日毎に敵と懶惰に戦う

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国立国際美術館『夢か、現か、幻か』

朝イチ、新横浜から新幹線で移動し、京阪沿線。また出て、中ノ島で長いお仕事。終了後、国立小才美術館へ。
B3階【クレオパトラとエジプトの王妃展】 | 現在の展覧会 | 展覧会 | NMAO:国立国際美術館
『夢か、現か、幻か』は、全部見ると5時間超になる映像作品ばかり、暗い回廊のような会場構成、夢遊するように見回る幻のような映像達は魅力的だけど、いかんせんよほど気持ち(と時間)によほど余裕が無いと楽しめない展覧会だな、と思った。そして、美術館は映像作品が頭から見せろ問題について改めて考えてしまった。
ヨハン・グリモンプレ《ダイヤル ヒ・ス・ト・リー》ハイジャック事件に関する映像をサンプリングした作品が非常に面白かった。さわひらき資生堂で見たものだけど、改めて見られて良かった。な、と。
クレメンス・フォン・ヴェーデマイヤー、ミンダナオ島の『タサザイ族』という“作られた未開人”を巡る虚実ないまぜな映像の連作、いかにもベルリン在住!という、つくりが大好物。上映空間の作り込みも見事。
柳井信乃は、まあ映像そのもの…よりも、展示空間の構成が上手い。展示空間の上手さは、さわひらきも感じた。台湾の饒加恩、韓国のチョン・ソジョンは、暮らしと社会に根ざした真摯な映像で好感が持てる。杜珮詩の不思議なアニメーションも惹かれたが、なにしろ時間が…1時間ではどうしようもないですね。
コレクション展も。毎度の通り質は高いのだが、いつも以上に投げっ放しな感じの展示で凄かった。見たきゃ見て自分で考えろ、という感じ。かなり敷居の高い『夢か、現か、幻か』と合わせて、美術館全体が、現代アート系ギャラリーの集積みたいで、ものっそい高踏的でした。
美術館を出れば、関電本店前。えらく少人数で2グループ別々の抗議集会、散発的な太鼓とドラの音、対談とも抗議ともつかぬ長閑な演説、配られるイラク戦争責任追求のチラシ、静かな工事現場、空中で行き止まる回廊、根ごと植え替えられる街路樹、モチーフの氾濫が美術館の続きのような夢現幻…。自分がどこにいるのか、よくわからなくなってくる。フェリーニの映画を見ているかのようだ。
新大阪駅のイートインで今井のきつねうどんを食べ(イマイチ)、やや遅れ気味ののぞみに乗り、帰宅したのでありました。
在華坊(@zaikabou)/2013年02月15日 - Twilog