日毎に敵と懶惰に戦う

はてなダイアリーから引っ越しました。酒と食い物と美術と旅と横浜と建築と演芸と…

列車を乗り継いで

6時半起床、7時に朝ごはん。宿でいただく。この宿は街の中心地に建っているのだけれど、大正時代に建てられた大変風情のある旅館で、内部も床から壁から良く磨かれていて木が艶々していて、清潔で、とても快適。こういうところの朝ごはんは、大抵、飾り気は無いがまっとなものを安価に食わせてくれる。ここも美味しかった。しょっぱい鮭は、さすが東北日本海側、という味。お会計は一泊朝食で5200円
http://web.travel.rakuten.co.jp/portal/my/jyouhou_page.main?f_no=15219
出掛けに、宿のご主人が、車で駅まで送ってくれるというので好意に甘える。この旅館は酒田の大火で焼けなかったのですか?と聞いたところ、ちょうど火元のすぐ風上で助かったのだ、ということ。なるほど、確かに、宿の直近の道路を挟んで、両側に建っている建物の風情がまったく異なる。大火後の建物は耐火建築で住みにくくて…結露もするし…なんてぼやいていた。それにしてもこの季節なのに雪が無い。
7時40分の新庄行きに乗車、最上川をさかのぼる。

新庄からは奥羽本線に乗り換え、羽前千歳まで。仙山線に乗り換えて、山寺まで。途中の車内で、一気に読む

インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書)

インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書)

いやあ、面白いわこれは。まず純粋に読み物として面白い。911事件のときのNHKのアイドル、テッシーと、外務省のラスプーチンの対話。国際政治が良くわかる、ような気がするようになる、一冊。インテリジェンスの実態、なによりインテリジェンスは人であること…だけど、とにかく読み物としてニヤニヤしながら読むに大変面白い本。
山寺駅から、2時間後の電車の時間を確認して、山寺へ。ここも本来ならもっと雪があるのだろうけれど、ちょっとある、という程度だった。

本堂にお参りしてから登り始める。全部で800段だか1000段だかあるらしいのだけれど、

駆け足で階段を上っていくと、いつの間にか奥の院奥の院は閉鎖中。少し戻って五大堂。ここからの眺めがすばらしい。


随分駆け足で巡ったので、到着から1時間後の電車に間に合いそう。再び駆け足で階段を下りる。山の上のほうで佐川急便のお兄さんを見かけたが、仕事とはいえ、こんなところの上り下りは大変ですね。山寺駅に滑り込み、11時42分の快速に乗車、北仙台まで。

せんだいメディアテークへ

北仙台仙台市営地下鉄に乗り換えて…そう言えば、仙台の地下鉄に乗るのは13年ぶり2回目であるな…勾当台公園まで。歩いて、せんだいメディアテーク伊東豊雄の代表作、せんだいメディアテークにはじめてやってまいりました。

その複雑奇怪なる構造は私が説明するには手に余るのでwebページを見ていただくとして、http://www.smt.city.sendai.jp/smt/about/character/
ひとまず中にはいって、カフェでカレーランチ。中に入ってもますます不思議な空間だなあ

入って正面の空間では、来週からはじまるこのイベントの設営準備が行われていた
http://www.smt.city.sendai.jp/wr/japanese/index.html

残念ながら3、4階の図書館は閉まっていたし、5、6階のギャラリーは閉鎖中だったのだけれど、それでも行ける範囲で。2階に向かう踊り場

2階


あー、確かにちょっと空間に無駄もあるかな。でもその無駄が良いのだろうな。7階

地下駐車場…は普通

階段を見上げると萌えるよ!

堪能しました…

『駅2006 待ち人の眼差し Vol.1 仙台』

目の前からバスに乗って、仙台駅まで100円なり。仙台駅では、東京ステーションギャラリー主催の展示会が行われている。東京駅が大規模修復中なので、お休みの間は、流浪の芸術活動を行うのだろうか。
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/index.asp
ともかく、仙台駅構内の改札内外で、4人のアーティストによる作品展示が行われていた。




駅という日常空間の異化を狙ったものなのだろうけれど、若干、風景に溶け込みすぎてしまっていて、インパクトが弱いかな、という印象を受けた。昨今は広告の類でも、もっとインパクトの強いものはありますからね…。新幹線の改札内の書店でカタログを売っていたので、購入。

菅野美術館

仙台駅から14時43分の東北本線に乗って、塩釜まで。ここから、菅野美術館というところへ向かう。当初の予定には無かったし、というか名前すら知らなかったのだが、せんだいメディアテークに置いてあった『伊達人』という文化情報誌の記事を見て、阿部仁史設計と知り、俄然興味を持ったのだった。行って見ねばなるまいて。
http://www.kanno-museum.jp/
駅で降りても良くわからず、車内から見えた丘の上のそれっぽいものに向けて歩く。菅野さんというお宅があったので、おおここか、と坂道を登って見えた!

んだけれど、どうやらご自宅の敷地内に入り込みそうになっていたらしい。すみませんでした…。建物はそこに見えているのだが、ぐるぐると迷いながら回りこんで(案内看板はきちんとあったのだけれど)、随分かけてやっとたどり着く

300円払って中へ。小さな美術館で、彫刻が8つ展示されているだけなのだけれど、外観とは打って変わって白い壁、しかもエンボス加工が施された鉄板が複雑に絡み合い、いくつもの小部屋に分節された空間を、階段を使って少しずつ降りていく体験が面白い。これはびっくり。静かな白い空間の中で鑑賞する彫刻も、なかなか味わい深いものがあり、ジャコモ・マンズーの枢機卿とか、粒ぞろいなのであります。思いもかけず素敵な体験ができた。



ところで、この美術館の崖下が菅野さんという方のご自宅のようであるのだけれど、庭とか見るに、半端無いお金持ちのようで、こっちはこっちで凄いのであった…。帰りは、美術館で貰った地図を頼りに、近道を通って塩釜駅まで無事到着。あらかじめ道順は調べておいたほうが良いですね…

駆け足松島

塩釜の滞在時間も短かったので結構早足で坂道を歩き回ったのだけれど、ここからもちょっと早足。塩釜から東北本線を一駅、松島に16時7分着。本日のお泊りは仙石線の野蒜が最寄なので、松島海岸まで歩いて16時34分発の仙石線に乗り換えないといけない。飛び降りて、半分駆け足で。しかし、せっかく13年ぶりの松島なので、一応観光らしいことも。展望台に駆け上り

瑞巌寺の参道を歩き

五大堂を遠めに見て

駅にたどり着き、滑り込みセーフ。疲れた…。野蒜からはタクシーに乗って、本日宿泊する民宿『桜荘』へとたどり着く。

蛎カキ牡蠣!

風呂に入って夕食。もう一組、穏やかそうな家族連れが宿泊していた。ここの夕食がですね、楽天トラベルで検索していたときに『かきづくし』で評判と聞いて、やってきたわけです
http://web.travel.rakuten.co.jp/portal/my/jyouhou_page.main?f_no=27993&f_teikei=mikaku04-6
そして、期待を裏切らないすばらしい料理!まずは、ホタテの刺身、クリガニにカキ酢(カキ5)

クリガニは足を外してちまちま食べていたのだが、ご主人見かねて「こう食べるのですよ」と指導してくれる。甲羅の裏からパカッとやって、豪快にばらして、足は歯でしごくのだ、とのこと。なるほど、ミソの味は濃厚だし、身も美味い。だんだん止まらなくなり、仕舞には甲羅の薄いところもバリバリと食べ始めるが、キトサンだと言って有難がって食べる人もいるらしいので構わない構わない。カキ酢はフレッシュなお味。
小さな鍋を開けてみると焼ガキ(カキ2)、これを火に掛けつつ、カキフライ(カキ5)が出て来たので賞味。身がぷっくりしていて、実に濃厚で美味い。そしてカキのグラタン風が出てきて、カキの殻2つでそれぞれにグラタン風に調味してあるので(カキ2)かしら?と思ったら、それぞれカキが2つずつだよ!だので(カキ4)。
そうこうするうちにカキが焼けて、そのまま食べる。ううう、うまあい。素晴らしい。バクバクと食べ、このあたりで食事になって終わりか知らん?などと思っていると、いやいやまだまだ。

カレイのから揚げにホタテの貝紐のマヨネーズ焼。から揚げは、やわらかい身のお味を堪能した後、もちろん、頭からバリバリと香ばしいのを丸ごと食べる。ああ、至福。食べ終わった焼ガキの後釜に、鍋にはカキ鍋(カキ3)が掛かり、火をつけたあたりで『こんなのはどうですか』とさらに出てくるカキの味噌田楽(カキ7)

カキの旨みがぎゅっと閉じ込められていて、これまた美味い。つまみつつ、煮えたカキ鍋をつつき、赤米のごはんを食べる。合計カキ26、よく食べた…。幸せ。デザートの大根のゼリーも良くできていて、素材だけでなく料理の腕もいい宿なのだった。
すっかり満足して、明日は宮城にもあると聞くカキ小屋
http://portal.nifty.com/special05/02/12/
に行こうかと思っていたのだが、もうカキいいや、ということになり、一路青森を目指すことにする。携帯から青森-羽田の特割のチケットを確保、マイルと交換したICクーポンで購入して(全部携帯から出来るとは便利な世の中だ)、おやすみなさい。