日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

こんぴらさんに御参りする

旅行初日から早起きが続いていたので、今日は旅館の布団で遅めの起床。ごろごろー。旅館の布団でごろごろするのは気持ちいいお…。本日宿泊したところは『琴平花壇』というところで、創業は相当古いらしく中庭に残る離れなんかは歴史がついていて良い感じで、一方、宿泊した棟もリニューアルしてなかなか綺麗なお宿。料理も量ばかり出そうというのでもなく、接客も厚かましくなく、所謂温泉旅館として、なかなかの旅館だと思った。ただ、比較的安い値段で泊まれたから言うのであって、もうちょっと高かったらいろいろ文句が出てくるかもしれません…。瀬戸内国際芸術祭パックというのがあったのよ。パスポート提示で夕食時飲み物サービス!みたいな。
8時30分に朝飯を食べに行ったら、自分たちが最後みたい。琴平の温泉に宿泊する人は、前日到着して、宿泊翌日の朝、早めに金刀比羅宮に御参りするのが通例なのだろうな。済ませて部屋に戻り、荷物を預けて徒歩で出発。宿の裏からはじまる裏参道を使えば、階段を300何段ショートカットできますよ、との甘言に惹かれて登ってみると、お、立派なかまきり

途中に金丸座を見ることが出来るものの

住宅街の中の急坂みたいなところを登らされて、確かに『こんぴらさんの階段』そのものはショートカットできるものの、勾配を歩いて稼がにゃならんことには変わりなく、正直、風情から言ったら、まともに階段を登ったほうがいいのでは…甘言令色少なし仁。いや、言うほうは好意でしょうけども



朝からにぎわう参道を、あれー、こんぴらさんの階段って、結構きつかったんだなあ…と、体力の衰えを感じながら(単に疲れていただけだと思いますが…)登る登る、785段。御本宮に到着

ここから見下ろす讃岐平野の風景は、いつも大変素敵だ


讃岐は陸にも海にも、冗談みたいな形をした山や島が沢山ある。ああ、香川に来たのだなあ、と実感する。御参りをすませて、こんぴら狗の話にあやかった
http://www.konpira.or.jp/about/dog/dog.html
狗付きの黄色いおまもりもいただいて、さて山を下りる。途中、表書院で

円山応挙の見事な障壁画を鑑賞。以前、東京に出張したときに見たことはあって
東京藝術大学大学美術館『金刀比羅宮 書院の美展』 - 日毎に敵と懶惰に戦う
実はここの表書院では硝子越しに部屋の中を眺めるしかなくて、鑑賞環境としては芸大美術館のほうが上ではあったのだけれども、やはり、静かな書院の自然光の中で見る障壁画、そのものが本来あるべき場所で見る画は格別なのだった。しかも、あれほど参道は混雑しているのに、この書院にはほかに誰もいない!縁側に腰かけて庭を眺めたり、大変、贅沢な時間を過ごすことができました。
そのあとは、なんと参道の途中で資生堂パーラーがやってる『神椿』
カフェ&レストラン 神椿

神椿

食べログ 神椿

という店で美味しいパフェを食べてしばらく休憩。ほぼ表書院とおなじあたりにあるんだけれど、ここまで車が入れるのね…。階段を歩きたくなかったら、ここまでタクシーでショートカットすることも出来るわけだ。あとはひたすらに下り、オールドタイプな土産物屋が並ぶ参道の階段を下りきるとうどん屋はたくさんあるけれど、あんまり入る気にならない観光客向けな店ばかりで、さてどうしよう、ここにしましょう
うどんや 井上

食べログ うどんや 井上


商店街から、車では入れないような路地を入ったところにあるお店。おばちゃん2人でやっている。ぶっかけも美味いんだけれど、ちょっと貰ったかまたまが絶品!何がそんなに良いのかわからんけれど、とにかく絶品だった。おでんも美味いし、いいお店だ。そして讃岐うどんは安いのが本当にありがたいですね…
宿に戻って荷物をとり、車で琴平の駅に送ってもらって

この洗面台かわいいね。こんぴらふねふねおいてにほかけてシュラシュシュシュ…

途中で列車を乗り換えて高松へ。お土産を買い足してタリーズでしばし休憩し、さて、空港行きバスまではどこに行くほどの時間もないので、フェリーターミナルでフェリーを見ていた



ひっきりなしに生活航路が出船入船する高松の港は、本当に見飽きない。大きなフェリーを、まるで小舟を操るように自在に操縦しているのを見るのも気持ちいい。あ、見惚れていたら、もうバスの時刻だ。始発のホテルクレメント前から乗車。高松空港行きのバスは、クレメント前から出発して、目と鼻の先の高松駅が2番目の停留所。ここが大混雑。高松駅からバスに乗る方、ちょっと時間と気持ちに余裕があったら、ひとつ手前の停留所に来ることをオススメしますよ。
かなりの乗り残しを3分後の後発便に乗ってねとご案内して出発し、しかし途中の停留所にも人が多く、補助席を出してご案内。運転手さん、後発のバスとも連絡を取りながら、救済便を出すべきかどうか最後まで見極めが難しかったものの、最終的になんとか大丈夫、ということで。運転席のすぐ後ろから、眺めているのが面白かった。瀬戸内国際芸術祭の期間中、船でなんとか高松に戻ってきても、最後の最後で空港行きのバスに乗れるかどうか、ハラハラせにゃならんのだなー。大変だ
空港には早めに着いたのでまたまたおみやげなど物色し、16時45分の羽田便は無事のフライト

やがて夕焼け

空港からはバスで帰宅したのでした。今回も大変、楽しい旅だった…