日毎に敵と懶惰に戦う

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初めての美術館

8時過ぎに家を出て、渋谷で待ち合わせる。新聞屋からチケットを貰ったとの事なので、普段は行かない美術館に。まずは目黒に出て、自然教育園脇の松岡美術館へ。
松岡美術館
事業家の松岡清次郎(といいつつ、今のどの企業の創始者なのか良くわからないのだが…)が収集した美術品を展示している。松岡清次郎は世界一の中国陶磁の個人コレクターであるらしく、景徳鎮の銘品がずらり、そのほかオリエントな美術品、ガンダーラの仏像、気合の入ったコレクターだな。今回の企画展はフランス絵画ということだが、「収集をしたのは1980年〜1988年にかけて」ということで、まさにバブル真っ盛り。名前の通った、というか日本人が良く知っている作家が多く、相当な高値で掴まされたのと違うかなあ、とは思うが、それにしてもヴラマンクの作品など、いくつか面白いものもあった。
もとは松岡氏の私邸だったところに作られた一軒家の建物なので、建築的な面白みがあるわけではないものの、広くて静かで落ち着いていて、庭も見えたりして、なかなか結構なところであった。人もほとんど居ないし。まあ、雰囲気のある美術館がいい、というのなら、日本民藝館や東大の博物館の小石川のが全然いいけれども。
前の通りはいわゆる白金の「プラチナ通り」。んで、そこにあった変なビル。

地下鉄に乗って、こんどは半蔵門に移動。次なる目的地は山種美術館である。
日本画の専門美術館「山種美術館」
こちらは、千鳥ヶ淵のビルの中のスペースにあり、あまり落ち着いた雰囲気は無く。山種証券の創業者、山崎種二が蒐集した日本画を専門に扱う美術館であるとの事。元は兜町にあったのだが、ここは仮の庵だそうで。いつまで仮かは知らないが。
今回の企画展は「日本画で詩を詠む」ということで、コレクションの脇に、その作品のテーマにあった和歌・俳句・詩・童謡などが貼り付けてあるとういう、まあ高齢化社会にやさしい企画展で、案に相違なくお年寄りが多い。奥村土牛なんかはやっぱりイイんだけれども、どうもワタクシには、日本画の良さがいまいちわからない。素人考えで大変申し訳ないのだが、画壇政治で生き残っている人が退屈な作品を書いているようなイメージがあって…。などと話していたら、「でも御飯が食べられてるんでしょ」と連れに言われて、ああ、なるほど、生きるって大切なことだな、と思った。なんだそりゃ。
山種美術館がらみで見つけた面白い与太記事。しかし、山種美術館のコレクションが手に入っても、森美術館の今のコンセプトからいくと、あまり寄与はしないと思うが。
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