日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

鯨須の子の缶詰を求めて

大量に購入することが出来た完結編はこちらです
須の子の缶詰を求めて-下町編、完結編 - 日毎に敵と懶惰に戦う

6時起床、朝から大掃除の手付けなど。溜まっていた紙袋を整理したり、掃除機を念入りにかけたり、風呂を念入りに掃除したり。納豆とキムチで朝飯をすませて、9時半には出発する。
さて、今日の目的は、鯨の須の子の缶詰を探す旅なのであり。鯨の缶詰にも、赤肉の大和煮の他に、須の子というのがあるという。これは『鯨の胸びれの付け根あたりの肉』だそうで、一頭あたりから取れる量が少なく、希少だとのこと。霜降りに近く、非常に柔らかいのだという。母方の祖父が食べたいと言っていたということで、母親から、どこかに売っていないか、と相談されたのだけれど…
勿論、ネットで探せばいくらでもあり、配送量を惜しまなければすぐに手に入るのだけれど
【楽天市場】須の子 の検索結果 - (標準順 写真付き一覧):通販・インターネットショッピング
昨日、デパートにでも行けば売っているのか知らん、と、横浜のデパートをちょっと巡ってみたのだった。ところが、Queen's伊勢丹であっさりと見つけて一つ購入し、高島屋の食品売り場で同じ種類の商品を見付け、ああ、割と手軽に手に入るのだなあ、折角だから、幾つかのメーカーから出ているようだし、食べ比べできるように別の種類を探してみよう…と思ったのもつかの間。そごうには無い。そのほか、横浜の広大な地下に広がる食品スーパーを巡り、最後にはみなとみらいの成城石井までやってきたのに、どこにも無い!最初に見た二箇所しか売っていないではないか…
こうなると、なんだか変な方向に火がついてくる。というわけで、今日は須の子の缶詰を探してデパ地下をめぐる旅に出ることにした。
まずは湘南新宿ラインで新宿へ。とりあえずデパートというと、ワタシにとっては新宿伊勢丹なのであって。昔から何か気合の入った食品の買い物をしようとすると、まずは新宿伊勢丹なのだった。何時来ても多種多様な和菓子洋菓子に目移りする伊勢丹の地下。その中で、缶詰コーナーに向かう。
ちょっと説明しておくと、デパートの地下の食品売り場は大別して二つに分かれており、一つは和洋菓子や惣菜などのテナント、もう一つは、デパートが独自に営んでいる野菜や酒や調味料やらのコーナー。後者においても、例えばエノテカがワインを扱っていたり、紀伊国屋が食料品売り場を受け持っていたり…とテナントであることもあるが、とにかく、その一角には、デパートの缶詰の代名詞とも言えるカニ缶を中心とした缶詰コーナーが、あるところは細々と、あるところは大々的に設置されている。鯨の缶詰がほしければ、そのコーナーに行けばよい。
さてその、新宿伊勢丹の缶詰コーナー。…無い!須の子が無い!…そうかあ、新宿伊勢丹でもだめか。伊勢丹はどちらかというと若い客が多いのかもしれない。年配の人の多い、京王デパートなどのほうが望みがあるかもしれない…そう思いつつ、半ば習性と化して酒売り場を覗くと…おお!“Mille e una Notte”があるではないか!六本木のニコラスで偶然飲んで、私は赤ワインの美味しさというものを知ったのだった。
http://www.donnafugata.it/showPage.php?template=vini&masterPage=e-vini-presentazione-home.html&id=122
http://liquor.g.hatena.ne.jp/zaikabou/19781026/
どうやら、2005年のものが市場に出てきたらしい。ほしい、欲しいけれど、8600円かあ…。うーん、うーーん、とりあえずやめとこう…。さて次へ。チケットショップなどを覗き、ブルーナの切手シートがあったので購入、次は小田急百貨店。しかし、ここは、缶詰コーナー自体が少ない。無い…。そのまま、隣の京王百貨店へ。伊勢丹とは年齢層で差別化を図って成功していると聞いていたので、あるのではと思ったが…。うーん、ここにも無い。ちょっと昼飯にして休憩。新宿の最後は高島屋。ここの地下には紀ノ国屋が入っており、ここにこそあるのでは、と思ったが…。確かに缶詰の品揃えは豊富だったけれど、ここにも無かった。こうして見ていくと、須の子どころか、鯨の缶詰自体が存在しないデパートもちらほら。
だんだん、目の色が変わってきた。やぱり、新宿ではだめなのだ。こういうものこそ、日本橋、そして銀座を目指さないと!新宿三丁目から地下鉄を乗り継いで三越前、やってきました、やっぱりデパートと言えばここ、日本橋三越

大空間に、巨大クリスマスツリーと吉祥天像。キガクルットル。これでこそ日本橋三越。ここになら当然、懐かしい味を求めるお年寄りのために、鯨の須の子の缶詰は用意されているはず!…と思ったのだけれど。ええ、大きな缶詰コーナーはありましたよ。そして、一缶9450円という、これまたキガクルットルようなカニ缶もありました。しかし、無い!須の子の缶詰は無い!うそーん。なんだか動揺してしまい、船橋屋のくず餅など買ってしまった。横浜でも買えるのに…
さて次。南下して、日本橋高島屋。ここにはあるんじゃないか、何しろ、横浜の高島屋にはあるんだから…と思ったが、やっぱり無かった…。ここでは美味しそうなパンを買いました。明日の朝ごはんにします。あ、そうそう、高島屋で売っているクリスマスのクマ、なかなかかわいいですね
http://www.takashimaya.co.jp/store/special/christmas_gift/index.html
目がハートの子もいます。
…さてさて。やっぱり、デパートなんか見ててもだめなんじゃないか、こういうのは、専門店ならばきっと…。そんなわけで、ここにはあるだろうと、安心してやってきた、ついに本命ですよ、という、明治屋の京橋ストアーへ。…結論から言いましょう、無かったのです。これまで見た中で、缶詰のバリエーションはここが一番だった。見たことも無いような変わった缶詰が沢山ありました。しかし、鯨の須の子が無かったのです。なんたること。
だんだん、消化試合に入ってきました。とうとう銀座にたどり着いたというのに…。松屋。ワタシの信頼するデパートの一つですが、やっぱり無かった。そして銀座三越。ここにも、無い。というか、銀座三越は、ほぼテナントの店しかないのですね…。カニ缶すら無かったような気がする。…そうだ、西のほうが鯨を食べているのでは?と一縷の望みを託した松坂屋…無いです。それならばと有楽町阪急。大阪の根性を見せて欲しい!…そもそも、食料品のフロアがありませんでした。有楽町西武も食料品コーナーなし。ああ。
念のためということで、有楽町の北海道物産館『どさんこプラザ』。ここもよく訪れています。んー。無いわねえ。というか、ワタシの大好きな『めふん』も無いではないか。あの、高血圧の人には絶対食べさせちゃいけないような、鮭の内臓が…。うぐぐ。同じ交通会館内の、むらからまちから館も。全国の地場産品が集まる店ですが、ここにも無し。鯨は今や地場産業じゃないしね…。で、鯨は無かったんだけれど、竹中罐詰の面白いものが

竹中罐詰といえば、お取り寄せ缶詰界で知る人ぞ知る、という会社で、とにかくその缶詰は高いのだけれど味は絶品なんですが、普通目にするパッケージは、下のリンク先のような、無地の缶に紙パッケージがされたもの
http://www.rakuten.co.jp/100kyoto/502369/502377/
しかし、この『むらからまちから館』で扱っていたのは、写真のような缶のタイプ。地元でしか売っていないバージョンなのか知らん。面白いので一つ購入。ここで、美味しいソフトクリームを食べて一休み…
もはや池袋や渋谷に行く気力も萎えたので、東京に出て、喫茶で一休み。念のため大丸も見たけれど、やっぱり無し。電車に乗って横浜に戻り、高島屋で同じ銘柄の須の子の缶詰を購入し、まあこれでとりあえずよかろう…ということで、軽く晩飯を食って帰宅したのでした。
さて、購入した須の子の缶詰なのだけれど

裏の刻印を見ると、上段真ん中、左の缶には『I』の文字、右の缶には『M』の文字が

実はこれ、鯨の種類によって刻印が打たれており、『M』はミンククジラ、『N』はニタリクジラ、『I』はイワシクジラ、『NS』はナガスクジラであるらしい。ナガスクジラはとにかく漁獲量が少ないので希少なのだろうけれど、須の子について言えばニタリクジラが美味いんじゃないか、という話もあり
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是非、『N』の缶も手に入れて食べ比べてみたいところではある…。まあ、これ以上頑張っても無駄足になりそうなので、ネットのお世話になるか、あるいは渋谷の元祖くじら屋に行って
元祖くじら屋
缶詰を買ってこようか、というところでありますね…