目黒区美術館『色の博物誌』、山下裕二松井冬子対談、昆虫大学、素敵な酒場2軒
日曜日、昼過ぎにお出かけして、まずは目黒区美術館へ。『色の博物誌』を見る
内容が濃すぎてすごい。国絵図と浮世絵に使われた画材に注目し、浮世絵を再現した立原位貫の仕事をフューチャーし、会場には藍紅その他、多種多様な色の画材そのものや原材料が山盛り。日本画浮世絵の色彩に興味のある人は必見、図録も購入。最終日に滑り込めて良かった!
この図録、15時半くらいに売り切れたらしく。私が買ったのは13時過ぎ。最終日の終盤に売り切れとは、展覧会的には理想的だろうけど、増版はまずかからないだろうし、会期終了後に図録だけでも…って人には渡らないし、地団駄踏んだ人がかなりいるかもしれない難しいタイミングなぁ。
しかし、返す返すも残念なのは、目黒区美術館『原爆を視る』展が、中止されたまま復活しなかったこと。「気仙沼と、東日本大震災の記憶」「‘文化'資源としての<炭鉱>展」「戦後文化の軌跡1945-1995」の、あの美術館なら、ぜったいに、素晴らしい展覧会を、してくれたはずだから。
昼飯は六本木に移動し、六本木ヒルズで、酸辣湯麺を食べる。食券を買った後で、つけめんの店がプロデュースと見てイヤな予感が。果たして、スープはまあまあだけど、麺がつけめんの太いそれで、小麦の味ばかり主張していて台無し。なんであんなことするんだろう。やはり私は、つけめんとは邂逅し得ない。
『日本美術全集』完結記念特別文化講演会「日本画の未来に向けて」に参加。会場は満員
日本画の過去、奇想、連なる竹内栖鳳ら、一方で大観郁夫院展系と今の藝大日本画どうなの、という話を当今珍しく絹本着色の実作者松井冬子と山下裕二が語るというわりと野心的な内容だけど、欲張り過ぎて消化不良感…でも楽しかった。
いや、野心的な、というのは私の穿ち過ぎな見方で、松井冬子による自身の作品解説、奇想の系譜中心にお馴染みの山下裕二による日本美術解説、そこから竹内栖鳳速水御舟横山大観菱田春草会田誠と語りつつ、日本画どうなるんでしょうね、という話がチラチラ見えた、と言った方が良いかもしれない(笑)
日比谷線から東横線、そのまま、みなとみらい線で馬車道へ。昆虫大学、行ってきました。
昆虫標本、昆虫写真、昆虫本、昆虫グッズ、実物昆虫、食べる昆虫…ひたすら昆虫尽くし、さくらワークスのアジールな空間に、学会とデザフェスとコミケの熱気部分がギュッと凝縮されたような、みんなの好きがひたすら溢れている幸せな空間だった…
なんだか幸せな気持ちになってぶらぶら歩き、さて、本日はどこへ…。ということで、浜とんの日曜日限定営業、B-sideへ
どて煮&日本酒屋 B-side (@hamatonbside) | Twitter
なんだか、日本酒がえらく充実しているぞ
とりあえずは、赤星いただきますね。そして、どて煮。うまい
日本酒は、天青に、山本も
このサラポテ・セット。有能過ぎるつまみだ…
テレビではクラブワールドカップの、レアル・マドリードと鹿島アントラーズの決勝戦という、世にも珍しいものがはじまり、鹿島が検討していて、店内は外国人が大勢いて、別にテレビを見るわけでも無く楽し気に飲んでいる。さて、次のお店に移動しましょう。
立ち食い(座れもする)「千花庵」に久しぶりに。そうしたらですね、酒もつまみも尋常じゃない充実ぶりになっていて、どうしたらいいの…みたいにアワアワしている。
なんだこれ。酒の目利きも、ここは絶対、ハズレが無いと信頼できる店で
充実したつまみを出して、これで十割のびっくりするほど美味い蕎麦が出てくるんですからね、この店…
穴子の煮こごり380円。そういう値段で出てくるつまみじゃねーぞこれ。
真澄の蔵の新ライン、みやさか、美味い。協会7号酵母はここの蔵なのか、550円。
となりでひとりでパカパカ日本酒飲んでる美女は、携帯で流暢な英語で誰かと会話している。繰り返しますが、関内駅前の立ち食いの蕎麦屋なのです。
ざるそば500円、信州産十割。
嵯峨谷的な、安いけど美味い、というアレでは無いのだ。恵比寿あたりのジャズ系おしゃれ薄貼り蕎麦屋でせんなんびゃくえん出しても納得のクオリティ、蕎麦の味も、もっちりした茹で加減も、ツユの辛味も、納得のクオリティで、500円なのである。ほんとに頭がオカシイ。しあわせ。
さらに幸せな気分になって帰宅して、昆虫大学で入手したコースターで、本日はプーアル茶をいただいておりました
はい、おやすみなさい