日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

大阪の鉄道

阪急の梅田にしろ、南海のなんばにしろ、大阪の私鉄は押しなべて立派なターミナルを持っている。そして、どの路線においても、JRとつかず離れずで激しい競争をしている。運賃は概ね私鉄が安いのだが、JRは運賃においても距離から割り出される通常価格よりも相当割り引きをしていると同時に、なんと言っても速度において、新快速や快速をどんどん投入してアドバンテージを得ている。だから速度には敏感だ。路線のネットワークを活用して、利便性を上げるために、JRの路線同士、あちこちで直通運転をしており、ダイヤが乱れると、影響が広範に出やすい。だから正確なダイヤに敏感だ。今回の事故も、そういう事情が遠因なのだろう。
東京はちょっと違う。JRと私鉄間、あるいは私鉄間でも路線はあまり重複しないし、相互直通もいろんな会社の間で、全体の利便性を高める方向でやっている。これについては、東京の私鉄は狭軌が多いのに対して、関西の私鉄は標準軌が多いというのも一因ではあるが。だから、最近の湘南新宿ラインVS東急東横線のような例外を除くと、JRと私鉄の対立があまり見えない。
であるからこそ、関西圏にくらべて東京はスピードやサービスの追及が関西に比べて物足りないなあ、と常々不満に思っていたが(まあ、あの異常なラッシュを少しでも解消するのが先決で、それでいっぱいいっぱいだとは思うけれども)、今回のような事故を目の当たりにすると改めて色々考えないといかんな、と思う。