日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

秋野不矩美術館

浜松まで来た目的は、秋野不矩美術館。この画家は知らなかったし、勿論、この美術館の存在も知らなかったのだが、
http://d.hatena.ne.jp/hiratsukam/20070312/1173658220
を見て、そして先日行った藤森照信の展覧会
http://d.hatena.ne.jp/zaikabou/20070421/1177161726
を見て、これは一度は行かなくては、と思っていたのだった。美術館へ向かう坂道を登っていくと、山の塞のような、その凄い存在感、宮崎アニメに出てきそうな存在感。



藤森照信さんの、構造よりもとにかく壁だ!仕上げだ!的な志向が遺憾なく発揮された、とても素敵な建物。焼いた杉、荒々しい土壁、石の瓦、重厚な扉。
 
中に入っても、壁の仕上げもとても優しい。いろんな素材、工法が使われている。
 
この秋野不矩さんの作品も、インドに通い詰めて描いていたという絵は、どの絵からも土の香りがするような、とても優しい絵なのだった。靴を脱いで、床にぺたんと座り、白い壁、高い天井から降り注ぐ日の光に包まれて絵を見るも楽し。



テラスに出ても、そよそよと風が吹いていて、環境に溶け込むような建物の中にいると自分も溶け込むようなのだった。

この建物も名残惜しく、後ろ髪を曳かれる思いがしながら、坂道をゆっくり下ったのだった。

さて昼飯。美術館で、近所の飲食店の地図をくれたので、浜松名物のうなぎを食べましょう。『やっこ』という店は

通りに大きく開いた窓から、おじさんが炭火で焼くうなぎの香ばしい香りが漂う、昔ながらの素敵なうなぎやで、地元の人で賑わっていた。うな重はパリッと焼けていて、脂がよく乗っていて、大変香ばしい、おいしい鰻でございました。