日毎に敵と懶惰に戦う

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岡本太郎美術館『CHIKAKU 四次元との対話』

プールから出て、小雨振り出す中、今度はバスで成城学園前駅へ。小田急向ヶ丘遊園に出て、下りる。駅前はファーストフードだらけである。箱根そばに入って、古参のおばちゃんにこき使われる若手のアルバイトを眺めながらそばを食ったが…あれえ、箱根そばってもう少し旨くなかったか。
生田緑地まで歩く。連休最終日にもかかわらず、小雨がぱらつき、ほとんど人の歩いていない寂しい生田緑地の中を、民家園やプラネタリウムを横目に見ながら進むと、岡本太郎美術館がある。

今回開催中の『CHIKAKU 四次元との対話』は、オーストリアとスペインで開催された同名展覧会の帰国展。岡本太郎を始め、1名を除いて日本人の作家による展覧会である。
草間彌生とか、小谷元彦とかの定番的な作品、あるいは先日の森美術館で見た杉本博司の劇場シリーズ、原美術館で見たやなぎみわの少女と老女の作品など、見覚えのある作品が多かったが、規模の割に著名なところを総覧できて楽しめる。
で、初めて見た伊藤高志の映像作品が強烈であった。現実を切り取っているはずなのに、繰り返しなどによって非現実的になっていく映像が、美しくて、怖い。んでね、初めての人が現代美術ってどんなもの、ということをちょっと見たいのであれば、カルティエもいいけれど、こっちでもいいんじゃないかしらん、と、ぼそっと囁いておく。
常設展示も眺めて。ここに来たのは初めてなのだが、岡本太郎の作品が相当数あって、建築含め展示方法、見せ方にもなかなか気合が入っていて、とても面白かった。岡本太郎の作品ってのは、やっぱり多くが、縄文土器からのインスパイヤなんですね。
出て、風にたなびく屋外の渡辺誠の作品を眺めてから、向ヶ丘遊園駅へ。登戸、武蔵小杉と経由して、早めに帰宅した。