクションがかわいい。長谷川潔みたい。ほいでもって、企画展で無言館関係の、ようするに戦没画学生の作品展をやっていて、お年寄りが結構入っていた。で、絵もそこそこに、建物をしげしげと眺めるわけです。




んー、見事なまでに谷口吉生。堪能して、後にする。

ところで、今度横浜にできる日産の本社は谷口吉生なのですね。今から楽しみ。