日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

旅に先立ち

本日より、同行四人、壱岐対馬へ観光旅行に行く。壱岐対馬は神々のおわす島であるから、当然、観光ということになれば、神社仏閣、特に神社のほうに特化して巡ることになる。なにしろ、延喜式神名帳に記載のある『式内社』が、壱岐に24座、対馬に29座あるということなので、巡っても巡っても限りが無い。それ以外にも、刀伊、元寇遣新羅使、あるいは近年朝鮮にまつわる故事来歴謂れ因縁その他見所も多いようなので、結構な旅になることと思う。
壱岐対馬に行くにあたって、なにかガイドブックがいるかな、と思ったのだけれど。書店で観光用のガイドブックを探しても、るるぶとかマップルの長崎県版に僅かに記述があるばかりで、それも眺めの良いところやら飲食・宿泊が紹介されるばかりで、役に立たない。地元の新聞社から出ている地誌関係の本などが最適と思われるけれど、神保町のアクセスまで出向いている時間も無いし(というか、まだあったかしらん、あの書店)、図書館でゆっくり探している時間もなかったし。
まさか古事記日本書紀や、よりにもよって『延喜式神名帳』や『式内社調査報告』など持込んでもワケガワカラナクナルばかりなので。今回の場合、この分野については生き地獄、ではない、生き字引のような人も同道するのであるから、基本中の基本のバイブルとして、司馬遼太郎の『街道をゆく壱岐対馬の道だけを携えて、あとは現地についてから観光ガイドマップなどを手に入れればよろしかろう、ということにする。

街道をゆく (13) (朝日文芸文庫 (し1-14))

街道をゆく (13) (朝日文芸文庫 (し1-14))

以降の文章、私にうたごころがあれば、万葉調の駄歌など織り込みながら進めてみたいところだけれど、生憎とその弁えが無いので、いつもの通り、淡々と先に進むことにする。