日毎に敵と懶惰に戦う

はてなダイアリーから引っ越しました。酒と食い物と美術と旅と横浜と建築と演芸と…

横浜市民ギャラリーあざみ野『写真の境界』『戦争とカメラ』

あざみ野の横浜市民ギャラリーは、なかなか興味深い展覧会を時々やってくれてまして、これまでにも何度か見に行ってるのですが
横浜市民ギャラリーあざみ野『イメージの手ざわり』展 - 日毎に敵と懶惰に戦う
横浜市民ギャラリーあざみ野『Viewpoints』いま「描く」ということ - 日毎に敵と懶惰に戦う
今回は写真の展覧会2つということで行ってまいりました。どっちも入場無料、写真も撮影自由でしたよ

あざみ野フォト・アニュアル写真の境界 « 横浜市民ギャラリーあざみ野
まずは1階で開催されている『写真の境界』非常に完成度の高い、写真展というより、写真を使ったインスタレーションだった。写真の表面を削り取る多和田有希、白黒の強烈なコントラストの春木麻衣子、被写体としての空が変容し過ぎている吉田和生、それぞれにとても良い。
多和田有希の、プリント後に表面を削られ写真、人物の集合も夜景も、それらが元から持つ訳のわからないエネルギーが可視化されたような、異様な不気味な迫力がある


春木麻衣子は、白と黒、コントラストの強いふたつの部屋の、白と黒の写真から覗く、対になる空間。写真の中においても、写真の外の展示空間においても、際立つ強いコントラストが印象的


吉田和生は、被写体はみんな空らしいのだけれど、それが様々に変容し、切り取られ、並べられて、元が何かわからない何かになっており


面白かったなあ、とそのまま2階へ。こちらは『戦争とカメラ』
あざみ野フォト・アニュアル平成25年度横浜市所蔵カメラ・写真コレクション展 戦争とカメラ « 横浜市民ギャラリーあざみ野
横浜市の写真、カメラコレクションのよる展覧会。横浜美術館も写真のコレクションを良いのを持ってるんですが、横浜市もいろいろ、面白いもの持ってるんですよね。で、この展覧会、題名から、戦場の報道写真関連の展覧会かな、と思っていたわけ。そうしたら、南北戦争期の肖像写真による写真の大衆普及あたりから説き起こしてて、おっ、なんだろう、と

そしたら次には、写真とプロパガンダときたので、やっぱりその文脈か、と思ったわけですよ。そしたらね、そこから後半大部分、軍用特殊カメラ大博覧会になっているのよ。なんだこれは、お好きな方大喜びじゃないですか…スパイ用カメラとか

アメリカ陸軍の記録用カメラとか

射撃確認用の砲弾型カメラとか

伝書バトに取り付けたカメラとか(実用化はされなかったらしいけど…)

航空魚雷カメラ…どう使うんだ?

U2偵察機から地上の様子を記録するためのカメラ

さらには、原爆の記録撮影用のハイスピードカメラ、もはや光学的ななにかではなくて物理学的ななにかだよ…

ほかにもいろいろ、こういうのがわんさかわんさか…すごい。横浜市、何をコレクションしてるんや…。日本の小西六製品も各種お取扱いございました。『写真の境界』『戦争とカメラ』ともども、無料でやっちゃってすげえな…と思ったですよ。2月23日までなので、どちらかでも興味のある方は、是非

太田記念美術館『葛飾応為』、森美術館『ウォーホル』など

土曜日、昨夜が遅かったので9時過ぎに起床、目玉焼きと納豆ごはんと味噌汁で朝ご飯。食彩の王国は今日はしじみかあ…などと見つつお出かけ、地下鉄であざみ野へ。横浜市民ギャラリーあざみ野『写真の境界』『戦争とカメラ』については別項をご覧ください、とても良かった。
昼飯はあざみ野駅前の栄楽という中華料理屋で、こぎれいな外観であんまり期待できない感じだったけど、サンマー麺、味がよかったです。田園都市線から半蔵門線で表参道に出て、ぶらぶら歩く。表参道ヒルズの裏側を歩くと、ヒカリエが真正面に見えるのな

太田記念美術館


葛飾応為 吉原格子先之図 光と影の美』この人は葛飾北斎の三女で、美人画北斎より才能があるのでは、などと言われていた人。先日、江戸東京博物館の大浮世絵展で『夜桜図』を見まして
東京国立博物館『クリーブランド美術館展』、江戸博『大浮世絵展』、風間サチコに川瀬巴水に川端龍子に… - 日毎に敵と懶惰に戦う
とても良かったので、この展覧会も楽しみにしておったわけです。なんだけど、本人の作品は吉原格子先之図一点と、挿絵を描いた本一冊のみだったのね…。まあとは言え、この吉原格子先之図の影の表現はやはり素晴らしいし、関連して月明かり、夜、影、閃光を表現した浮世絵大特集、小林清親に至るまであったので、全体としては面白い展覧会だった。
この人、作品は世界で10数点しか残っていないらしい。一点のみで『葛飾応為 吉原格子先之図 光と影の美』なんて名前の展覧会が成立するあたり、まるでフェルメールのようだと思いました。
明治神宮前から千代田線に乗ったら思わず知り合いにあったりしつつ、乃木坂で降りて六本木へ。次はこちら

アンディ・ウォーホル展:永遠の15分 | 森美術館
森美術館アンディ・ウォーホル展』国内史上最大の回顧展は伊達じゃないな、ドローイングから実験映画から私的アーカイブからファクトリー再現から写真から、ほんとに仕事総覧だった。見といて損の無い、消費し、消費されるウォーホル。初日から、会場、けっこう混雑しておりましたです。
ただ、どうやってウォーホルのアレが受容されたのか?ってのはイマイチよくわかんない展覧会ではあった。もうすでに有名になっちゃってあれこれ、という感じで。デュシャンは、ウォーホルは、誰々は、あるいは村上隆は、なぜ最初、どのような理路でそれが受容されたのか?回顧的にそれを振り返るのは、存外、難しいことなのかもしれない。同時代の文献とか丹念に読まないと。当時の評価と今の評価というのもまた違うものだしな…
TDKの1983年のビデオテープのCMが流れてて。モニタ担いだウォーホルが『アカ、ミドリ、アオ、グンジョウイロ』で、キャッチコピーが『イマ人を、刺激する。』すげーわ…。バブル前後の日本のCM、海外著名人を辱めまくってたよね。
同時開催の『ガブリエル・アセベド・ベラルデ』も良いです、特に『舞台』という映像。一見可愛らしい、3分間の短いアニメーション映像の隅々に、様々な寓意が満載された社会風刺になっている。画面の隅から隅まで、注意深く見ることをオススメしたい

美術館を出て、バスで新橋へ。ワイシャツ1枚買い、チケットショップをちょっと覗き、東海道線で横浜、乗り換えて桜木町。自転車で関内へ

コンフィチュールを手造りしている『旅するコンフィチュール』が、毎月第一土曜日やってる直売に行ってきた。
旅するコンフィチュール
なんか、入るときに知り合いの人と擦れ違った。今日はそういうのが多いな…。なかでいろいろ試食させてもらって、おいしかった…『キウイとライム』『りんごと紅茶』それから、アウトレットのレモンのマーマレードもいただきましたです

自転車でさらに弘明寺に行き、久しぶりに中島館、別名タレルの湯にゆっくり
弘明寺の銭湯、中島館がジェームズ・タレル - 日毎に敵と懶惰に戦う
ほまれや酒舗によって帰宅し、晩飯。京都は木下酒造の玉川 自然仕込み 純米酒(山廃)無濾過生原酒 を。外国の人が杜氏をしてるとか。うまいなあ…

BSでやってる、いつかギラギラする日とか、NANAとか、幸福の黄色いハンカチとか、見ていたのでした
在華坊(@zaikabou)/2014年02月01日 - Twilog