日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

10年ぶりのユースホステル

最初に、今回、北海道に来た理由から述べておきたい。JALが、少ないマイルで国内何処でも往復できるキャンペーンを、6月までやっていた。で、折角だから遠く…沖縄か北海道に行こうと思ったのだけれど、道東はこの10年間もご無沙汰になっている。だから、今回は道東に狙いを定めて、北海道らしい景色が見れるところを探した。
最初にみつけたのが、日本一広い牧場という、ナイタイ牧場。どこまでも十勝平野が見渡せる広々した牧場であるらしい。そして、牧場の上のほうまで車で入れるらしい。これは素敵…だけれど、足がない。なにしろ北海道のことなので、どこに行くにも距離が半端ない。バスは当然無いだろうし、団体のツアーに混ざるのも無粋だし、タクシーは高いし…。考えられるのは自転車だ。やせめて近場の街で自転車を借りれば…と考えて、いろいろ検索してみた。
その結果、『東大雪ぬかびらユースホステル』という宿で、マウンテンバイクのツアーをやっており、牧場の一番奥まで、車で自転車と共に運んでくれるらしい。これは面白い、と、宿のページをじっくり見てみると
http://www.d1.dion.ne.jp/~nukabira/
つい最近、フルムーンパスの広告写真に使われた『タウシュベツ橋梁
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%A6%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%99%E3%83%84%E6%A9%8B%E6%A2%81
がすぐ近くにあり、そこまで車で連れて行ってくれるツアーも、宿の主催でやっているではないか。ここも行きたいなあ、と思っていて、しかし足が…と思っていたところだったのだ。それ以外にも、マウンテンバイクと共に峠の上まで連れて行ってくれるなど、いろいろ面白そうだ…。そんなわけで、10年ぶりのユースホステルに宿泊することにしたのだった
前の晩の6時過ぎに到着して晩御飯を食べたのだけれど、これがユースホステルか!とびっくり。北海道のユースホステルというと、かの有名な『桃岩荘』が真っ先に浮かぶわけで
http://www.sakai.zaq.ne.jp/tripper/momoiwasou.html
怪しい仙人みたいな旅行者と同室になっておなか一杯に人生を語られたり、酷い飯が出てきたり、夜になると半強制で参加させられるミーティングで狂ったように踊ったり歌ったり…というのをあなたも想像するでしょう?しない?まあとにかく、ぜんぜん違うんですよ、ここは。
2006年に立て替えられた建物はとてもきれい。食事は立派で大変うまいし、えっ、宿の中の自販機にビールがあるよ…。ユースって酒飲めたっけ?で、ユースなのになぜか個室が…。まあ実はワタクシ、その個室を予約してしまったんですけれどね。家族用の部屋もあるし、もうユースじゃなみたいだ。非常に快適。
しかしながら、やはり宿泊客は結構旅なれた人たちばかりで、一日目に同宿になった私含む5人は、全員一人旅だった。単車でツーリングして8日目の人、2週間前にも北海道に来たという人、6月のはじめに道内を出発して、日本中巡って沖縄を目指す途中の女性…。食事しながら自然と会話が弾んだりするのがユースホステルの良いところで、話すうちに、小笠原に行ったことのある人と話が弾んだり。でも、説教たれたがる年寄りや中年がいるわけでもなく、さっぱりしていて気持ち良い。
ユースホステル自体にも掛け流しの温泉があるのだけれど、少し離れた温泉まで車で連れて行ってくれるツアーを毎晩やっているので、女性を除いた4人は、割引の入浴料300円だけで素晴らしい温泉を堪能して、宿に戻った後も、11時過ぎまで話に花が咲いた。
そしてこの日は、朝、タウシュベツ橋梁を見に行くツアーに参加、朝食後はマウンテンバイクを車に乗せて峠まで連れて行ってもらったのだけれど、そしてその件をこれから書きたいと思うのだけれど、他にも登山などいろんなツアーをやっているようだ。ペアレント(ってまだ言うんだよね?)の塩崎さんも、あんまりユースのひとっぽくない、押し出しの強くない人で、でも気さくな人なので、大変、いいお宿だと思います。