日毎に敵と懶惰に戦う

はてなダイアリーから引っ越しました。酒と食い物と美術と旅と横浜と建築と演芸と…

工藤哲巳、クラフト・エヴィング商會、ハイレッド・センター、RE/PLAY (DANCE Edit.)

日曜日。雪はもうすっかり止んでいるんだけれど、山梨や秩父は積雪ですべての交通機関と道路が途絶して孤立しているとか、凄いことになっている。高速道路も引き続き通行止め。物流がめちゃくちゃですなこれは…

早めに家を出て、東京国立近代美術館『あなたの肖像―工藤哲巳回顧展』
http://www.tetsumi-kudo-ex.com/
展覧会情報あなたの肖像―工藤哲巳回顧展
感想については、大阪でも見ておりますので、さほど変わらないんですけれども
大阪へ、国立国際美術館『あなたの肖像−工藤哲巳回顧展』 - 日毎に敵と懶惰に戦う
どうも東京会場のほうが狭いところに詰め込んでる感じで、天井も低いので、ひたすら羅列されてます感が際立ったしまってなあ…。あと、前回のような印象がやや薄かったのは、2度目だから…という以上に、繰り返しの鑑賞に堪えるものなのか、ということを考えていた。
コレクション展、前回の『何かがおこっている』の内容をだいぶ踏襲してますね。
東京国立近代美術館『ジョセフ・クーデルカ展』と『何かがおこってる:1907-1945の軌跡』 - 日毎に敵と懶惰に戦う
山種美術館『Kawaii日本美術』、白山陶器、DOMANI展、東京国立近代美術館コレクション展 - 日毎に敵と懶惰に戦う
復興帝都シンフォニーが引き続き見られるのは嬉しい。ハイライトで加山又造の春秋波濤と群鶴図あり、好きです。

木村荘八新宿駅

長谷川利行のカフェバウリスタなど良かった。2階は入れ替え多く、好みの作品が多数でございました。戦争画は、すぽーん、と抜けたようなこの明るさはわりと好きなんだよね

乗り継いで京王線芦花公園へ。はじめてまいりました世田谷文学館クラフト・エヴィング商會の『星を賣る店』

世田谷文学館 - 文学を体験する空間
装丁の仕事しか知らなかったけど、そうかこういう、物語と想像への扉を作る仕事、文学少女大歓喜な世界だったのか!物語の世界へと誘う架空の小物たちの間をふわふわと揺蕩う展覧会だったです。会場の作り込みもとても素敵だった。
「星を賣る店 クラフト・エヴィング商會のおかしな展覧会」 | 弐代目・青い日記帳
明大前で乗り換えて、神泉へ。松濤美術館ハイレッド・センター:直接行動の軌跡展』

渋谷区立松濤美術館
高松次郎、赤瀬川原平中西夏之たちの直接行動、街の中でのハプニング的な行動含めての活動の軌跡を総攬する展覧会。アンデパンダン、首都圏清掃整理促進運動、千円札裁判、たっぷりの写真と資料で、この人達が何やってたのかよくわかる展覧会だった。こんにち、直接行動が行われたら、Twitterとか痛いニュースで叩かれまくるんだろうなー、などと思いました。特に千円札裁判の資料はよくよくそろっておりました。これで300円は素晴らしい。
トマトラーメンで遅めの昼飯を済ませ、宇田川町のアップリンク・ギャラリーで、久住昌之 「原作者のマンガ絵展」を見る。『孤独のグルメ』や『花のズボラ飯』などの場面を、原作者の久住昌之が油彩で模写したものが20点ほどあるんですが、『それいじょういけない』があって笑ってしまった。4万円で買えるようです…
渋谷駅に出て、東急FoodShowと東横のれん街、大雪の影響による、輸送の都合上の欠品が若干見られるかな。衝突から復旧した東横線に乗ったら車掌さんが申し訳ございませんの連発の謝罪マシーンと化している。一旦帰宅してお茶。そののち、また出掛けてすぐご近所へ

横浜で毎年開催されている演劇のショーケース、TPAMの中の参加作品で、坂の上スタジオにて
きたまり&NPO法人Offsite Dance Project | TPAM in Yokohama 2014 | TPAM in Yokohama 2014
多田淳之介演出、きたまり&NPO法人Offsite Dance Projectによる、『RE/PLAY (DANCE Edit.)』を見る。わたし、アート方面はわりと見ていますが、お芝居というと、歌舞伎か東宝ミュージカルか劇団四季か宝塚くらいしか見たことがないような人間でありまして、そこに先端的な演劇とコンテンポラリーダンスの、さらにまた境界領域のようなものをいきなりばばーん、と見せられて、かなりの混乱。
繰り返し繰り返し再生されるポピュラーミュージックに併せて、舞台上で8人のダンサーが踊っているような踊っていないような、とにかく動き続ける80分あまり。
これちゃんと振付とか脚本とかあるのだろうか、勝手に動き回っているだけちゃうのか、というあたりの疑問からはじまり、一応動きも繰り返しているのか、という発見をするあたりでうろうろし、この繰り返しの意味は、そもそも、演劇とかコンテンポラリーダンスはどのようなコンテクストを持っていて、それに対してこれはどういう風に崩しているのか、それとも守っているのか、コンテンポラリーアートを見るような視点で見ていてよいのか、動き回り、息があがり、終わらない緊張感の中で昇華されている舞台上の動きに圧倒されているままに、80分間が過ぎていったのです。おー。
立ち見も大勢いる中で、終わって、さてどうゆっくり咀嚼したものかと思いつつも、だいたい理解の輪郭線を作り出していたところで、後ろに立っていた女子2人が『やっぱサイコーだよね!』『凄かった!』など言っており、ええっ!と。なんかこれ、ナンシー関の『信仰の現場』じゃないが、私には思いも寄らないような秘密の扉のような、これを見てサイコー!というような扉がどこかにあるんだろうか、混迷を深めてしまって。しかしそのあとの多田淳之介ときたまりのトークも面白くて、何やら、これまで知らなかった新しい窓が開いたようにも思うのでありました。
その後、野毛の街で、つらつら、おしゃべりしつつ寿司屋とジントニック。楽しい時間でありました。

在華坊(@zaikabou)/2014年02月16日 - Twilog