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日毎に敵と懶惰に戦う

はてなダイアリーから引っ越しました。酒と食い物と美術と旅と横浜と建築と演芸と…

島後を後に、島前・中ノ島へ

6時半起床。7時に宿にて朝飯。8時半の船で島を立つ前に、港に程近い式内社『水祖神社』を参拝する

港に近い川沿い…というか、河口に程近いところにある神社。周囲は漁村らしい風景

さて、朝からすがすがしい気分になって、フェリーに乗ろう

デッキの座席に座り、海を眺めていると、島影が見え隠れする



1時間ちょっとで、船は中ノ島、海士町


観光案内所で借りようとしたレンタカーはタッチの差で逃し、仕方が無いので、受付窓口の可憐な観光協会嬢の言に従い、島内200円均一の路線バスに乗る。この島は後鳥羽上皇の流された島で、大歌人の後鳥羽が流されたから…というわけでもないだろうけれど、島後や、あるいはこの後に訪れる西ノ島よりも落ち着いた雰囲気で、なんだか好感の持てる島だ。バスが着いたところは、隠岐神社

後鳥羽上皇没後700年を記念して創建されたというから、1939年、昭和14年。随分と大仰な神社ではあるけれど、創建当時の時代背景を反映したようなその神社は、いかにも官立という造りで、趣にも面白さにも欠ける。その脇にある、御火葬塚や、屋敷跡やら後鳥羽神社やら

どこもかしこも歌碑だらけで、しかもあんまりにも身の境遇を儚む歌ばかりで、少々可笑しくすらなってくる。史料館も見物し、後鳥羽上皇の御製を詠唱すること暫し。この島にある2つの式内社も訪ねたいところだけれど、どうにも足の便がないので、とにかくタクシーで菱浦の港へと戻り、島前を行き来するフェリーの11時30分の便に乗り込んだ


島前を行き来する船は、フェリーターミナル以外の港にも寄港しており、便数もそれなりだけれど、それにしても少ない。他の交通手段が無いか聞いたところ、海上タクシーはあるらしいけれど、5000〜6000円、という話を聞いて興がそがれたので、止しておくことにしよう

さらに西ノ島へと渡って

菱浦から15分足らずで、西ノ島の別府へ。ここも、レンタカーは出払っているらしい。残念。まずは腹が減ったと、島名物のさざえカレーを、港付近で唯一営業していた喫茶店でとり、まずは後醍醐天皇の行在所だったという『黒木御所』へと向かう


史料館を見物した後、山の中腹にある御所跡を見てみたが、本当にこんなに狭い場所にあったのか。これでは本当に侘び住まいだ。昨日見た、これもまた後醍醐天皇の行在所であると主張していた島後の国分寺のほうがそれらしいのだけれど…。しかし、宮様のお手植えがそこ、ここに沢山あるので、こっちが本流なのだろうか。それにしても先ほどの中ノ島にあった後鳥羽上皇関連の史跡も宮様のお手植えばかりで、自分のご先祖の足跡ばかり熱心に辿らんでも、と思うわけであり。
ここから、バスの時間が合わないので、タクシーで2000円ほど、浦郷という集落の先にある由良比女神社へ。

するめ大明神の異名もあるこの神社は式内社の明神大で、寄進者の札の多さなどからも、周囲の信仰をよく集めていることが伺える。旅の最後となるこの神社は、なかなかの雰囲気のある神社だった。港に戻るバスまで時間があるので、ちょっと歩いて浦郷へ。別府よりこちらのほうが大きい集落のようで、イカ釣り船がずらりと

港町らしい雰囲気もある

営業中の店も別府よりたくさんあったので、ちと休憩、と食堂に入り、イタヤ貝の丼を食べる。まあ、美味。この2日、どこで食事を食べても、島らしい長寛さはあるものの概ねそう悪くはないサービス具合で、味も概ね満足で、値段の件をのぞけば大いに満足したことを申し添えておく
食事(というか、3時のいおやつ)を済ませてバスを待っていると、いやおう無くこの看板が目に飛び込んでくる

シャッターの閉じられたこの店、いったい、何があったのか。何があると看板がこんなふうに壊れるのか。そしてそのイラスト

蛸に亀を食べさせようとするノンタン。亀とノンタン、なぜそんなに朗らかに笑顔なのか。いろいろ考えていたら止まらなくなってしまい、頭の中は『磯っぷ』に占拠されたままバスに乗り込んで別府へ。帰りも難民船はイヤダと、16時15分に出発する七類行きのフェリーに、早めに並んでいたけれど…。行きほどではないが船室は満員で、デッキの椅子に陣取って、もう何時再び訪ねるか分からない、隠岐の地に別れを告げたのだった


読む雑誌といえばパチンコパチスロ雑誌、話せばラーメン屋の話題しか出てこないオヤジに、船内で辟易していたのはナイショです。七類の港から米子行きのバスは境港を通り、途中下車すると米子空港。空港で晩飯を食い、19時55分の便で羽田へ。上空から、伊勢湾の西岸で花火が上がるのが見えた。四日市か津あたりか…と思ったが、後から調べたら、津の花火大会だったらしい。空港で、次回の旅の行き先などを歓談してお別れ。実は羽田にて、荷物の取り違えで一騒動あったのだけれど、それはまた、別の話。