日毎に敵と懶惰に戦う

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台湾の旅1日目 台北から高鉄で台南へ。そして夜の台南

夏休みにどこに行こうか考えていて、台湾に行こうか、ということになった。2年前にも行ったけれど、食べ物もなんでも美味しいし、街を歩くのも楽しいし、前回は実質2日間だけだったので、まだまだ行きたいところもいろいろある。今回は日程に余裕を持って、台北だけでなく、新幹線に乗って台南へも行こうと。今回は台湾に大変詳しい人と一緒なので、もう安心して着いていく姿勢であります。

台中に行くことも検討していたのだけれど、そして伊東豊雄の台中オペラハウスがいつオープンするかもわからないし、外観だけでも見てこようかと思ったのだけれど

伊東豊雄氏設計の台中国家歌劇院、8月26日プレオープンへ/台湾 | 社会 | 中央社フォーカス台湾

なんと、台湾から帰って来て1週間後にプレオープンすると聞いて、タイミング悪いな!と思ったわけでして。だったらもう、台中へは近日中に改めて行くことにしまして、今回は台中やめておきましょう、と。

羽田空港からのチャイナエイアラインは14時35分発。国際線の出発は空港に2時間前に到着しよう…とはよく言いますが、そこまでの余裕はいらないかなと、午前中は家で掃除やら日記書きなど片付けて、日の出町から12時14分発のエアポート急行に乗り、羽田空港国際線ターミナルに12時42分着。

wi-fiの端末を借りて、チェックインカウンターに行ったらお客はほかに誰もおらず、すぐに手荷物預けも終了。早い。15分でぜんぶ済んでしまった。1時間前に空港でも良かったんじゃないか、という勢い。

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出国手続きをして、免税店を覗き、東京駅ではいつも行列している六厘舎でひるごはんのつけめん。相変わらず味が濃い

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その後、カードラウンジに行って(JALワンワールド系の航空会社なら、さくらラウンジ使えるんだけど、今回のチャイナエイアラインはスカイチームなので…)余裕をかましておりまして。

んで、出発20分前になったのでそろそろ…と146搭乗口に向かっていたら、なんと直接お名前を呼ばれて呼び出されるという。だってまだ出発まで15分以上ありますよ…と思いましたけれど、そうですよね、さすがに国際線だと、皆さん、ちゃんと早めに乗りますよね、すいません、最後の乗客だったみたいです…。

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A300の座席について離陸を待っていたら、気が付いたらすでに空の上で

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あー、寝てる間に離陸してましたですね。機内食もすぐに出てきて、そうか、機内食出るんだよな…無理に離陸前に昼飯食わなくても良かったよな

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すでに腹いっぱいで、しかし台湾に着いたらまたいろいろ食べる予定なので、この時点でこの旅は常に満腹を約束された旅になったのです。

台湾と日本の時差は1時間。3時間40分のフライトで台北松山空港への到着時間は現地時間17:15の予定のはずが、なんと16:25には到着。早い

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これが乗ってきた便ですよ

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離陸後すぐにwi-fiの接続設定を済ませ、入国手続きもあっという間にスムーズに済む。当初は台北駅から高鐡(新幹線)に乗るためにタクシーで駅に向かおうか…とも思っていたんだけれど、これなら急ぐ必要もない。MRTを乗り継いで台北駅に向かって、着陸して1時間後にはすでに台北駅に着いていた。

ちなみに、MRTの乗るのは都度切符(トークン)を買ってもいいんですが、悠遊(ゆうゆう)カードにお金をチャージして使うと、ただでさえ安い交通費がさらに2割引きになるのでお得。ただ、2016年の8月からは無記名のカードが発行停止になってまして、私は日本出発時に人からカードを借りていたのでいいのだけれど、ちょっと海外旅行客にはこのカードを使うハードルが高くなるかもしれません。(別の方から、窓口で名前を書くだけで簡単に買えます、という情報をいただいた)

悠遊カード - Wikipedia

近く台湾に行く予定のある人は、台湾観光局がプレゼントキャンペーンをやっているので、申し込むと良いと思いますぞ

キャンペーン情報

さてさて、そういうわけで台北駅に到着。ここで新幹線の切符を買わなければいけない。当初はこのような外国人なら3日間乗り放題の切符を買っていこうと思っていたのだけれど

今回は台北と台南を往復するだけなので、これを買っても、普通に切符を買っても、それほど価格が変わらない。せいぜい数百円くらい。上記のパスを買うと、窓口で引き換えたりという手間があり、並んでたら時間がかかるし…ということで普通にチケットを買うことにしていた。それ以上乗る場合は買ってから行ったほうが得策でしょうね。

あ、上記のサイト、台北ナビは、台湾に行こうと思ったらとりあえず情報はなんでも載っているので、見ておいたほうがいいですよ。情報のアップデートも信用できるし。台湾に関する情報を検索すると、このサイトが大抵トップに表示されるよね…。

チケットの購入は、自動券売機で、日本の新幹線のチケットを買うのと同じ感覚でサクサク。画面遷移もほとんど同じなのでは。クレジットカードで暗証番号を入力してあっさり決済。早い。台湾、あらゆる海外旅行の心配が全部杞憂で終わっていく場所だ

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ちょっと余裕を見て、40分くらい後の便を予約購入。台北から台南までは指定席で1350元。自由席だと1305元。台北のホテルによっては割引きで切符を販売しているところもあるので、台北に先に宿泊してから別の場所に向かう場合は、ホテルのフロントで確認してみるのも良いでしょう。ちなみに、この後、自分が宿泊したホテルでは、部屋には30%OFFと書かれた案内が、フロントには12%OFFと書かれた案内があった。どっちだ。

他にもネットからの早期予約で割引があったりするようですが、まあ、そのへんはご自分で調べてみてください。今回は、気軽にさっ、ぱっ、と乗れることを優先したので。

あとは台北駅をぶらぶら。まずは、台湾で鉄道に乗る時は買わなければいけないお弁当を購入。台鐡便當ですよー

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さらに、駅構内をぶらぶら。なんか怪しげなオブジェは、現代美術館によるプロモーションか何からしい

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台北駅、でっかいなー。

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駅構内のお店は、日本のものが結構多かったですね。ビアードパパに行列が出来ていた

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また、日本の鉄道とのコラボをやたらとやっている。京急とのコラボもあるね

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台湾の有名ローカル線、集集線と、いすみ鉄道とのコラボなんてのもあるのか…

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そんなこんなを眺めていると、そろそろ発車時刻が迫って来て、地下にある改札口へ。自動改札に切符を通してスムーズに乗車

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台北の新幹線は実は台北始発ではなく、さらにもう一駅、南港というコンベンションセンターなどに最寄りの駅が始発になっていまして。しかし乗る乗客はほとんど台北からですね。そして終点の左営は高雄の最寄り駅になってます。

台北の新幹線については、これはもう、どう見ても700系です本当にありがとうございました、という車両ですので、特に写真載せるまでもございませんので…。印象に残る違いは、緊急時に窓をたたき割るためのハンマーが強調されていること、自由席に優先席があること、デッキから車内に入る時の扉に開くボタンがあること、くらいですかね。

あ、座席のカバーには三菱電機の広告が入っておりました

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ではさっそく、お弁当いただきます

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この肉が、豚肉が、ちょっと骨付きで、甘めのタレで、卵も入っていて、漬物とかいろいろ載っていて、たいっへん、美味しゅうございました。これで100元。台湾の鉄道に乗る時は、必ず買うべし

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あとはこれと言って変わりのない新幹線の旅。途中の新竹、台中でかなりの人数が降りてガラ空きになり、20時06分、定刻に台南駅に到着。

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 さてここからホテルに向かう…のがちょっと難儀。実は高鐡の台南駅は本来の台鐡駅からかなり離れた場所にあり、開業当初は台南市内に向かうにはバスかタクシーしか無かった。その後、台鐡の沙崙線という路線が開業して鉄道でも迎えるようになった。

高鐡の台南駅と台鐡の沙崙駅がイコールであり、高鐡の台南駅と台鐡の台南駅は別の駅であるという、ちょっとややこしいことになってまして、台南の街中からタクシーで台南駅に行ってもらう場合は、どっちなのか間違えないようにしないといかんのですね。

電車に乗ってもタクシーに乗っても25分弱みたいだけれど、すぐに街中まで行って21時閉店の店で晩飯を食べたかったので、台鐡の台南駅から改めて街中に出るのも億劫だったので、タクシーで。初乗り85元のタクシーは、高速道路を疾走してメーターがぐんぐん上がる。台湾のタクシー、メーターに走行距離表示がついていてわかりやすいな…と思っていた頃、窓の外に異様なものが見えて沸いたのだけれど、これは明日のお楽しみ。

高速道路から国道1号線に降りて北上すると街道沿いには檳榔の電飾カンバンが沢山見えて、しかし最近はセクシーなおねえちゃんが売っているわけでもなく。25分ほどで街中の目的地に到着、25分ほどで405元。5元おまけしてもらった。

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晩御飯は、観光名所の赤崁楼に近い赤崁擔仔麵にて。いろいろメニューがあって雰囲気よさげな店だけれど

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このお店の名物はお店の名前どおりの担仔麺。担仔麺は台北でも食べられるけれど、もともとは台南の名物らしい。というわけでいただきます

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なるほど、出汁の効いたあっさり目の味で、こりゃ美味い。坦々面にちょっと似てるんだけど、ぜんぜん辛くない。ちなみに、名古屋の味仙の台湾ラーメンは、この担仔麺を辛くしたものらしい。なぜわざわざ辛くしたのか。やはり台南名物の蝦春巻も、からっと揚がっていておいしゅうございました。(翌日行った蝦春巻専門店よりもおいしかった。翌日行った店のほうが、だいぶん、ジャンクというか…)

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もう今日何度目かわからない食事だったけれど、基本的に台湾のお店、量は少なめなので食事は何度でも楽しめます。担仔麺60元、蝦春巻70元。明日以降もこの調子でまいりますよ。

ホテルまでは1kmほどなんで歩くことにして、明日来る予定の赤崁楼まで来たら、22時くらいまでやっているという。折角だから入っていきましょうと、お一人様50元。古くから開けた港にして古都である台南は過去にいろいろな国の支配を受けていまして、オランダ、中国、日本…と長い歴史を体現するこの赤崁楼、本来はしっとり落ち着いた観光名所のはずなんですが 

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 なんか、ピンクとか紫とか、怪しげなライトアップがされておるぞ。そして街の人の夕涼みスポットになっているようで、ドローン飛ばそうとしている人もいて、フリーダムですな…。昼間は大勢の観光客で賑わっているだろうここ、夜はあまり人がいなくてよい。

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この萌えキャラはなんなんですかね…

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こちら、文昌廟には学問の神様が纏られているようで

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 2階に上がってみると、たくさんの絵馬のようなものが

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どこそこに合格したいとか、資格試験に通りたいとか、ろくに中国語読めない自分でも漢字が読めれば概ね理解できるのが台湾の便利なところ。そして大量に貼り付けてある紙はなんなんだろうとよくよく見てみたら、受験票のコピーなのだな!台湾の神様はお願いする時にはまず自分の住所氏名から名乗る必要があり、そうしないとわからないでしょ、と言われればごもっともだけれど、受験票のコピー貼り付けるのも、そういう精神からきているんでしょうね。しかし、個人情報…

落ち着いてるんだか落ち着いてないんだかよくわからない風情の名所をあとに、さて街をぶらぶら

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台北も夜歩いていても特に不安が無い場所だけれど、台南もそれに輪をかけた感じで、200万人の大都会だから賑やかであるけれどどこかのんびりした雰囲気がある。夜まで煌々と明かりのついたお寺も。台湾のお寺、派手だよね

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あちこちの路地に入り込んだりしながら、たどり着いた本日のお宿はこちら

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なんだか不思議な建物ですが、こちらの佳佳西市場旅店、JJ-Wホテルというお宿。大胆にリノベしたデザインホテルでありますね。そうとう大胆に、あっちこちやられております。

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台北ナビ、このホテルについても情報が詳しい(詳しすぎるだろ、と思いますが)

今回はエクスペディア (Expedia)からホテルの予約をしており、宿泊前に確認メールもいただいていたので、パスポートを提示してスムーズにチェックイン。で、もう22時半なので本日は就寝…というわけにはいかない。まだ夜市に行かなければ。ホテルで貰ったホテルオリジナルの大東夜市ガイドを持って、タクシーをつかまえて大東夜市へ。(台南は台北に比べるとタクシーは捕まえにくいけど、それでもちょっと待てば大抵捕まります)

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夜市というと台北のそれを思い浮かべるひともいると思うけれど、台南は一味違う。道に一直線に並んでいる台北と違い、台南の夜市は駐車場みたいな広大な場所にみっちりと店が並ぶ大迫力。台北よりも活気があるんじゃないか、という感じ。

そして台南でいちばん大きな夜市は花園夜市というところなのだけれど、日替わりでいくつかの市が立つようになっており、月曜日のこの日は大東夜市の日だったのですね。繁華街からは台鉄の線路を挟んで反対側だけれど、タクシーでもせいぜい100元とちょっとです

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 おいしそうなものの並んだ夜市をうろうろ、まあ、おなかもいっぱいだったので、スイカジュースくらいにしておきましたが、スイカジュース美味いなー

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そしてこの夜市、食べ物飲み物はもちろんのこと、物販も大変充実しており、iPhoneのアクセサリーからパチモノ衣類から、いろんなものを眺めて歩くだけで楽しい。ゲームも夜市にはつきもの

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 あと、はじっこのほうで叩き売りみたいなものをしていたジャパネット高田の社長みたいな人は何を売っていたんでしょうか。

夜市も堪能し、さて帰りましょう。今回はとにかく沢山歩くぞ、という心意気で台湾にやってきたので、ここからホテルまでは2km以上あるけれど、とにかく歩くのだ。

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孔子廟の門前にも迷い込み

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 繁華街の中心地、工事中の消防署や、明日来る林百貨も眺めて

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細い路地にもふらふら入り込み

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ホテルに戻ったら、もう12時を廻っていたのでした。なかなか長い一日だったけれど、明日も長くなりそうです。おやすみなさい。 

在華坊(@zaikabou)/2016年08月15日 - Twilog