日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

久しぶりの大阪出張 国立国際美術館

7時におきて、とりあえず8時ごろ出社。朝の仕事を片付けて、10時前に出かける。新横浜から10時9分ののぞみに乗って京都へ。近鉄特急に乗り換え、大和西大寺で普通に乗り換えて東生駒。客先で打ち合わせなど。ま、ちょっといろいろあったわけだが、怪我の功名というのもなんであるが、とりあえず丸く収まる。よかったよかった。
天理教の教祖誕生120周年祭りだかなんだかの最中らしく、臨時列車が出ており、あの宗教都市がいかなる様相を呈しているか非常に興味深かったのだが、ま、仕事もあるので。それから、京橋に出て、いろいろと仕事。早めに切り上げて、学研都市線新福島まで出て、少し歩いて国立国際美術館へ行く。
ここへ来るのは一昨年のデュシャン以来か。今回のお目当てはプーシキン美術館展。都立美術館で見ておけよ、という話ではあるのだが、タイミングを逃してしまったもんでなあ。

相変わらず無駄に広い空間を抜けて、地下三階の展示室へ。今回のプーシキン美術館展は、印象派からピカソまでのフランス美術のコレクションであるわけだが、「印象派からピカソまでのフランス絵画の歴史を辿るよ」的な品揃えで、モネ、ルノワールからマティスピカソまで、巨匠の皆さんの作品がお腹いっぱいな勢いで並べてあった。
おかげさまで勉強になりました。
きわめて個人的な印象批判をさせて貰うと、ゴーギャンは受け付けない。だめー。マティスは、まあ、金魚の絵は結構ではあるが、好き嫌いで言うとあんまり。ぐっと来たのは、ピサロ、ルドン、ルソーであった。意味の無い印象批判ですみません。ともかく、時代を追うことで、画家の人が絵を描いては「えーい、こんなものは先人の模倣だ!」と頭を掻き毟る様が透けて見えるような、愉快な展覧会であった。
品揃えの豊富すぎる(商売っ毛強すぎ!)ミュージアム・ショップを抜けて、常設展も。「近年の収蔵品を中心に」とのころであるが、ピカソやエルンストがあるかと思えば、ヤノベケンジ中西夏之川俣正もあるという、在る意味節操の無い品揃えであったが、しかし、なかなか面白かった。
篠原有司男の「将軍バー」、エルンストの「灰色の森」が白眉。荒川修作荒川修作だった、というか、誰か鈴を着けてやれよ、と思う。
草間御大も草間御大で。それから、原美術館で見て興味引かれたソフィ・カルの作品もあったが、この人はいつもおんなじような作品を作っているのだな、ということだけ理解しました。以上。
ミュージアムショップを覗き、ヤノベケンジのポスターがちょっと欲しかったが荷物になるので止めて、絵葉書を購入。
なるべく貰ったら嫌そうな絵葉書を選んだのだが、一番いやだろーなー、ってのは、草間先生が銀色の玉の海に真っ赤なドレスを着て涅槃するの図、であった。何にも知らずに送られてきたら、不幸の手紙と思うこと請け合い。