日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

サンリオピューロランドに行ってみた

新聞屋がサービスでくれるチケット、なにが良かろうかと言うので、一度も行った事の無いサンリオピューロランドに行くことにした。
待ち合わせは多摩センター、9時40分。土曜日の朝早くからである。降り立ったとたん、なんだか街全体がテーマパークというか、冗談というか、とにかく凄いところだな、多摩センター。初めて下りた。彼方に見ゆる伽藍は何物ぞ。

遥かなる神殿へと続く参道を五体投地しながら進み、途中で左に折れてしばらく進むと、異教の神殿が。ギリシャなにするものぞ。

朝早くから、巡礼の親子連れが多数並んでいる。巡礼の親子連れと言うと砂の器を思い出すがそれは別の話。
入場無料、アトラクション別のチケットを、入り口の素敵なお洋服の女性従業員にもぎって貰い…それにしても、普通に払うと大人3000円なのだな、なかなか高い…夢の国へと足を踏み入れる。

おお、おお、おおおお…

ううう

10分でお腹一杯…。
ちょっと真面目に解説。この施設は全天候型、まあ要するに全部屋内の施設なもので、想像していたよりもだいぶ狭い。真ん中に鎮座しいている「知恵の木」の周辺にアトラクションが配置されているのだが、ライド型の乗り物は場所をとるので、場内をくるくる廻る汽車のほかはショーみたいなものがメインのようである。
んでもって、中央のステージ…ステージと言っても、展示会の企業ブースのステージよりしょぼい程度なのだが…で行われるショー以外、ほぼすべてのアトラクションが3000円の入場券のほかにチケットが必要である。ま、4400円のパスポートを買えば良いのだろうな。
で、無料で徘徊できるスペースは、それぞれ企業協賛で、え?あんたサンリオキャラなの?みたいな、見たことの無いキャラクター(実際のところ、サンリオには埋もれていったのを含むと何百種類もキャラクターがいるらしいので、実際にサンリオキャラなのかもしれない)の置物が鎮座している。そんでもって、飴とかチョコレートとかパンとかがくるくる廻っている。
某電機メーカ協賛ブースには乾電池の宣伝が。

いったい、なんのための施設なのか、よくわからない…。
そんなところを呆然としながら見回っていると、なにしろ全天候型施設なので、あっというまに全部見終わってしまった。
きゃっきゃとはしゃぐ子供を連れて、物凄く深いため息をつくお父さんが。親って大変だね…。
さらに、階段でうずくまって寝ている青年も。ここは池袋駅か。

まだ開園30分だというのに、この青年に何があったのか。徹夜明けで家族サービスをしなければいけないおとーさんなのか。なぞは深まるばかりである。
本当ならばショーをみなければ真価は分からないのだろうし、疲れたおとーさん向けにハイレグなピューロフレンズの踊りとかもあるらしい。館内パンフレットの表紙は、キティとかマイメロディとか、しなもんとかいう犬よりもこのハイレグのおねーさんのほうが写真が大きいのは、疲れたおとーさんへの「頑張れ!」というメッセージなのだろう。だがしかし、30分で疲れてしまったので、出てくることにした。
それはそれは力の入ったお土産屋をちろっと覗いてみたが、キティとマイメロディしなもん(シナモン?)ばかりで、往年の名選手であるケロケロケロッピとか、ゴロ・ピカ・ドンとかは影も無かった。特に後者の人気が落ちたのについては、子供たちからドリフターズが忘れられつつあることを示しているのであり、憂慮すべき事態であるな。
でも、みんなのたあ坊は健在であった。ほんでもって、こんな本が出ていて…

みんなのたあ坊の菜根譚―今も昔も大切な100のことば

みんなのたあ坊の菜根譚―今も昔も大切な100のことば

辻信太郎ってえと、株に手を出して会社を傾けそうになったサンリオの創業者である。辻さんは、たあ坊に何を託したのか。たあ坊に託して大丈夫か。
ちなみに、このサンリオピューロランドであるが、総工費は720億円、数年前のデータによれば、毎年5億円の赤字を出しているそうである。サンリオキャラクターが好きなお子さんは楽しめるのではないでしょうか。
退場時に、「再入場ご希望の方は申し出てください」とあったので、こんな短時間で帰るというのも失礼かな、と思って、にっこり笑顔で手の甲にスタンプを押してもらった。