日毎に敵と懶惰に戦う

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群馬県立館林美術館

館林の一駅手前の、多々良という駅で降りる。館林美術館への最寄り駅。美術館への行き方を駅員さんに尋ねたら、地図をくれた。親切。15分ほど歩く。途中にひろがる、どこまでも北関東な風景。

と、川沿いに現れる、群馬県立館林美術館。いや、これがあなた、凄いよ。よくもまあこれだけの税金を…という建物。あ、いや、そういう穿った見方は止そう。実際、たいしたもんですよこれは。






広大な空間に、絶妙に配置された建築物群。ガラスや水、そしてレンガなど、素材を活かした意匠。特に水とガラスが周囲と美術館の一体感を醸し出していて、なかなか心地よい空間になっている。こういう空間のわりに屋外彫刻が少ないのだが、建物に関する資料を読んでいたら、『計画はあったのだが、予算が尽きて断念』と書いてった。しかし、下手なものを置くよりもこのままで良かったんじゃなかろうか。
開催中の鵜飼美紀+辻和美「光のかけら」も、大きなガラス窓の外に芝生の広がる空間を生かして、無数に並べられた水を張ったガラスの器、吊るされた滴のようなガラス容器の光の移ろいが美しく、なかなかの見ものであった。常設展示も、特に彫刻方面で割合、気の利いた収蔵品を持っているようだった。そして、別館の建物、上の写真の中でレンガ造りの建物だが、中が「彫刻家のアトリエ」と称して、フランソワ・ポンポンという彫刻家のアトリエが再現されていた。色々と面白し。
レストランも併設していて、たいした施設だが、やはり車で来るための施設のようだ。館林駅に行くバスは一日に4本しかない。ちょうど時間が合ったので、うまい具合にバスに乗り、館林駅に向かった。

館林の駅前も寂しい。文福茶釜のたぬきの置物くらいしかなかった。東武の大事なターミナルだと思うのだが…。そして、今日が成人式だったのだろう、DQN風味満載の羽織袴軍団が駅前を闊歩していた。そんな館林