日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

三島の大層なうなぎ

昨年、2月に壱岐対馬、8月に出雲隠岐に行ったのだけれど
壱岐・対馬の旅 1日目 - 日毎に敵と懶惰に戦う
出雲隠岐の旅1日目 - 日毎に敵と懶惰に戦う
そのときのメンバーと、今度は近場でのんびり温泉でも浸かりたいですね、という話になり、ちょっと伊豆に行ってきた。いつものように、御大と若旦那と私、3人の珍道中。なぜ伊豆を選んだかといえば、延喜式神名帳曰くの式内社が伊豆には92座もあるから…ということもあるのだけれど、まあ、近所でのんびりできて温泉があり、曰く因縁故事来歴の豊富なところならばあまり文句は言わない。
横浜から鈍行を乗りついて、まずは三島駅に集合、やあやあお久しぶりとご挨拶。駅舎は、伊豆の一の宮三嶋大社を模しているのだろうか。

道すがら、桜川沿いの句碑歌碑文学碑を肴にしつつ、歩いて三嶋大社へ。この三嶋大社源頼朝が崇敬し、武家の信仰が篤い神社であったらしい。今回の旅は、以後、源家にまつわる史跡を多く訪ねることになる。ほいでまあ、明日は紀元節ですからねえ、こんな車が止まっていたりしますが


作法に従い二礼二拝一礼でおまいりして

茶店で甘酒


茶店のおばあちゃんが、あめ色によく煮込まれた大根を甘酒のあてに出してくれて、これが大変うまい。甘酒もうまい。のんびりぽかぽか良い陽気で、茶店の前に腰を落ち着けてしばし、しばし。ああ、遠くも面白いけれど、近場も気楽でいいですねえ、などと。長尻になる。
さてそろそろと腰を上げて、昼ごはんにしましょう。旧街道筋を歩いていけば、どこか宿場の風情も残る。そして三島名物と言えばうなぎ。しかしながら、10年近く前、老舗Sという店で食べたうなぎが、どうにも首をひねるような代物で、それ以来、三島のうなぎにあまりよくないイメージがついていたのだった。というわけで今回はそれを払拭すべく、駅から目抜き通りをまっすぐあるいたところにあるこの店へ。

ガイドブックにも載っているような店だけれど、『本町うなよし』という店、割合に評判が良さそうだったので入って、2階へ。うな丼のお値段は並が2300円、上が3100円、特上が4000円。で、御大、ここでお約束で『特上の大盛り!』と頼むのだけれど…
そのときの店員さんの『大盛りでよろしいんですか?』という念押しに、長野で蕎麦の大盛りを頼んだのと同じニュアンスがあったのを見逃したのは痛恨事。そう、長野で蕎麦の大盛り頼むと、『大盛りでよろしいんですか?多いですよ?』『どれくらいですか?』『1.2kgです』みたいな、あのニュアンス。ややあって、最初にやってきた特上の大盛り

なんぞこれ。ふたをとれば

ちょっと、これ、自棄になって盛ってないか。蓋の形のままに盛られてます…。この特上、うなぎがなんと2匹入っていて、ご飯のなかに、うなぎが埋まっているのですよ…
やまけんの出張食い倒れ日記:東日本で鰻を食べるなら三島だ! 「本町うなよし」の特上うな丼に撃沈する!
上のうな丼も1.5匹のうなぎで、こっちもなかなか

お味のほうは、若干濃い目の味付けのタレだけれど、なかなかおいしゅうございました。三島のうなぎへのイメージを払拭するに十分でした。腹いっぱいになって、さて、修善寺に移動しましょうか。