日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

横浜を水の上から探訪する『YOKOHAMA Canal Cruise』


hachim先生のこのエントリに触発されて
横浜クルーズ - 何かからはみ出した、もうひとつの風景
『YOKOHAMA Canal Cruise』に参加してきた。この企画は、“都市に新しい「水上経験」をつくること”をテーマに活動されている『BOAT PEOPLE Association』
http://boatpeople.inter-c.org/
の手によるもの。これまでにもさまざまな活動をしており、私も以前にこのような企画
防災+船+アート - 日毎に敵と懶惰に戦う
を見物させていただいたこともある。かつては物流の動脈として使われていた、東京、あるいは横浜の運河。現在の都市は道路に面して発達し、水路は高速道路にふたをされて忘れられているけれど、水辺をもっと見直すべきではないか?なにより、運河から眺める都市風景、海上から眺める港湾のランドスケープ、とっても楽しい体験ではないですか!
先日来参加している『水門ツアー』においても、東京を水辺から眺めると色々なことが見えてくるし、そしてなにより、とっても楽しいのである。
恋する水門 水門ツアーに行ってきました - 日毎に敵と懶惰に戦う
荒川ロックゲートを地上と水上から楽しむ!水門ツアー第2回に参加しました - 日毎に敵と懶惰に戦う
さて、今回は横浜の運河と港湾を巡る旅ということで、企画内容についてはこちらを見ていただきたいのだけれど
神奈川県-YOKOHAMACanalCruise~知られざ…
この日のコースはこの①〜③のうちの②のコースで、ぷかり桟橋を出発し、大岡川、掘割川という都市河川(運河)から街を眺め、磯子近辺の海上からのテクノスケープも眺めるという、見所の多い贅沢なコースなのだ。これは、集合時に配られたマップ。赤い実線を船で進むことになる

この日の天気は小雨模様。ぷかり桟橋に集合し、やや不安に空を眺めながらのスタート、時々ぱらついたものの、後半は晴れ間も見えて、概ね悪くない天気だった。船は胴体が細く、狭い運河を行くのにとっても適したサイズ。

船長さん、ボートピープルアソシエーションの人2人、そして参加者、総勢20人あまりを乗せて、さあ出発!

みなとみらいをあとにして

大岡川に入ると、船が沢山

野毛のあたりにあるのは、この都橋商店街


堤防と一体になった不思議な商店街は、東京オリンピックの際に闇市の名残を“隔離”するために作られたものらしい。詳しくはこちら
都橋商店街
陸から眺めても不思議な構造物だけれど、水上から眺めると、ますます不思議な感じ。今では法律的には絶対作れない建物。船で乗り付けて飲めたら面白いかも。さらに遡上すると、ちょんの間があった街、黄金町へ。いまは違法飲食店が一掃されたこの街は、横浜トリエンナーレと同時開催の『黄金町バザール』で、さまざまなイベントを開催中。これもその一環の作品

船着場もある。京急線の高架下には、このイベントを機に作られた建築物も(法律的に結構疑問な建物のようで…)ある

先日、ここから、黄金町バザールの期間中だけ運行されている水上シャトルに乗ったのだった
横浜トリエンナーレ周辺の足の便、特に水上シャトル! - 日毎に敵と懶惰に戦う
かつての違法飲食店だったところは、賃貸されてさまざまな用途に使われているけれど(権利関係が複雑で、いっぺんに再開発は難しいみたい)、まだ当時の面影を残している、象徴的な赤いテントも数多くある

このあたり、お天気がよいと大勢の人が歩いていて、船の上とのコミュニケーションも楽しいようなのだけれど、この日はあまり歩いていなかった。さらに上流へ…桁下の低い構造物の下もどんどんくぐります


南区役所に程近いあたりまで来ると、高速道路が見えてきて…

しばらく、中村川に入り、ここを下ります。中村川は、東京の首都高速のように、高速道路で蓋をされた川

そのまま下ると寿町の脇を抜けて新山下に出てしまうけれど、ここで航路を右へ。次の写真の奥、右側ね

ここから入る掘割川は整備された水路で、かつては、本牧沖を避けて航行する船が沢山あったらしい。係留されたプレジャーボートが沢山ありますね

ちょっと振り返って

この掘割川は国道16号線に沿っていて、付近に生活する人にとってはとても身近な川になっている。釣り人も大勢!


橋の上から垂れている釣り糸に引っかかりそうになったり。あぶないあぶない。そして根岸線をくぐって海に出ると…

素敵な造船所!

水辺の素敵な建築物!

マリーナ!

新日本石油


横浜火力発電所


住金物流!



ハアハア…興奮しっぱなしで疲れる…。でもこのあたり、ちょっと空気が澄んでいなくて、見通しが今一だったのが残念。お天気がもっとよければ、もっと大変なことになっていたはず…。船はどんどん飛ばします


そして、三菱重工の造船所。おお、護衛艦がドッグ入りしているな…

こんな船も


あんまり近づくと捕まりそうです…(笑)。ほいでもって、本牧ふ頭のD突堤を回り込むと、横浜港シンボルタワーがあって

おお、キリン!コンテナ船!あわわ!







船長さん、サービスして近づきすぎです。コンテナ船ってすごいね、こんなに沢山積んで、荒海に出て行くわけで。興奮してなんだかわかんなくなってきた…船は減速して、今度は、新山下の運河へ




このあたりの水辺にも、素敵なものが沢山あります…



かつて、倉庫が運河に面していた名残が沢山残ってるのもこのあたり

また海に出て、山下埠頭を回り込むと、前回の横浜トリエンナーレの会場、3号上屋と4号上屋

そして大さん橋を回りこみ

船はぷかり桟橋へと帰ってきます




船長さんどうもありがとう!

川から海から自由自在、実に楽しい、見所の多い2時間の船旅。まだ何回か企画されているので、ぜひ参加したほうが良いと思いますです。