日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

一路、直島へ

上の二つは携帯から、でありました。
朝、6時半起床。なにしろ船がはやいので、バタバタと支度する。7時15分にホテルを出て、まずは駅前の味庄セルフ店で朝飯。朝からうどんである。というか、この店は5時からやっているらしい。
タリーズで珈琲飲んで、8時12分の直島行きフェリーに乗り込む。

賞味50分の船旅。瀬戸内海の船は、現れては消える島影を延々眺めながらなので、飽きない。楽しい。やや曇り空なのが残念であるけれど…。
直島に9時過ぎに到着。さっそく、町営バス「すなおくん」に乗り込んで、一路ベネッセハウスへ。まだ9時半なので、まず荷物を預けて、歩いて地中美術館に向かう。ここからは、撮影禁止なので写真は無しよ。

安藤忠雄設計の、景観を壊さないためにほとんど地中に埋まった美術館。しかし、自然光をいかに取り入れるか、に拘った作りになっていて、作品を鑑賞する際にも光の移り変わりが重要なキーポイントになっているので、地下にいて地下にいる気がしない。安藤忠雄の手による中庭、通路、コンクリートうちっぱなしの、いかにも安藤忠雄な空間は、ぽっかり天井が空に開いた構造になっていて、荘厳な、とも言える様な気分になってくる。
まだ10時過ぎなので、空いているなかを落ち着いて見られるのはありがたい。しかし、有り難いのだが、なにしろ係員が多すぎる。元から複雑な作りの上に、係員が出入するスペースがわかりにくいように作られているし、光を効果的に演出するために光の濃淡が際立っているので、物陰から突然、その沢山いる係員がぬっと現れる。しかも白衣を着ている。連れが「パナウェーブ?」と言えば、こっちは「いや、バイオハザード」と応える。ちとこわい。
まずはウォルター・デ・マリアの作品。広い空間、石の階段、丸い玉、林立する金のオブジェ。わー。なんの神殿だこれは。んで、監視員が3人もいて、石段を一歩ずつ登ると、係員が横にくっついて一緒に上るんですな。本当に、どこの新興宗教の神殿にきたかと思いましたわよ。
次に、ジェームズ・タレルの作品。「オープン・スカイ」は金沢21世紀美術館のあるものとほぼ同じだけれど、「オープン・フィールド」は凄く印象深い。淡く光を放つスクリーン?に近づいていくと、なんと中に入れる、ということに気がついたときに、おもわずビックリして声をあげてしまった。不思議な空間を浮遊して、不思議な感覚を味わう。
そして、モネの睡蓮。天井から差し込む自然光で見る睡蓮はとても美しかった。5枚のうち、1枚はどこかに貸し出し中であったが…。じゃなくて、1枚は借用してたんですね、勘違いでした。失礼。
地中カフェでお茶。バナナのアイスクリームが、バナナの味が口の中に充満して、凄く美味しい。そして、建物の外に出て、一望する瀬戸内海の美しいことよ。いや、素晴らしい美術館である。感動した。遠路はるばる来る価値のあるところ。
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*1:なお、帰宅後、いろいろとネットを巡回して知ったことなのだが、一部で話題になっている地中美術館の「あれ」は今でもあった。え、チャイムいらないじゃん、という違和感があったのだが、なるほどな…