日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

小布施をぶらぶら

再び御代田駅へ。稲刈りの季節を迎え、すでに刈り取られた田んぼ、これから刈り取りを迎える田んぼが入り混じっている。

御代田から長野行きの電車に乗り、長野駅まで。長野電鉄に乗り換えて30分強で小布施に着く。小布施に来るのは15年ぶりくらいだろうか。駅近くのそばやで天せいろ。駅からしばらく歩くと、国道403号線沿いに栗菓子の店、美術館、そのほか観光施設が密集している。今回の目的はまず北斎館。小布施葛飾北斎が晩年に過ごした土地であり、その肉筆画を多く収めた『北斎館』という美術館があるのです。
去年、私は、上野で開催された北斎展にも行った訳だけれど
http://d.hatena.ne.jp/zaikabou/20051025#1130277834
やはり北斎の絵は、どれもこれも画いている本人が楽しそうな絵ばかりで、なにげない登場人物の一人ひとり、あるいはその動きが本当に活き活きしている。小野小町の7態を描いた絵も面白かったし、一番良いと思ったのは、筍を担いで山道を行く後ろ姿の画。どれもこれも、構成が上手いですよね。
北斎館を出て、周囲を歩く。その周辺だけは観光客でごった返しているのだが、少し離れると、山懐の盆地に、りんご、ぶどう、栗の林が点在している。北斎館の近くで売られていた果物も、このあたりで収穫されたものなのだろうか。

所々にコスモスが咲いていて、気候も良く、歩いているて気持ちいい。と、そんななかに『現代中国美術館』の文字が。最近出来たばかりらしい。「おお」と思って、300円也を払って入ってみて、「おやおや」と思う。つまりそれは、あくまでも「現代中国美術館」であって、「中国現代美術館」ではないのであって。

いちいちキャプションに「作品が人民大会堂に飾られ」「大使館に…」とか説明の付いた画家の皆さんの、非常に分かりやすい中国的な作品の数々が並んでいて、いったいなんなのだろう、と思っていると、「日中友好協会」から贈られた花が飾られており、おおよそのニュアンスが掴めたのだった。ははは。
再び北斎館のあたりに戻り、『枡一市村酒造場』という蔵元で、『スクウェア・ワン』というスタイリッシュなボトルに入った日本酒を試飲。試飲コーナーはとてもオサレで、錫のお猪口に入れてくれて200円。塩を嘗めながら飲み、これは美味い。おみやげに4号瓶購入。
http://www.masuichi.com/
ほいでもって、竹風堂で栗おこわを購入し、栗ソフトクリームを食べて、駅へ戻り、16時47分の特急長野行きの人となる。