下田の上原美術館リニューアル、愛知県美術館『長沢芦雪展』
金曜日、祝日、本日は朝から2泊3日の旅に出る。急遽決めたので、宿や切符の手配など後手後手に回った感ですが、その話は順を追って。
まずは横浜から東海道線に乗って、グリーン車であさごはんを食べながら熱海へ
乗り換えて伊豆急下田に向かう。いい天気で、車窓からの海がまぶしい。
下田で降りて待ち合わせまで時間があるので、ぶらぶら街歩き。よいお天気で散歩も気持ちよい。
古い路地をうろうろしてから、
公園に入り込み、下田海中水族館が見える展望台、お茶ヶ崎展望台。名前の由来はわからず。
下田にも天然温泉の銭湯があるんですね。昭和湯。いいなー
駅前の定食屋で昼飯食べてからあとから来る皆様と合流したものの、昼ご飯がまだとのことで、こちらは先に無料送迎バス(この三連休のみの運行)で移動した先は『上原美術館』
この『上原美術館』はリニューアルオープン初日。
新設された仏像の部屋はお堂のような空間で優しい表情の仏像に囲まれている(許可を得て撮影)
とにかく。仏像の照明がとても良い。上方からの照明が空間造りの助けを借りて二重に拡散され仏像全体を包み込むような明るさを保ち、背面の壁の影を無くしながら、全面くっきりではない、仏像を信仰の対象である仏像たらしめる照明になっている。彫刻としての運慶展も踏まえた上でのひとつの回答かも。
その手前の学べる仏像空間も楽しい。(こちらは普通に撮影可)
隣接する近代館にもビッグネームの佳品良品が並ぶ。コンパクトながら全体、とても上質にまとまっていて、下田観光で訪れて欲しい場所と思いました。
この上原美術館、元は大正製薬の上原正吉とその妻小枝による上原仏教美術館と、その息子の上原昭二による上原近代美術館が隣接していたんですが、この度、上原美術館にまとまってリニューアルされたわけ。正面には上原正吉小枝夫妻の銅像があり、企業史政治史クラスタ的にも興味深い場所になってまして
美術館の正面には上原正吉小枝夫妻のお墓があり、大正院殿薬王壽山禅居士という戒名やら、
まだ存命の上原昭二にも大光院殿鷲山昭道禅居士という戒名があったり、奉加帳に並ぶ政治家の名前、親戚の土屋義彦繋がりで桃子品子の名前、芸能人の皆さんなど、美術館以外にも見所がたくさんです。
交友関係広いな…
すっかり堪能して、次の移動先が…と先に辞して、送迎バスで下田へ。特急に乗って熱海に移動し、
ここからは、1日に数本の希少な『熱海に停まって名古屋にも比較的速達』なひかりに乗り、名古屋駅に移動する。下田から名古屋に直行って、人生で最初で最後かも
夜間開館がとにかく空いてて快適で。筆の流れ、刷毛の墨の滲みの空間、目で追う快感。犬も虎もずるいほどかわいい。よくぞこれだけ集めてくれましたという、大満足の展覧会ですね。会期が短くてしかも巡回無し、名古屋に来てよかった、と思った。1時間半では駆け足に近かった。
円山応挙と長沢芦雪を比較で並べているのが何組もあったし、長沢芦雪ってこんなに画風の広い人なのかと思ったし、作品もゆったり大量に並べられていて、とにかく、贅沢の一言なんですよね、今回の長沢芦雪展。今年良かった展覧会としては、ベスト3くらいに入るかもしれない。模型で再現されていたこの空間がとても素晴らしかったですね…
晩御飯は名古屋と言えば…な老舗居酒屋に行こうと思ったら臨時?休業。そこで『味仙』初体験、矢場店へ。
丸テーブルが並び老若男女相席で集い店員さんが躍動する賑やかに圧倒され、文法的には台湾料理だけど濃さが明らかに名古屋メシな数々に驚き、
台南担仔麺をなぜこんな辛くした…と震えたのでした。
ちゃんとした美味さの奥に濃さと辛さがあるのが名古屋流なのか…。
さらに二軒目に、さる方から実家ですと教えていただき、伍味酉錦店。
名古屋コーチンの焼き鳥やら手羽先やらつくねやら。美味しい。プリンも美味い。日本酒も豊富で、長珍の純米吟醸、美味かったなぁ。歓楽街の真ん中で、活気はあるけど落ち着いた雰囲気もある良い店でした。次は鍋も食べよう。
そんなこんなで名古屋の夜も堪能し、本日はアパホテルでおやすみなさい…