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日毎に敵と懶惰に戦う

はてなダイアリーから引っ越しました。酒と食い物と美術と旅と横浜と建築と演芸と…

自転車で南房総、野島崎へ

自転車で東京湾フェリーに一度乗りたいとは思っていて、これを利用する一般的なコースとしては東京湾一周なのだけれど
http://around-the-tokyo-bay.nsf.jp/
自転車で東京湾一周してきた。 - かくいうもの
180kmは正直草臥れそう…というか一日中自転車に乗っているのが好きというわけでも…であるし。千葉の木更津以北は、大型車がガンガン飛ばしていてあんまり快適じゃないらしいし。都内の道路は何度も走ったことがあるし。一度はやりたいな、と思いつつも、正直、あまり気乗りしない。そこで、一度も行ったことが無い南房総方面に行こうか、ということにした。野島崎まで行って帰ってくるだけなら日帰りも行けそうだけれど、せっかくだから1泊してのんびり行こう。
家を出たのは、まだ暗い6時前。久里浜発9時20分のフェリーに乗ろうと思っていたのだけれど、昨日調べたら、東京湾フェリーはドッグダイヤで、通常は1時間1本のところ2時間1本になっており、8時20分の次は10時20分だという。10時20分は少し遅いから、8時20分に乗ろうと思ってこの時間。ユニクロのイージーエクササイズ上下に、いろいろ着込んで、マフラーと手袋。交通事故直後で転がっているバイク・ヘルメット・靴、救急車と消防車の赤い光、道路上に横たわる猫の死骸、などを眺めつつ国道16号線を南下し、だんだん白んで、追浜で朝を迎える。
体調は良好で、25〜30km/hで急がず慌てず騒がず、順調に7時40分ごろ、久里浜東京湾フェリーターミナルに到着する。ここまでで、34km。

自転車で海を渡る人も大勢いますね、これはみんなロードバイクの皆さん

朝飯は、ターミナルの食堂で蕎麦とおにぎり。フェリーターミナルに近い釣り宿?の食堂がこの時間からやっていて、そっちも魅力的であったなー

出航の8時20分、25分くらい前になると、まずはオートバイと自転車から船内に案内される。

集団でタラップを昇っていくと、なんかレースみたいでありますな…。わたくしのサイクルベースあさひ謹製、安クロスバイクも丁寧に固定されまふ

この日は天気は良くなると聞いていたんだけれど、どんよりした曇り空は終始晴れることなく…。そして寒い。寒いのは覚悟していたけれど、それにしても寒い。吹き付ける風に震えあがり、フェリーもずっと船室内で身体を温めておりました。自転車で走ってきたから、上着の中はすこししっとり、汗をかいてはおるんですがな。冷やさないようにせんと



暖かいコーヒーを飲んでいるとあっとゆーまに船は金谷へ。さて、下船しましょう

ロードバイクに混じってママチャリの中学生が一人いたなー。どこに行くのかな。鋸山を仰ぎみて金谷の街をあとに、南下。トンネルをいくつかくぐり、保田駅近く。もともと、ここからさらに下って、千倉に直接抜けて野島崎に下るルートの予定だったのだけれど、金谷に着いた時点で9時、いくらなんでも早く着き過ぎる。そこで、鴨川に抜けることにしたんですね。峠道が厳しかったら躊躇したけれど
自転車NAVITIME - NAVITIME
このアプリで調べたところ、金谷から鴨川は33kmくらい。保田から安房鴨川に向かう最高高度は、せいぜい200m弱。先に峠が来て、あとはだらだらと下るばかりとわかり、向かうことにしたのでした。自転車NAVITIME、ナビとしてはわかりませんが、少なくともルート検索としては、ルートの起伏が非常にわかりやすいので便利です。
保田から鴨川に向かい、県道34号線へ。まあ、だらだらとした田舎道なので、あまり面白くはありません…

一時富津市に入ってから、鴨川市へ。10時50分、安房鴨川駅に到着、67km。わりとちっちゃくてかわいい駅ですね

タクシーの料金表示が大変に強気。東京駅まで35,000円、利用者いるんでしょうか。

まだ先は長いので、駅でしばらくあったまったり、のんびり。駅の反対側に廻り、イオン鴨川店を眺める。売ってるパックの寿司、ギョッとするほどネタが大きくて、安い。地元の水産加工会社が勝浦のまぐろとか使ってやってるみたいだし、下手な観光客相手の寿司屋に入るよりこっちのが良いのでは…と思った。まあ、夏ならいいけど、こんな冬の寒空の下で食べたくはありませんが。昼飯は中華料理屋で

なんというんでしょう、いまどき珍しいくらいに本寸法に談林調の中華料理屋であり。で、味がまずまずまず、という感じも、まったくもって本寸法でありまして。しかし量は多くてようございました。ご飯をおかわり。新聞読んでお茶飲んで。千葉日報は、一面どーんと、釣り情報があるのだね。さすが千葉。それにしてもいまだによくわからないのは、釣り宿とスポーツ新聞の関係の深さですね…どのへんから歴史ははじまっているのだろうか
さて、ずいぶんのんびりしてしまった。12時20分に店を出まして、ここからは海岸沿いを南に向かいます。寒々しておりますが…夏は賑わうんだろうなあ

なんだか不思議な家を発見

ところどころに元禄地震津波の高さを知らせる看板があり、そして防潮堤の積み増しも行われていた


元禄地震 - Wikipedia
鴨川から白浜にかけてよく見かけた、セレモニーホールの看板。大村崑は、やはりメガネをずり下げないといけないのだろうか

かもめのみなさん

漁協のみなさん

そしてこのあたりは、鯨の名産地なのですね。近海漁業のつち鯨や、ミンク鯨


まあ、南氷洋での遠洋漁業を伝統だとかなんだとか言うのはどうかと思いますし、世界の皆さんも言いたいこともあるかもしれませんが、房総とか太地町とか高知の捕鯨に文句言われる筋合いは毛頭ありませんな。そして、こんな、鯨製品専門店が!

お食事処 くじら家

食べログお食事処 くじら家

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鯨のたれとか、塩鯨とか、ステーキとか、珍宝とか、心臓のタレとか、美味そうなものが沢山…うひょー。しかしながら、みんな冷凍品で持って帰れません…。残念。常温のうま煮だけ買いましたです。金谷のフェリーターミナル近くの売店でも買えたけどね。ちょっと高かったけど。
このあたり、自転車道も少し整備されているんだけれど…

かなり砂をかぶっていて、走りにくい。やっぱり、自転車好きとしてはこっちですよね、あの有名な『房総フラワーライン』

山口が、吉井が、尾崎が、滝澤が…って、まあ要するに競輪のフラワーラインですけれども…。競輪好きのオヤジがフラワーラインを走りに来る、みたいな話はあんまり聞かないよね…
道の駅に和泉流宗家記念館…これは…

そんなものを見物しながら走っていたら、だんだん、左足のひざが痛くなってきた…。なんとかかばいつつ走っていたけれど、翌日に大変なことになるのでした。しかし、あとそれほど距離は無いので、頑張って進みます。千倉を過ぎて、さらに南下すると、物々しい建物が。なんじゃいな?と思ったら、KDDIの海底ケーブル中継所


全長9600km!これが日米間の新海底ケーブル「Unity」の陸揚げ作業だ - 日経トレンディネット
千倉漁港、午後3時


このあたりの漁港には、小さな漁船が多い

そして、のろのろと走って野島崎の灯台へ。到着したタイミングで午後4時になっており、中には入れませんでした…のんびりしすぎや



野島崎の海岸は遊歩道が整備されていて、朝日と夕陽が見えるベンチ、というのが崖の上にありましてな…。暗いと絶対にたどり着けない、かなり危険な場所にある!


クリスマス近くなので、カップルとか家族連れとか、多かったですね…。大島が大きく見えて、そちらのほうに、日が沈んで、いきました


暗くなった中を、『浜吉』という民宿へ。楽天トラベルから素泊まり3000円。部屋はなかなか綺麗ですよ

エアコンは1時間100円入れないと動かないけれども。こたつとテレビはそんなこと無いよ。御主人は、民宿経営にしては珍しいくらいあか抜けた、ホスピタリティのある人でしたし、風呂上りにユニクロのイージーエクササイズ着てたら、ばあちゃんが『泳いできたのかね?』とか話掛けてきてファンキーだし、良い民宿なんじゃないでしょうか。
晩飯はまた灯台にほうに向かい、やってるはずの店はみんな休み、ヤマザキデイリーストアも18時の段階で閉まっているってどういうこと。そんな中、開いている数少ない料理屋へ。入ったら私が最初の客で、老夫妻がやってる店で、大丈夫だろうかとすこし不安になり、メニューなど選ぶ暇はなく、焼き魚とイカを勧められ、大丈夫だろうかとかなり不安になりつつもとりあえずビール。イカの塩辛美味いな!
その後出てきたイカの刺身、立派なのをそのまま裁いて、肝醤油でいただいて、こりゃうまいわ

美味いんだけど量が多すぎだし、第一、ところどころちゃんと切れてねーぞ。じいさん、包丁大丈夫か。いろいろ聞かれて話をしているのだけれど、じいさんは、柔道の試合をテレビでやるのかやらないのか、終始気をもんでいた。それで調べられねえの?って聞くのでiPhoneで調べたけどわからず…そもども柔道なんかやってるのか?フィギュアスケートの間違いじゃないのか?
人がいなくて店も開いて無くて寂しいでしょう、この町には女もいねえなあ、男は女が欲しくなるからねえ!とか言われても、ははあ、と苦笑するしかなく、しかし、出てきた魚は美味いな

これはなんですか、と聞くと、すっかり仕事を終えてテレビで相撲部屋のドキュメンタリーを見ていたじいさん、なんだったかな、タカノハダイかな…って、さっき『絶対美味いから!』とか勧めていたわりにアバウトだな!燗をつけて貰った酒も、俺は飲めないけど美味いって言われるんだよね、というので、確かに辛口で美味かったから『美味いですねえ、地酒ですか』『そうだよ』『なんて酒で』『さあ…』詳細わからず。結局、何の酒だったのか。
奥さんと、仕事終わったら買い物してから1円パチンコ行こうよ、などと話している中、美味しくご飯をいただきまして、さてお会計。なんというんでしょう、ああ、うん、そんなものかな…という想定の範囲の、上限をやや越えるか越えないか、という絶妙な不明朗会計でございました。ははは。
帰り道、10時までやっているスーパーでビールとつまみを買い足していたら、さっきの老夫妻にばったり。店を閉まって買物に来たのか、早いな。なに、酒?元気だねえ!などと言われつつ、ご夫妻はパチンコ屋に向かっておりました。あたしは宿に戻り、こたつに入ってお酒をもう少々。本日の走行距離は110km、膝の痛みは、明日になれば少しは回復しているんでしょうか…