日毎に敵と懶惰に戦う

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ふじ幼稚園 オープンハウス

11時きっかり、幼稚園にたどり着く。この幼稚園は手塚貴晴・由比の設計による不思議な幼稚園でありまして、きょうはオープンハウスということで、見物に来たのでした。この幼稚園、園児の数が600人に迫ろうかという勢いだそうで、日本で3番目に園児の多い幼稚園だと言う。

楕円形で影の無い平屋の建物、屋根の上を走り回れるようになっている。

天井は低い。2.1m。なぜこんなに低いのか?

真ん中の庭から見通して、常に、屋根の下と上が見通せるようにするため。微妙に内側に向かって傾斜する屋根のために、つねに全体が可視になるようになっている。

建物に取り込まれた木



常に稼動する教室間の壁。理屈だけのものじゃなくて、実際、大きな行事などで、ちょくちょく取っ払うそうな

不思議な水場。ほぼ確実に詰まらないらしい

沢山の天窓。手書きのままで微妙に歪んだ楕円形の建物、ランダムに配された柱と電球と天窓、中心も端も無い建物。それは、当たり前のことを当たり前に教える、元々の幼稚園のコンセプトありきで、それを建築的に実現するためにこの幼稚園の建物を作ったのです、と、手塚さんが説明してくれた。
『子供って○○しちゃうよね』ということを否定せず、『かくあらねば』と型に嵌めることなく、自然な振る舞いの中で大切なことを学んでいけるように、その舞台装置として建築が機能すること。
ida-10さんのblogが、そこらへんをちゃんと書いてました
http://d.hatena.ne.jp/ida-10/20070512/p1

幼稚園のオープンハウスは、建築科の学生で溢れていたよ。


とにかくにも、ぐるぐると走り回れる屋根の上が、とてつもなく気持ち良さそうな幼稚園であったのでした。
あ、そうそう、この幼稚園のプロデュースが佐藤可士和なんだけど、こんなところまで佐藤可士和デザインが!