日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

横浜トリエンナーレ最終日、神奈川県民ホール『日常/ワケあり』へ

日曜日、二度寝して起きたら10時。時々、土曜日か日曜日にずいぶん遅くまで寝るようになって、まあ、いいか。昨日泳いだ影響か、まだ体がほかほかしているような気がする。そしてそれにしても体重が近年の振れ幅の上限付近に張り付いたままで、これは不味い…ちょっと腰入れて体重減らさないと。そのためには食べる量を減らさないとな…
10時半過ぎに家を出て、なにしろ横浜トリエンナーレ最終日であるから、チケットの余りを使ってBankART Studio NYKへ。雨は止んでいるので、自転車で

入場の行列が出来ている!ここにこんな人のいるの、はじめて見た!入場してそのまま、クリスチャン・マークレーの『The Clock』に直行。12時過ぎまで1時間あまり、たっぷり見た。何時まで見ても切りが無いが、やはり面白い。今日もオープン早々に入って、最後まで見そうな勢いの人が何人かいたなあ。そしてこの会場であと面白いのは、アピチャートポン・ウィーラセータクンですね。沢山の画面で展開される断片を物語として自分で紡いでいく感覚をじっくり楽しんだ。この2つが白眉でしたね。あ、だんだん変化するカバもね

2階は完全に撮影禁止になってたんですね。文字を並べる作品とか、写真撮ってもええんじゃないの?と思うんだけどな…。そして監視の人、花火見物じゃないんだからさ、ずっと叫んでなくてもいいじゃない…。ま、そんなわけで、長かった横浜トリエンナーレも終わりました。いろいろ思う所はありましたが、入場者数も結構あったみたいだし、面白い作品との出会いもいくつかあったし、悪くはなかった…のだろうか。この感想が一番、しっくりは来た。うん、地元のお祭り、だったね
超お化け屋敷・横浜トリエンナーレ2011 - paint/note
さて次、神奈川県民ホールの『日常/ワケあり』展へ。この周辺で一番面白い展覧会をやってるのは、ここかもしれない

日常/ワケあり
このように書かれていたので

たっぷり撮影して、活用させていただきます。
ニューヨーク在住の3人の若手日本人作家が、黄金町に滞在しながら制作した展覧会。この神奈川県民ホールのギャラリーの5つの展示室は、ホワイトキューブと呼ぶにはかなり癖のある空間なのだが、その空間がそれぞれにうまく使われていて、じっくり作りこまれた展覧会であることがわかる。まず、江口悟の空間は

足を踏み入れると、一瞬、なんの意味のあるインスタレーションなの?と首をひねるが、そのあたりまえのようでいてどこか怪しいバランスを保っている、奇異な重量感…つまり軽さ、を持った品々が、すべて紙や紙粘土で作られていることがわかり、おおっ、とインパクト。そしてじっくり眺めて行くと、並んでいる品々の奇妙さがますます浮かび上がり



見て行て飽きない。そしてまた、さらにじっくり見ていると、微妙に仕切られた2つの空間に、物が対置されて置かれていることに気がつく。似たような構成要素でありながら、微妙に位相がずらされて。こんなふうに


眺めれば眺めるほど、日常の感覚がずらされていく…そんな展示空間
地下に降りて最初にある田口一枝の一つ目の展示室は、やわらかい光が美しい。ずっと揺らめいているもの、前を通り過ぎると揺らめくもの、まったく揺らめかずに、そこにつねにあるもの。いろいろな光


3つめの播磨みどりの展示室は、

前後にあるスクリーンに映された、朝と夕の映像にひっかかりがあって、その間に置かれたオブジェたちも、またどこかにひっかかる。次の展示室の、プロジェクターから映し出される家の映像に合わせて作られたスクリーンとしての家の模型

じっとみていると、そこに実態があるような、無いような、不思議な感覚に襲われる


そして、最後のもっとも大きな展示室、田口一枝の空間が圧巻



広くて天井の高い展示室全体に、銀のテープによる複雑な光の波紋が広がり、はてしなく揺れている様は、文句なく美しい。
とにかく、5つに展示室すべてで、パッと見たときのインパクトと、じっくり見てじわじわくる面白さがある。とても繊細な作品なんだけど、向き合うと日常を揺るがされる感覚がある。作品に入り込む感覚があるんですね。これは大変にオススメの展覧会なので、行ったほうが良いと思うです。去年の日常/場違いも面白かったし、引き続き、期待
飯田牧場と日常/場違い展など - 日毎に敵と懶惰に戦う
昼飯は自転車で中華街に行き、新錦江で『水煮什錦』野菜と魚介たっぷりで辛いスープで煮込まれたもの。はふはふ、本格的に辛くて美味い。体もあたたまって、しかし雨が降り出してしまって、少し雨宿り。山下公園にいたら、雨が止んできたけれど、またパラパラ、と降ったり…


こんな、小雨降る薄暗い日曜の午後は、少し寂しいような、ほっと落ち着くような時間であり。恋人とならずっと部屋のベッドで雨音を聞きながらイチャイチャダラダラ過ごしたいような気もするし。1人なら近所の落ち着けるカフェの隅っこで本を読むか、場末の銭湯の湯船につかってぼんやり過ごしたいような気もするし。
まあ、1案は大変お気の毒ながら、であり、2案は横浜トリエンナーレ最終日で混雑しているので、3案を選ぶ。八幡町の仲乃湯の露天風呂にゆっくりつかり、有線の演歌を聴くともなく聴きながら、天井の高い雰囲気の良い脱衣所でぼんやりと時間を過ごした。幸せ。
今日も賑わう横浜橋商店街で肉と野菜を買い、帰宅してミートソースを作る。BGMは、竹本綱太夫の仮名手本忠臣蔵。おそらく、史実だと浅野の殿様は統合失調症とかその手の病気だったんだと思いますが、この仮名手本忠臣蔵は凄いですね、吉良…というか高師直…が、完全にキ○ガイですな。誰でも怒るよこれは。ふーなーだ、ふーなーだ、ふなざむらいだ!
にんじん1本、玉ねぎ1個、セロリ1本をみじん切りしたら、ちょっと多い…。牛ひき肉300g投入、肉が少ない…。トマトホール缶2つ、KALDIで買ったトマトの裏ごしを300g投入、鍋いっぱいになりました。スパゲティを茹でて食べたらおいしかったけど、やや肉が足りないような気がして、そしてコンソメが1つしか無かったのが痛恨事で、そしてまた、セロリが苦手な人は絶対に食えないな…というような味でした。ええまあ、私は美味いからいいです。
あとはチャイを煮出したりして、のんびり日曜日の夜は更けます