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日毎に敵と懶惰に戦う

はてなダイアリーから引っ越しました。酒と食い物と美術と旅と横浜と建築と演芸と…

上海の老房子ホテル、龍美術館西岸館『タレル展』、余德耀美術館『KAWS展』(7日目)

上海のホテルでおはようございます。朝飯を食ってからホテルの送迎バスで上海虹橋駅へ。今回案内してくれた方は、またこれから杭州に向かうので、ここでお別れ。一部メンバーになって地下鉄に乗り、昨日行った茶葉市場にまた向かう。そこで、またいろいろ、買ってしまいました…

地下鉄に乗って戻り、七宝という駅で降りる。ホテルに向かって歩いていくと、巨大なショッピングモール。少し郊外に行くと、こういう、巨大ショッピングモールがそこかしこにありますね

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ここの中にあるカルフールでちょっとお買い物。ばらまき土産の買い物とかは、こういうスーパーに限る

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またホテルに戻り、部屋に置いてきた荷物を取り、チェックアウト。ホテルの送迎バスで上海虹橋空港へ。同行していた人は今日の上海浦東空港からの便で東京に戻るので、上海虹橋空港から上海浦東空港に向かう30元のバスに乗るところまで見送る。さて、また一人旅に戻りました。

まずは本日宿泊するホテルにチェックインしよう。陝西南路駅で降りて、ホテルに向かって、襄阳南路をぶらぶら。このあたりは緑が多く、外国人観光客もちらほら見かける。おしゃれなバーとか、隠れた名店とか、面白いものがたくさんありそう

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老地方面館という店、どうみても美味そうな店だ、いいな…しかし人がかなり並んでいる

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そんな街の中にある今日のホテル、上海ケタンジアン ブティック ホテル (上海客堂間精品酒店) である。

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ここはいわゆる老房子、古い洋館を改装したわずか6室のホテルで、上海ナビのおススメを見て、いいな!と思ってExpediaから予約したのだった

上海ケタンジアン ブティック ホテル (上海客堂間精品酒店)[クータンジェン] | ホテル予約-上海ナビ

で、このサイトによれば、扉は鍵が閉まっているからまず同じ経営になる隣の店に行け、とあるんだけれど、隣の店も開いてない!というか看板も出ていない。14時ちょっと前なんだけど、店が存在しているのかどうかもわからない。恐る恐る、店らしきほうの扉を押してみたら、中の人から、隣の扉、みたいに言われた

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どうやら、14時のチェックイン時間になったら、ホテル側の扉を開けてくれるらしい。失礼しました。日本語OKと書いてあったけど、日本語はおろか英語も通じる気配も無かったけれど。受付のおばちゃんにExpedia?と聞かれたので、そうだ、と頷いてパスポートを出したら、無事にチェックイン。

玄関の暗証番号と、Wi-Fiのパスワードをメモ書きで教えてもらい、続けてなにやら言っていたんだけれど、よくわからない。電卓で『830』と示してくれたので、なるほど、朝ごはんの時間が8時30分なのだなと納得。オーケーシェシェ。荷物を持って部屋にあがる。

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うん、これは、雰囲気の良いホテルだなあ。部屋番号は301で、部屋の鍵には『301』と書かれているのだが、部屋の扉には『301』の文字がない。おばちゃんがジェスチャアで、階段を折れ曲がりながら3回上るのだ、と教えてくれたので、そのとおりにしたらちゃんと鍵で扉が開いた。部屋も程よい広さで、十分です

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周辺の環境も良さそうだし、しばらくここに滞在して上海の街を楽しみたいな、と思うようなホテルなのだった。しかしサービスが行き届く感じではまったくないので、オススメする人は選びそう。

さて、荷物を置いて、お出かけしましょう。工事中の建物の足場が竹で素敵だ

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さっきの美味しそうな店に入ろうと思ったんだけど、この時間でもずいぶん行列していて、相席で詰め込まれていて、スムーズに注文する自信がないので、やめまして。降りた地下鉄駅まで歩いて行たら、24時間営業の気軽そうな店を発見

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牛肉トマト麺?的ななにかだろうか。なかなか良かったです

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今日はもともと、美術館に行こうと思っていたんだけれど、あまり予定を考えていない。ホテルのフロントに上海のアートマップがちょうどよく置かれていたので、これも参考にしながら巡ろう

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まずは2日に行けなかった美術館のリベンジ。龍華中路駅に向かい、龍美術館西岸館に行こう。駅をおりると、高級マンションが立ち並ぶ様子は数日前に見た通りなのだが

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このショッピングモールもすごいな。なんか、欧米か!みたいな雰囲気で、中国らしさは微塵も無し

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お金を持っていそうな人たちが、カフェなどで日曜日の昼下がりを寛いで過ごしている。少し離れるとマンションの建設ラッシュで

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販売のための営業員が立っていたからちょっと看板見てみたんだけど、びっくり

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3000万元といったら、5億円ですよ…。部屋は広そうだけど。上海の不動産は高騰しているとは聞いていたけど、本当に高い。みんなこれ買って住むんだろうか、投機目的なんだろうか。そのまま歩いて黄浦江沿いに出る。こりゃまた、綺麗に整備された公園

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おそらく、以前はここに貨物港があったんだけれど、機能拡張のためにもっと町はずれのほうに港が移されて、この場所が再開発されることになったんでしょうね。そこに高級マンションが立ち並び、お金持ちが住んでいると。その痕跡、ガントリークレーンがオブジェ化して置かれていた

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あの、数日前に見た風景、観光客が集うバンドは、はるか彼方…

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しかし、大変綺麗に整備されているのだが、やはり黄砂の影響か、空気はあまりよろしくない。そんな公園を歩いて、本日の目的地、龍美術館西岸館へ

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ここ、なんと、個人美術館なんですね。上海の富豪、劉益謙・王薇夫妻のコレクションを展示するために作られた。ここは西岸館で、他の場所には先に出来た浦東館もある

龙美术馆 | LONG MUSEUM

そして西岸館はどこもここもフォトジェニックで、あちこちで写真撮影に興じるみなさん

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美術館内部も、天井が高くて素晴らしい空間で、あちこち写真に撮ってしまう

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そして今回、この美術館で開催されているのは、『詹姆斯・特瑞尔』『James Turrell:Immersive Light』つまり、ジェームズ・タレルの大規模で良質な回顧展なのだが、驚くべきは入館料200元、3200円なのである。

そしてその展覧会が、非常に混んでいるのです。いかにも金持ってる若者の上海人と欧米人観光客が集っている。中国で金持ってる人、ある程度恰幅の良いイメージで、高鉄の一等座はそういうおっさんを観察する宝庫なのだが、上海ではスリムでおしゃれで、シンプルだけどいかにも高価そうな服を着た若い人がたくさんいます。外灘や南京東路ではあまり見ないけど、ここ、龍美術館西岸館は、そういう人の宝庫になっている。

大きな荷物はロッカーに預けて入ったその展覧会は、撮影自由なので、どこもここも、大撮影大会開催中だった

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しかしとにかく、展示は素晴らしい。こんな密度の濃いタレルの展覧会、日本ではまず見られないのでは。やはり光の魔術は素晴らしい。非常に質の高い、大回顧展になっているのだった

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そんな中、大行列になっているのが、『GANZFELD:全域装置』

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しかしこれは、せっかく来たからには、並んででも、見なければいけないでしょう。40分ほど並び、前室に通され、靴を脱いで靴下に袋をかぶせて

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その、光の空間へ

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いざなわれる…

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うん、この空間を体験出来てよかった

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美術館、出たところにあるカフェやミュージアムショップも素敵な感じであった

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さて、また先ほどの川沿いの公園に出て、南下してぶらぶら。こうしてデッキを歩いていると、規模は上海が圧倒的に大きいけど、横浜にいるような感覚になってくる。自販機がたくさんあるのにまともに稼働してるのが一台も無いけど

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で、次の目的地は、余德耀美術館

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先ほどの龍美術館西岸館から続く川沿いの公園を経てたどり着く、個人コレクターによる私設美術館で、倉庫を改装したもの。今回の展覧会は21時までやっている。そして、こちらも入館料は150元、約2400円である。建物は藤本壮介。上海では現代美術を見るお値段は、日本でのリゾート基準であるのだなあ。

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入口に微信仕付と仕付宝のQRコードが提示されていたから、予約無いと入れないの?と思ったら、そのままチケット売り場に通してくれた。どうも、人気のある展覧会であるため、混雑時には事前予約か何かの人しか入れないらしい。

で、その人気のある展覧会と言うのは、KAWSなんですね。『KAWS:始于終点』という展覧会。新興のお金持ちはなんでそんなKAWS好きなんでしょうか…

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しかしとにかく、倉庫をリノベした空間にでっかいのが並ぶと、大きいことはいいことだ、と思うのだった。

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これ、スケール感がよくわからなくなるんだけど、7~8mくらいあるよ…

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入口には写真撮影禁止とあったはずなんだけれど、誰も守る気は無く、係員も注意する気はなく、こちらも、タレル展以上のおしゃれフォト大会会場に。

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それにしても、KAWS、おめめばってんしか知らなかったけど、思った以上に、ほんとにおめめばってんだらけなのだなー

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美術館の他の展示室も含めて、上海の若者にとって、現代美術は完全に、おしゃれ写真撮影スポットとして定着しているようでありました。

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まあ、それは東京も一緒か。東京だと作品の写真だけ撮る人が目立つけど、上海だと、作品と一緒にポーズを作って記念撮影、みたいな人が目立つかな。InstagramTwitterも使えないけど、写真はどこに上げて共有するのだろう。やはり微信かなにか、なのかな。

それにしても、150元とか、200元とかを、現代美術を見るためにポンと払う若者がたくさんいるのね。そして皆さん、非常にスタイルが良くて、若い女性は肌をバンバン見せていて、上海南駅で見る日焼けしたおじさんやおばさんとは、もはや違う国の人のようだ。

KAWSコラボはユニクロが大々的にやってる最中で、上海でも東京と同じく、絶賛販売中。ユニクロのTシャツを着て展覧会に来ている人も何人も見た

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さて、美術館を出まして

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そろそろ、夕暮れ

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あの、観光客で溢れたあたりは、はるか遠くに見える。こことあそこの上海は、違う上海だ

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もう少し歩いて…。こちらはもう時間で閉まっているけど、飛行機の倉庫?をリノベした、『ART WEST END 西岸』という空間

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ギャラリーなども集結している

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やっぱりなんだかんだ、大きい作品を作るためには、広い場所が必要なのよな。日本だとこうはいかないからね。大きいことはいいことだ、というのは、現代美術では、往々にしてあることですよ。

杭州で見たような、わりと共産党寄りの作品でも屈託なく(いろいろ屈託はあるのかもしれないが)作れる姿勢みたいなものが、逆に上手い具合に現代美術の国際的なコンテクストに合致する突き抜け方にも繋がっているのかも、しれない、わからないけど。

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人の少ない雲錦路駅からまた地下鉄に乗り、静安寺駅に向かう。ちょっと、高鉄の車内誌を見て気になっていたお店があったから。入ったのは駅前の芮欧百貨という百貨店。ここ、高級百貨店でデザインとか素敵なのだが、コーヒー1杯で100元近くとる店があったり、こわい。その4階にある『鐘書閣』

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カフェ併設のおしゃれ書店であったのです

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これは、ゆっくりコーヒー飲みながら過ごしたくなるような書店だな。とにかく上海、南京東路とか外灘とか豫園とかだけうろうろしてたんじゃ、ぜんぜん見えてこないんだな、と思った。お金持ちの街だ

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百貨店を出て、地下鉄に乗らず、ぶらぶら歩いてホテルに向かう。途中、襄阳公園が賑やかだったので何事か覗いたら、社交ダンスで盛り上がっていた

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さて晩飯…と思ったのだけれど、存外遅い時間になってしまったので、あまり店が開いてない。あるいは洋風のものを出すおしゃれカフェバーみたいなとこが多い。昼食べた店は24時間営業なんだけど、アルコール禁止と書かれている。

で、安易ですが、また、四川鍋を出すお店へ。こんどは面でなく、ミーハンにしよう。ビール込み32元

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冷たいビールが美味しい…。そして、辛さは?と聞かれたから指さしで中辛で、とお願いしたんだけれど、どこが中辛じゃ、辛いわ!という味だった。美味い。

それにしても、やはり、言葉が出来ないと食い物を真剣に楽しめないなあ。中国で美味いものをたらふく食べるためにも、中国語を勉強しなければ、とふつふつと、思ってきたのだった。

飯屋を出て、宿に向かう途中、遅くまでやってる台湾料理屋でテイクアウト、コンビニでビールを買い、果物の店でもパイナップルを買い

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宿で続きのひとり宴会、長い旅を振り返りつつ。部屋のテレビ、最初はCCTVを見ていたんだけれど、どこを押したのかネットTVに切り替わり、元に戻らない。面白そうなコンテンツは無いかな…と探して、武狭ものを見たら

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時代考証のよくわからない武狭ドラマ。主人公が字幕で『屈原』と出て、え、屈原なの。どんなストーリーなんだ、いったい。しかし絵作りはなかなか綺麗なので、あまりストーリーは理解せずにぼんやり見ながら、お酒を飲みながら、夜は更けていくのでした。

本日の歩数は3万歩。毎日よく歩くけど、これだけ食べて飲めば痩せないよね

在華坊(@zaikabou)/2017年05月07日 - Twilog