日毎に敵と懶惰に戦う

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柳川御花

今日の泊まりは柳川御花。立花家の別邸だったところで、松島を模した国指定名勝の庭園が部屋からも良く見える。

そして、明治43年に建てられた西洋館も見学。(宿泊すると、チケットをくれる)

当時の輸入調度品がたくさん残る、大変すてき空間であった。



その後、庭を眺めて、近所の温泉保養施設「南風」というところまで、温泉に入りに行く。地元のおじさんの話している方言がさっぱり理解できぬ。わからないなりに聞いていると、縁談の話と、葬式の話と、どこそこのだれだれは立派な家を建てて偉い、という話であった。他へ行ったときもそうだが、地方に行って聞く代表的な地元の人の話は、概ね、この二つに集約されるような気がする。きちんと嫁を貰って立派な家を建てて、立派な葬式を出す。つまり、そういうこと。
宿に戻ると、お待ち兼ねの夕食タイム。ここの御花は料亭もやっていて、本来であれば個室でごはんが食べられるのだが、3月に起きた福岡県西方沖地震の修復工事中で、広間での食事と相成った。西洋館もかなり被害を受けたらしく、そちらのほうも、大きな足場を組んで工事中であった。
この、夕食がまた…。今日は有明海の珍味が中心と言うことで、昨日のストレート、直球ど真ん中の魚介類に比べて、変化球の美味さである。
ムツゴロウの甘露煮は、まあ、珍しいもののそう美味いものではなかったが、シャコが美味い。

しかし、シャコを最初に食べた人は偉いなあ。よくこんなもの、食べる気になったもんだ。どう見ても蟲です。本当にありがとうございました。皮をはがしてむしゃぶりつく。本当は、6月頃が一番美味いらしい。
それから、玄界灘のお刺身(イカ・鯛・海老)、有明海の珍味いろいろ(三味線貝とか、イソギンチャクの味噌煮とか)、煮物(芋が美味い)、柳川鍋、舌平目のから揚げ。このから揚げがですね、もう本当に、なんと言ったらいいか、大変に結構だったのですよ。
そして鳥鍋(スープが美味い)の後に、出てくるのが柳川名物のうなぎの蒸篭蒸し。

食事が終わって部屋に戻るときに、クリスマスだからなのか、スプマンテ(Asti)のハーフを1本と、みかんジュースをくれた。今日も腹いっぱいになって、なにもする気力なく、眠る。