日毎に敵と懶惰に戦う

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ベトナムでみつけたドラえもん

言うまでも無く、東南アジア各国ではドラえもんが大変人気があったわけだが、ベトナムでも勿論そうである。んでもって、昔は海賊版が横行していたんだけれど、今はきちんと版権を取ったドラえもんが売られている。だから、ベトナムドラえもんの本を買っても、それほど「変な」ものはない。
そんなわけで、今日は「まともな」ドラえもん中心にお伝えしたい。まずはてんコミ版のドラえもん。これはしっかり版権を取って作られた単行本で、装丁から内容まで日本のものそっくりそのままのつくりになっている。

ベトナムではドラえもんのことを「doremon」と言うそうな。特に左右の反転なども無く、しずちゃんの入浴シーンにモザイクがかかっているわけでもなく、しっかりそのまま。ま、とうぜんすべてベトナム語なわけですが。価格は一冊7,500D(=約56円)

カラー版も出ている。こちらは10,000D(=約75円)

てんコミ版の全表紙はこちらで見れますので、どうぞ
http://www.nsleloi.co.jp/doremon1.htm
これはなんか怪しげに見えるけれど、「Fujiko Pro」の名前が入った、ちゃんとマルシーのついたドラえもん。出版社もてんコミ版と同じ。3,500D(=約26円)。こういうのはなんなの?片倉版?すみません、私、こっち方面あまり詳しくないもので

以上はすべて、ホーチミンの市場の中の書店で購入。街の中の大きな国営書店では漫画は売っていなかった。民営の書店に行けば漫画も売ってるんですかね。
以下は、スーパーマーケットの奥にあった小さな書店で購入。闇市ではありません。品揃えは、料理の本とか子供向けの本とかで、日本のスーパーの中の本屋と品揃えは変わりません。

ドラえもん塗り絵、一冊2,500D(=約19円)。これはマルシーもついていないし、海賊版でしょうね。

印刷ずれてるし

変わった色のドラミちゃん。ちょっとテレタビーズを思わせる。

微妙に妖怪成分の入った出来杉

ジャイアンが水木キャラに
以上、スーパーで見つけたドラえもん塗り絵。
次のは、ハノイの大きなスーパーマーケットで売っていたVCD。二枚組で20,000D(=150円)、安い。


体裁は割合ちゃんとしているのだが、明らかに海賊版です本当にありがとうございました風味。「DISC7」「DISC8」とあるだけで、中身は不明。持って帰って視聴してみたところ、なんと「のび太の宇宙開拓史」と「のび太の海底奇岩城」が。
しかし、全部の尺が収まりきらないのか、適当にブツ切になって45分くらいに収まっていた。たいした才能。画質は「良いとはとても言えないが惨いと言うほどではないか…」という程度。
最初の歌は日本語で字幕は中国語。本編始まると、中国語で吹き替えされていて、その上に中国語の字幕が入っている。北京語だか広東語だがはわかりません。この中国語の吹き替えは、きちんとしていてなかなか上手い。声も似たような声の人があてている。ドラえもんの声が、どっちかと言うと初代ドラえもんに近い印象だが。やはり大山のぶ代は無二の存在なのか。
しかし、その上にかぶるベトナム語の吹き替えがひどい。一人で何人分もあてている上に、それは吹き替えじゃなくて説明だろ、とつっこみたくなるほどのクオリティ。目が見えない方のための説明台詞みたいなイメージ。感情もまったく篭っていないし。バギーちゃんが突っ込むシーンのしずかちゃんの叫び声はさすがに感情をこめようとしていたが、そこだけ素っ頓狂でお茶吹いた。
海賊版だからこんなにひどいのかな、と思ったが、ベトナムで放送されていた韓国ドラマも、全部が全部とは言わないが同レベルのものが多かった。ベトナムでは吹き替えには力を入れていないらしい。
しかしこのVCD、ディスクに英語で「ALL RIGHTS RESERVED ALL RIGHTS OF THE MANUFACTURE AND OF THE RESERVED WORK REPODUCED UNAUTHORIZED DUPLICATION IS A VIOLATION OF APPLCABLE LAWS」とか書いてあるし。うーん。つーか明らかに間違ってる単語もあるし…
というわけで、ベトナムドラえもんでした。