日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

西洋美術館、中国、北朝鮮、内海聖史、そして横浜

土曜日、日記を書いたりしてからお出かけ。上野の西洋美術館に10時着。先週ミケランジェロ展を見たんですが、常設のほうはしっかり見ると疲れちゃうしやめとこー、と行かなかったんですね。ですが、なんか、常設を大リニューアルしているらしい!という話を聞いて行ってみた。
常設展|国立西洋美術館
そうしたらびっくり、本館のほうは、すべてル・コルビュジエ展になってるんですね。
ル・コルビュジエと20世紀美術|過去の展覧会|国立西洋美術館
そうか、ポーラ美術館に印象派以降の作品を相当数貸し出しているから、なのか。それにしても、思い切った企画をしたものだ。コルビュジエの絵画、彫刻と、同時代のレジェ、ピカソ、デュビュッフェなどの作品が多数並び見ごたえがありました。その他、スペインアンフォルメルとか、イタリアの素描版画とか、企画もりもり
ソフィア王妃芸術センター所蔵 内と外―スペイン・アンフォルメル絵画の二つの『顔』|過去の展覧会|国立西洋美術館
イタリア版画展―新収作品を中心に|過去の展覧会|国立西洋美術館
最後の2室だけが常設展スペースになっており、密度のみっちり詰まった、ブリューゲルやらロイスダールやら、主に風景画を楽しみましたです。いずれもハイクオリティだし、まるで別の美術館に来たかのように楽しめましたよ。さて、ここからまた電車に乗り、飯田橋へ。日中友好会館に行く

中国を彩ったポスター展 | 公益財団法人 日中友好会館
日中友好会館美術館『中国を彩ったポスター展』は、中国で開催された海外からの展覧会や、来中公演のポスターが70点ほど。50年代60年代など、国交樹立!みたいな喧伝色が強かったものが、徐々に普通の商業公演色が出てきて、チケットの売り方も開催場所売りだけから代理店売りも出てきたり、チケットの値段がどんどん上がったり、という変化を見るのもなかなか面白い。いかにも!社会主義リアリズム!なポスターがたくさんあるわけではありませんでしたけどね。会場はお年寄り多かったな。

日中友好会館なので、地下には立派な胸像が2つ。日中友好に尽力した日中両方の人物、古井喜実先生と廖承志先生だそうであります。1階に1つ、2階に2つ、中華レストランもあり、地下の楓林で昼飯。内装も立派だし、メニューも豪華なんだけど、このプレートとか妙に食堂っぽい

でも、味は本格的でなかなかよかったな。さてまた電車に乗り、新橋へ。次の目的はこちら
ハッピー・ピョンヤン 2010 | Exhibitions inTokyo | 東京画廊+BTAP TOKYO GALLERY + BEIJING TOKYO ART PROJECTS
東京画廊『ハッピー・ピョンヤン2010』は、北朝鮮の国家公認芸術工房のアーティストに「平壌を背景に少年少女」を、と荒巻正行氏が発注した絵画。社会主義リアリズムなこういう油彩が

10点ほど並ぶ。綺麗な平壌の街と微笑む少年少女!といういかにもな絵画。発注してる方も、描いてる方も、意識の持ち様が那辺にありや、よっくわからないのでもう素直に受け取るしかなくて、それを見ている私の意識は那辺にありや、という感じになってくるわけです。目の前にあるのは幸せ平壌リアリズムばかりなのであり。奥に3点、美少女ロックバンドグループを描いた油彩があり、オリジナル曲『ムルンピョ』も聴くことができます。最初に聞いたときは歌詞がわかんないので、どういう内容かよく分からないんだけど、雰囲気としては、J.A.シーザーの舞台楽曲をどこか髣髴とさせるのでありました。ファンキー末吉が関わっているそうな。歌詞は以下の映像でわかります…銀座までぷらぷら歩き、銀座線で渋谷へ。
http://www.ando-tokyo.jp/exhibition/ex-current/current-ex/carrent-EX.htm
ギャラリエアンドウ『内海聖史 星の話』よもや、あんな凄い色彩に満たされる空間が迎えてくれるとは!いろいろ感想を考えるより真っ先に、欲しい、部屋に飾りたい、一緒に時間を過ごしたい、と思ってしまったよ。大きくて無理だけど…。カタログもいただいたけれど、良い作りだった。内海さんの作品、小品なら買えそうではあるよな…。うーん…。
また移動。沼南新宿ラインに乗って横浜に出て、桜木町横浜美術館へ。こないだ横山大観展を見たときは常設を見られなかったので今日は常設を。

横浜美術館
『ともだちアーティスト―収蔵作品でつづる芸術家の交友関係』と題して、芸術家同士の交遊から作品を繋いでいく構成。美術館の豊富な写真コレクションも上手く活かされていて、よい展示だった。


今村紫紅も何点かあったしね。横浜美術館、今年はコレクション展にとても力が入っていて、面白い。企画展より面白い場合も…。観終わってぶらっと歩いて帰宅、また出て、自転車で、清水ヶ丘のプールで1kmちょっと泳ぐ。体がぽかぽかして気持ち良い。それにしても自転車で走っていると肌寒い…。急に涼しくなってしまった。
その後、横浜君嶋屋の寄り、車橋もつ肉店でちょっと。ごく軽く。最近は宮川橋ばかりだったのでずいぶんのご無沙汰だったけれど、まあ変わらんよね。ちょっとやわらかくなったかな?いや、接客がですね…。そして、さぬきうどんを食べて

酒房ぴーに行ったら、なんか瀬戸内国際芸術祭の話とか、公募展の話とか、貸し画廊の話とか、アートイベントと街づくりの話とか、長者町の話とか、諸々、できまして、うーん、すばらしい、ずいぶんのんびり、ちょっと居眠りしちゃったりしつつ、5時間近くもいてしまったのでした…。
在華坊(@zaikabou)/2013年10月19日 - Twilog