横浜美術館『村上隆のスーパーフラット・コレクション』はカーニヴァルだった
金曜日。今日は本当は年休を取ってかたしな高原スキー場にいき、ミッフィーにまみれてくる予定だったのだけれど、もろもろ、休めなくなってしまってな…。
桜木町駅の川村屋でとりそばを食べてから出社。あの店が116年の歴史を執拗にアピールするのは、JR東日本に対する牽制の意味もあるのでは、という気がしている。隙あれば駅ナカの個人店を排除して、NREのまっずい蕎麦屋にしようとするからね、JR東日本…。
会社で打合せ、仕事いろいろ片付けて、どうせ勤務的にいろいろあれなので定時前に退社。横浜美術館へ。『村上隆のスーパーフラット・コレクション』の内覧会に
まあ内覧会なのでいろんな人がいるんだけど、浅田彰を見た時にいちばんインパクトがあった。浅田彰はアイドル性がある。
と、そういう話では無いのである。すごいのです、この展覧会が。まさにカーニヴァル。おもちゃ箱をひっくり返したような、どこを見渡してもワクワクに溢れていて、それでいて突然人攫いに会うんじゃないかという猥雑感や闇が其処此処に転がっていて、とにかくライブ感の横溢。
古美術から現代アート、その他なんでもかんでも。少なくとも現代アートにおいて、個人で…はもちろん、企業や美術館でも、日本でこれ以上のコレクション持ってるところなんてあるんだろうか、というすごい質と量。それが洪水のように押し寄せてくる。
グランドギャラリーを作品が占拠しているだけでなく、普段はコレクション展をやっている場所まで一部侵食して、その膨大な量が並んでいるわけです。
言うなれば、なんというかな、イヌカレー空間ですよ。カラフルでサイケデリックな悪夢。自分勝手な剛腕コレクター村上隆の、妄想のとんでもない結晶。こんなもん、再現しようったって、二度と再現できないのではないか。
上記の文もよく読んで欲しい。この展覧会は横浜美術館館長が逢坂恵理子さんでなければ実現しなかったのだろう。村上隆は、今六本木でやっている五百羅漢図の展覧会と、この横浜美術館でのコレクション展、これを最後に国内で展覧会はやらないと公言している。
森美術館で開催中の五百羅漢図も、もちろん、見たほうがいいけれど、この横浜美術館も、本当に来て見て体感しないとはじまらない。行きましょう、皆さん
結局、会場を2時間近くうろいろしてから、また来ようと決意して美術館を出て、桜木町駅前で旧知の人とちょっと飲んで、帰宅したのでした。