日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

DOMANI・明日展、アーティストファイル、智美術館、そして北斎

朝、野毛山公園をジョギング。5.38 kmを5'11"/kmのペースで。ちょっといつもより苦しいので間隔空いたからか…と思ったら、少しペースが速かったわね、いつもよりは。シャワーを浴びて朝飯食べて、着替えてお出かけ、東横線経由で国立新美術館へ。
DOMANI・明日展は塩田千春の靴と赤い糸、池田学の細密で幻想的な世界、青野千穂の質感の不思議な陶器、米正万也のパラパラ漫画的な映像、橋爪彩の絵画表現への懐疑、澤田知子アイデンティティを問う写真、とても良かった。一部、撮影可もうれしい


去年が酷かったからね…まとまりのない展覧会であることには変わりないんだけれど、良かったですよ
国立新美術館『DOMANI・明日展』に行ったが… - 日毎に敵と懶惰に戦う
「ARTIST FILE 2013」 展、とにかく志賀理江子が圧倒的過ぎて、鳥肌がたちました。あの部屋だけ、そのまま遺跡にしてしまいたい。あと、ダレン・アーモンドの月明かりの写真良かったし、利部志穂は映像含め、なんか引っかかる展示。全体の構成とか導線は、ちょっと疑問も感じたけどね…。
ぶらぶら歩いて六本木の裏道を通り過ぎ。いい天気だね

菊池寛実記念 智美術館で、三輪壽雪・休雪展を見る。

相変わらず、不思議というか、コメントしづらい美術館で…。原美術館や三菱一号館美術館をデート向け美術館とするなら、ここはお見合い向け美術館、という感じが。展示の質は高いし。作品は…うーん…なんか、特に休雪のお定まりな範囲の異端さみたいなのがすわりが良いのかもしれません…。レストランは広くて空いてて穴場だし、日が燦々と降り注いで良い感じです。年齢層極めて高いけど

さらに歩いて、神谷町駅へ。日比谷線で銀座。フェルメール・センター銀座で『あっぱれ北斎!光の王国展』を見る。冨嶽三十六景、諸国瀧廻りの全54点を『最新デジタル技術でリ・クリエイト』原寸大、一部作品は190%の大きさで、刷った当時の北斎の意図をなるべく再現してプリント…という企画。入場料は1000円

会場は高齢者中心、若い人もちらほらでそれなりの人入り。音声ガイドは動画ありのSHARP端末Versionがレンタル1000円、音声のみが500円、これも借りてる人がちらほら。結構高いのに、ちゃんと借りるのね…

54点の『作品』はあまり広くないワンフロアにぎっしり。サイズはそのままの寸法か190%の大きさなんだけれど、拡大する意味については、手に取って手元でじっくり見る、という見方を疑似体験してもらおう、という意図らしい

リ・クリエイトする苦労については、会場内の掲示に詳しく書いてありました。そもそもどの版を元にして、どの程度劣化したと考えるのか、バレンや木目の表情、色の基準…高濃度顔料インクで、漆喰ペーパーにプリントしたんだとか


実際の作品そのものだけれど。色が薄めで、そのわりにコントラストが明快だなあ…という印象。経年の風合い込みで、私達は北斎を受容してるんでしょうね…とは思うものの、なんか、こんなに薄い感じで、ほんとうに北斎の意図を再現しているのかしらん?とも思う





下の階に降りたら春画コーナー…があるけど、金土の夜だけ公開、20人定員制で別料金らしいぞ…うーむ。それも2000円とるらしい。なんか、あんまり混じりたくない集団のような気がする。『「作品」は3〜5点、あと資料とARマーカーで音声ガイドのタブレット版借りてないと見られないのがある』らしい


あとはなんか、AQUOS PAD?で全作品が見れるよ!コーナーとか、和紙に刷ったから触れるよ!コーナーとか、プルシアン・ブルーの解説とか、福岡先生と千住先生の映像コーナーとか


お土産コーナーは大変広大で、妙に発色の良い北斎グッヅが高めのお値段で並んでおりました。あと、フェルメールのプリントとか。食指は動かず…唯一興味惹かれたのが、広げられもせず、会場の隅に小箱が積んであった紅型の風呂敷。あれはなんだったんだろう。そして、出口には大変、お節介なご案内が。別の人の言を借りれば、『地方の秘宝館じゃあるまいし』

まあ、全体的にチープというか商売熱心な印象でしたが、お年寄りは喜んでたみたいだし、良かったんじゃないですかね…。1番首を捻ったのは、出口に置いてあったケニアのリゾート施設『ムパタ・サファリ・クラブ』のご案内パンフレット。これはいったいなんだったんだろう、と思ったのではあります。
会場を出て、さて帰りましょう。新橋から東海道線に乗って横浜へ。西スポーツセンターのプールで1.5km泳いで。BAY BREWINGと、蕎菜に寄り道


帰宅したのでありました
在華坊(@zaikabou)/2013年02月03日 - Twilog