日毎に敵と懶惰に戦う

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東京藝術大学美術館『興福寺仏頭展』と見世物学会

日曜日、トランス脂肪酸が云々というネットニュースを見ながらマーガリンをたっぷりつけたライ麦パン(3枚98円)を食べて、11時ごろの京浜東北線に乗る。上野まで出て、東京藝術大学美術館『興福寺仏頭展』へ

国宝 興福寺仏頭展
とにかく、この展覧会は、7世紀に造られた国宝『銅造仏頭』と、鎌倉時代の国宝『木造十二神将立像』がそろってみられる、というところが肝でありまして、その部屋だけで十二分の価値があるのでありました。
しかしこの仏頭、1180年の平治の焼打ちの後に、仏様が無いってんで飛鳥の山田寺から半ば無理矢理、ほとんど強奪するかのように持ってきたってんだから酷い話ですなー。で、1411年の火事で焼けてしまい、頭だけ残っていたものが1937年に発見された…というまことに数奇な運命であります。奥の部屋で焼け落ちてひしゃげてしまうまえの姿を再現していたけれど、今の柔和な表情に比べて、キリリとした表情に見えるような気がしました。
十二神将立像もほんとうに素晴らしい造形…。ただ、複数の仏師に造られたということで、結構、出来にバラつきがありますね。躍動感の違いとか。頭についている動物がかわいかったです。やはり国宝の板彫十二神将像など、仏様てんこ盛りでございました。

会場を出ると、とても惹かれる看板が

見世物学会総会」第1部は追悼放談会「種村季弘小沢昭一山口昌男 追悼」、第2部はシンポジウム「佐伯俊男会田誠 ― 変態絵画と見世物小屋の境界感覚 ― 」だって。うわー、興味惹かれる…というわけで、昼飯も食ってないけど会場へ。

見世物学会公式ホームページ
会場は徐々に入って満員、200人くらいいたかしら。わりとユルっとした雰囲気で、壇上の西村太吉、石塚純一上島敏昭、真島直子、秋山祐徳太子の皆さん。客席からも、日曜美術館の柿沼裕朋D、種村季弘さんのご親族、山口昌男さんの奥さん、美術評論家の青木茂さんなどが、それぞれに、主に山口昌男種村季弘の思い出話に花を咲かせて面白かったのであります。
小沢昭一の話はあんまりなくて…見世物学会は顧問をされていたそうですが、わりと、見世物にしろ、ストリップにしろ、節談説教にしても、淡交だったのでありましょうかな…。東京の人だからね。
山口昌男さんの札幌での話…郡司正勝の話なんかも折々出てきて。後ろで写真をスライドショーしていたけれど、種村季弘山口昌男畑中純高山宏田之倉稔が新宿西向天神の舞台で放談してる写真、良かったな。あと、フランスで見世物の公演をした時の話とかね。
で、理事長の西村太吉さん(西山太吉さんじゃないよ)、これはその、本職の方なんですな!興業を打つほうの。この日も、目黒の大鳥神社に行っていて、ちょっと遅刻しておられて、そりゃもう、二の酉も近いですからね…。テキヤ一家松坂屋の五代目にして、関東テキヤ会の重鎮。それ以上は、まあ、はい。やはりめっぽう、この方の話が面白かったのでした。
そんなわけで、2部の話も惹かれたけれど、とりあえず失礼して、蕎麦を軽く食べて帰宅したのでありました。
在華坊(@zaikabou)/2013年11月10日 - Twilog