日毎に敵と懶惰に戦う

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サントリー美術館『東洋陶磁の美』など

土曜日、11時前に出掛ける。まずは有楽町で降りて、メゾンエルメスのライアン・ガンダー展に行く。架空の展覧会、展覧会がそこにあったかのような場所、虚構でしたてられた展覧会。手の込んだ謎めいた空間。しかし、一番の頑張ったで賞は、エルメスジャポン株式会社の説田礼子さんに差し上げたい。銀座をぶらぶら歩いていたが、キルフェボン、なんかセンスの無い新しい店舗になっていた。あそこのタルト、いろんなフルーツが楽しいしまあ美味いんだけど、タルト生地がイマイチなんだよね…
地下鉄に乗って六本木、サントリー美術館に行く

『東洋陶磁の美』は、大阪市立東洋陶磁美術館のコレクションによる展覧会。この大阪の美術館、去年はじめて行ったのですが
大阪美術館博物館めぐり、そして山崎へ - 日毎に敵と懶惰に戦う
住友グループが寄贈した安宅コレクションが基礎になっているこの美術館の、中国と朝鮮の陶磁器コレクションは物凄く、いままで訪れていなかったのを本当に恥じた美術館なのだ。そのコレクションがやってくる。webページで何気なく出展一覧を見て、驚愕してしまいましたのですよ。国宝2点、重要文化財13点を含む、主要な中国朝鮮陶磁器コレクション、根こそぎ全部じゃないですか。これじゃ元の美術館どうなってまうん?と思ったら、30周年のメンテナンスで休館中だったのですね。それでこんなすごい展覧会が開催できたわけか、と。
会場に入ると、まず目を惹くのが中国の青磁。飛青磁花生の美しさに息を呑むけれど、その対面にある翡色の青磁の瓶、どこまでも深みのある灰色がかった青が素晴らしい。ずっと眺めてしまった。緊張感がたまらない。青磁は数も多く素晴らしいもの揃い。そして、黒、木葉天目茶碗に続いて油滴天目茶碗、様々に表情を変える輝く艶かしさを、これまたぐるぐる、展示ケースのまわりを周りながら鑑賞。紫紅釉盆の紫から青へのグラデーション、酸化銅の赤の見事さ、五彩の色鮮やかさ、みなみな見飽きない。4階の中国陶磁器コーナーで、行ったり来たり。
3階には、高麗青磁も名品が山盛り、色の美しさは言うまでも無いけれど、釉薬のムラが味になるような、上品な大らかさもある。じっくりうっとり。その他、粉青、白磁、素朴な面白みもあって、日本人好みだなあ、と。ただ17世紀以降の品に惹かれないのは、儒教的に目指した方向性の問題か、秀吉が腕の良い職人を連れてきてしまったせいか…。
いずれにしても、世界屈指の大阪市立東洋陶磁美術館のコレクション、これだけまとめていいとこ取りで東京で見られる機会はもう無いはず。大阪市の文化行政の状況がいろいろきな臭いから、悪い意味で機会が訪れることが無いようには願いたいものだけれど…。とにかく、必見の展覧会であると思います。2時間近く、滞在してしまいました。
さて、美術館を出て、昼飯に蕎麦が食いたくなったのでHONMURAANに行ったら、節電のため、という理由で短縮営業。あらら。乃木坂の長寿庵に行ったら、ここも休みとな。第四土曜日は休みとか。うーむ。赤坂のほうにブラブラ歩いてしまい、結局、なか卯でさっと済ませて、赤坂駅から表参道へ。
ラットホールギャラリー、360°、エスパス ルイ・ヴィトンと廻る。ルイ・ヴィトンのグループ展、「コズミック・トラベラーズ - 未知への旅」展はえらい立派なカタログくれる。
TAB イベント - 「コズミック・トラベラーズ - 未知への旅」展

原口典之のオイルプールが、あの無臭清潔で存在感があり、空間に映える。渡辺豪のアニメーションの動きが面白い。なんか、接客が微妙に間違ってる気もするギャラリーですけどね。会場から出て、さて…と思ったところでハチ公バスが目に入り、そうか、これ千駄ヶ谷に行くのか。というわけで飛び乗って東京体育館のプールへ。2km泳ぎました。体にまとわりついた、もやっとしたものを振り落としたような気持ち良いさ。
JRで渋谷に出て、歩いて代官山、イータリーで安売りのチーズなどを購入。一旦帰宅し、また出て、野毛の如水で美味しい唐揚げ、水炊きなどをいただいたのでした