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軽井沢ニューアートミュージアム『わたし超スキッ!!草間彌生―世界を感動させた自己愛―』

軽井沢ニューアートミュージアムという、昨年オープンした新しい美術館がありまして、そこの草間彌生展に行ってきた
軽井沢ニューアートミュージアム | Whitestone Art Foundation
オープン後、あまり情報が入ってこないし、観光地にオープンしたなんだかよくわからない美術館…?というと、あんまりよい印象受けないじゃないですか。伊豆あたりで、行き場のない観光客を収容する有象無象の内容の無い名ばかり美術館のあれやこれや…。だから、草間彌生展と言われても、リトグラフをちょっと並べただけなのでは…みたいに思っていたんですよ。ところがどっこい

軽井沢駅からの目抜き通りにある実に立派な美術館でありまして、その展覧会も

最初期の作品から最近まで網羅した、期待をはるかに上回る質の高い展覧会でびっくり…。ワタリウム美術館編集の、ハプニング関係の映像とか。松本市美術館から借りてきた作品もかなりあったし。オブジェもちゃんとあったし



もちろん、かぼちゃもしっかり

以上については撮影可能です。あと、富山県立近代美術館の大型のオブジェは印象深かったな。明るくてゆったり広い展示スペースを活かしてた。
特にニューヨークから帰国(1973年)してからヴェネチアビエンナーレ(1993年)までの間の、比較的不遇だった時代、これまでの草間彌生展ではあまり見たことの無い作品が多くて。かなり傾向の違う作品群が非常に興味深かったのです。森美術館とか、先日の新作展とかは同一傾向の作品がずらっと並んでいる印象が強かったので、初期からを網羅的に並べた展覧会として楽しめました。
1階にはギャラリーがあり、こちらは無料。草間彌生の油彩や、エディションもののオブジェやリトグラフを販売していて、しかしこっちだけ見ても質の高い…。まあ高いですけどね、油彩は小さいので平気で300万〜。リトグラフも50万〜。それでも、それをその場で購入している人がいたりして、さっすが軽井沢、と思ったですよ。ギャラリースペースも広いので、これ以外のも3つくらい、個展をやっていた。
素敵なレストランもあって

この時期であまり軽井沢に人のいないわりに混んでいたのは、このあたりにしてはあまり高くないのと、見通しが良くて入りやすいからかな。前菜かサラダに、パスタと、デザートがついて1500円のお昼のコース、美味しゅうございましたが、このデザートが素敵

草間かぼちゃ!かぼちゃのしっとりどっしりパンケーキがチョコレートコーティングされていて、お味も良かったのでした。
この美術館、1階のエントランスを抜けると、提携している教会があって


ここで結婚式を挙げたあと、美術館内のバンケットで披露宴がひらけるそうなんだけど、このバンケットがすごい。ここは許可を貰って撮影したんですけれども


壁一面に作品が!リトグラフとかじゃないのよ、本物ですよみんな。ジュリアン・オピーとか、白髪一雄とか、李禹煥とか、舟越桂とか、千住博とか。すげーな。相談しだいで好きな人の作品も並べてくれるらしいし。お好きな人にはたまらん感じね

結婚式自体も、人前式で、さっきみたかぼちゃの間(笑)であげることができる、これも相談次第で別の絵にも。結婚式やるときは、この空間に椅子並べたりするんでしょうね。

まあとにかく、季節以外は閉めてしまう施設や店が多い軽井沢において、一年中やっているみたいなのでちょっと寄れる良い場所であるなあ、と思ったのでした。