京都奈良の旅2日目 奈良ホテルの朝と奈良博と東大寺と『れだん』
奈良ホテルからおはようございます
「蘇民将来子孫也」の焼印は今年限りの特製、和三盆糖蜜入り求肥。お茶は月ヶ瀬、ティーファーム井ノ倉のかぶせ煎茶「気宇」、部屋にサービスで置いてあるとは思えない良いお茶…。水も月ヶ瀬の水が置かれていた。今日はお天気持つかな
メインダイニング『三笠』で朝ごはん、茶粥定食。
茶がゆってそんなに美味しいものでは…と思っていたが、これは香りや苦味もちゃんとあり美味しいし、湯葉や豆腐がめちゃくちゃ旨いし、全体的に丁寧で、想像していたよりずっと良い。イラスト解説付き
ついついきょろきょろしてしまう。暖炉の上に仏像があるのははじめて見たよ
朝の光の館内をぶらぶら撮影
柔らかい光に映える
チェックアウトは13時までOKとのことなので、部屋に荷物を置いたまま出掛ける
ホテルを出ると、すぐ目の前で鹿が戯れていた。鹿としては戯れるつもりは無く生きているのでしょうけれども
坂道を下り、奈良公園方面に向かう。道々の街中も、なんとくか、奈良の風景というのは独特
県庁所在地の駅のすぐ近くに、なんだかこういう風景が普通に転がっていて、生活者の繁華街がどこにあるのかよくわからない。西大寺とか行けば普通なのかもしれないが…
全部再現模造品なんだけど、これが面白い。材質、製法、色合い、機能まで、1000年以上前の技を最新の科学を用いて研究した成果が活かされていて、再現過程含めて非常に興味深く、色鮮やかな宝物に目を見張る。皇居に残る在来種蚕の小石丸と紅も、ストーリー込みで胸熱だった。
で、仏像館も見てから出て、鹿せんべいを買ったんだけれど、観光客が少なくて鹿が飢えているのか、まあがっつくがっつく
これは落ち着いて写真が撮れなかったのでこういうことになっています…。洋服にさんざん噛みつかれた。鹿こわい
一旦ホテルに戻り、ティーラウンジで
お茶とサンドイッチ…
このサンドイッチがですね、ローストビーフ入りで、たいへん美味しい。バーの雰囲気もいいなー
そんなわけで、すっかり堪能した奈良ホテル、また来たいですね。
クラシックホテルとしてはいちばん満足度高かったろうか。皇室の定宿で、JRのバックがあるからもあって、細部までケチってないな、手を抜いてないな、という上品さと満足感があった。予想と期待を上回る満足度。今回、2食付きでかなり安く泊まれたし、ここはまた来たいと思えるホテル。ほかにもいろいろ行きたいけどね
ホテルを出まして、東大寺に行こうということになり
鹿も、鹿せんべいの人にねだってはいけないことをよく知っているのだな。どんな酷い目に合うのかはしらないけど。
久しぶりの東大寺大仏殿は、何か撮影の準備中で、中にも機材が入っていた。後から聞けば、FNSの音楽の番組のライブだったらしい
お久しぶりです、日本には大仏建立の機運が高まっておりますよ
大仏殿は人がとても少なく、外国人観光客はもちろん、日本人観光客もさっぱり戻っていないのだろう。二月堂にも向かったが、こちらも人が少なかった
まあ、二月堂は、普段から人は少ないですけどね…。みんな大仏殿で満足してしまって、その先まで進まないからな
二月堂から降りてくるここの雰囲気が好き
奈良町をぶらぶら歩いて、心樹庵へ。
エコ茶会でいつも大盛況のお茶屋さん。こんな素敵な街中の建物なんですね。チャイムを押したら出て来てくれた。店内、中国茶と日本茶が5gからの小パックで多品種あって、目移りしてしまう。月ヶ瀬の紅茶とか、実生の緑茶とか、今年の台湾の高冷茶とか、少しずつ購入。
今日は慌てず騒がず、もう本日のお宿に向かおう。今日は泊りは大阪なのです。なぜならば、夜のお店があるからな、大阪に…。
近鉄に乗っていると、ナントの大聖堂で大規模火災…?という話を知る。今の今まで南都にいたので、平重衡か松永久秀がやったのかな…と思ってしまう。日本橋で降りて、地下鉄で谷町四丁目へ。ドーミーインにチェックインし、ザっと風呂に入って、お店に向かう
はい、いつもの『れだん』である。19時の入店時で、店内は満席の盛況。7品3900円のコースは、1品目の先付けから、鱧や様々な味が混ざり合って食欲が沸く。
2品目ははまぐりとつくねが素晴らしい出汁を出していて、ピチピチした風の森を飲みながら、嬉しくなってしまう。
3品目はお造りは、様々な魚のなめろう、甘海老、タコ、鯛、ささみ巻き、牡蠣、本マグロ、ブリに、卵焼きと細巻き。
れだんのお造りは1品1品の質が高くて、それがてんこ盛りで怒涛のようで、見ているだけで笑顔になって幸せだ…。車坂をお供に。酒がすすむすすむ
いつもはニヤニヤしながら1人で呟く『れだん』だけど、今日は美味しさを共有する人がいるので、おいしいねー、おいしいねー、と言いながら楽しんでいる。おいしいねー。さて、4品目の八寸
蟹味噌ムースに蛸の白トリュフ和えにレーズン入りクリームチーズにきゅうりくらげに、れだんの間違いない定番に、揚げ物も、琵琶湖の稚鮎の若々しい苦味や、水茄子の甘みや、トウモロコシや、旬の味覚がグッと引き出されていて、お酒がいくらでも飲める…奈良の金鼓の山廃がいい味。
5品目は〆鯖サンドと、フォアグラといぶりがっこのもなか、旨味が凝縮されて強烈で、迎えるのは吉村の20年古酒。
日本酒、何を頼んでも1杯500円なのが相変わらずおかしい…。
6品目、ランチ名物の親子丼は、なにをどうしたらこんなに美味しくなるのか不思議な一品
そして7品目、お茶のシャーベットが美味しいんだよなぁ、これ。
今日も大満足のれだんなのでした。れだんは、本格的な割烹からするとかなり邪道だと思うんだよね。引き算の美学はなくて、とにかく旨味の足しっぱなし。しかし外連で飛び道具ではあるが破綻は無く、素材はかなり良いものを使っていて、やり過ぎ感は若干あるものの、ちゃんと着地している。かなり不思議なバランスの賜物だと思う。正統の破調というものもあって、こないだの米子ではそれを感じた
いずれにしても、美味しいものが食べられれば、私は満足なのです…。今日もありがとうございました。
ホテルにふらふら戻り、夜泣きそば…を食べることなく、突っ伏して寝てしまう。起きて、大浴場にざんぶと入り、おやすみなさい…