日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

丸の内アートウィークス

秋葉原から電車に乗り、東京駅。こちらもやはり、アートフェア東京の開催にあわせて、いろんなアートイベントが行われている。まずは、新丸ビル7Fの『ニュートーキョーコンテンポラリーズ』へ行く。
http://www.newtokyocontemporaries.com/
新丸ビル7Fはハイクオリティな屋台村みたいな空間で、通路と飲食スペースとお店が渾然一体となった空間。その通路上に作品が点在しているという構造で、企画としては面白い。
その中では、普段は女性専用の部屋である『SALON ROOM』に飾られていた加藤泉の彫刻がやっぱりキュートだったほか、横手山慎二という人の、無印良品で売られているものだけで作った仏壇が面白かった。で、その普段は女性専用という『SALON ROOM』なのだけれど


質の悪い吹きつけ塗料のようなもので真っ白に塗り上げられた部屋は、何かの冗談としか思えない空間で、この空間のほうがよっぽどアートしているような気がする。正気の沙汰とは思えない。普段は男性は入れないので、興味のある男性の方は、この機会に是非。
で、この新丸ビルの7F、私は気に入ってしまいましたよ。なんか面白そう。表に出ると、東京駅や皇居方面もよく見えるし。

さて、次。新丸ビルの中を散策した後、丸ビルと新丸ビルの間の通路で行われている『アート アワード トーキョー』へ。
http://artawardtokyo.jp/
展示は、美大の卒業制作展で作家をピックアップしたものであるらしい。本当は明日からの会期なのだけれど、作品はすべて展示済であり、オープン空間に並べられたものであるから、見るのも自由だ。…だけど、あんまりぐっと来るもの無し。『キューティー30分クッキング』という映像が一番面白い。クッキング番組風の映像作品あんだけれど、普通に料理の説明をしていると思ったら、フライパンを鉄から作り出す説明が始まったり、木を切ってまな板を作り出したり、木を削って箸を作り出したり、めちゃくちゃ。それを料理番組の文法で…つまり、ちょっと作り出したところでアシスタントが完成品を差し出す、…という手順になる。なんかシュールで笑ってしまった。

あと、松井えり菜の作品もありまんた。
次に丸ビルの1階へ。アンテ・ヴォノヴィックという人の作品は、吊り下げられた白い竹林の中を、ヘルメットを被ってガコンガコンいわせながら彷徨うというもの。“竹林の中を彷徨う”という優美さと、“ヘルメット被ってがこんがこん”のギャップを楽しむものなのか?喧騒の中に静寂あり、なのか?フランス人がそういうことを言うわけ?んー、と、なんだろう。

丸ノ内仲通りを南下すると、三菱一号館の建設も佳境だった。ここにも美術館ができるんだよね。

新東京ビル1Fの丸の内カフェでちょっと休憩。無料休憩スペースなんだけれど、本が沢山おいてあって、座るところとテーブルも充実していて、インターネットも無料でできる素敵空間。
http://www.marunouchicafe.com/
銀座方面にも少し足を伸ばして。シンワアートミュージアムでは、4月5日に行われるオークションの下見会を実施中。草間彌生に溢れていて、ウォーホルとか荒川修作とか石田徹也とかベッヒャーとか、2階に渡って大量の作品を展示。山口晃とか、会田誠とか、小沢剛とか、ヤノベケンジとか、それから去年VOCA賞取った人とか…いろいろ、HOTな人の作品が多し。
http://www.shinwa-art.com/catalogue/cata_online/20080405c/
上記のオークション対象の作品が、基本的にすべて飾られている。土曜日のお昼までなので、興味のある方は是非。
それから、東京画廊+BTAPに行って、スタンリー・ドンウッド。Pegger's Galleryにて、『身体のメッセージ』展。いろんなモチーフが真空パックされた作品をはじめ、生理的に訴えてくる作品多数。さて、そろそろ、東京国際フォーラムに向かいましょう。