日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

道後オンセナート2014、草間彌生と谷川俊太郎のお部屋へ…

久しぶりに温泉に行きたいね、という話になり、しかして私は車の免許を持っていませんので、必然、公共交通機関ということになる。電車下りてまたバスに乗って…というのも面倒であるし、サッと行ってのんびりできて車を使わずに楽に観光できる場所…とツラツラ考えた結果、道後温泉がいいんじゃないか、となりまして。松山空港から近くて便利だし。道後オンセナートというイベントもやってるらしいし。というわけで、2月3月の残業代が主に旅館代に投入されて(航空機のちけっつは溜めたマイルとおともdeマイルでな)の松山行きとなったわけであります。
連休初日で混雑する羽田空港から、8時15分のJALの便に乗って松山空港へ。10時のバスにのり、15分くらいでもう松山駅、さらにもう一つバス停を乗り越して、西堀端で下車。松山観光の最初はこちらから


これ誰?丹下健三?ちょっと丹下とはテイスト違うんじゃね?じゃあ日建設計かな、あー、やっぱり日建設計だw、もともと丹下建築があった場所に建てたらしいよ、すこし意識したのかな…などと言いつつ、愛媛県美術館で
愛媛県美術館
柳瀬正夢1900-1945』を見る。葉山にも巡回してたんですが、やはり出身地で見ないとね!初期の、これは誰風?セザンヌ?みたいに作風が転々とする油絵から、漫画、ジャーナリスティックな活動、非常に多芸多才、大正期の芸術文化界の一翼を担っていたのがよくわかり、とても資料豊富で楽しい展覧会だった。漫画とかちゃんと読み始めるとかなり時間がかかるな…。
南堀端の電停から市電に乗って、道後温泉

駅前の道後亭といううどん屋でさっと昼飯を済ませ、道後温泉本館はとりあえずあとにまわし、まずは予約しているこちらへ

今回、道後オンセナート2014というアートイベントの目玉になっている企画が、ホテルの部屋、一室をアーティストがデザインして、実際に泊まれるようにします、という『HOTEL HORIZONTAL』という企画
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宿泊する以外に見学もできて、事前に予約しとくと確実、というわけで、今回は宝荘ホテルの草間彌生『わが魂の記憶。そしてさまざまな幸福を求めて』を13時に、道後舘谷川俊太郎『はなのいえ』 を14時に予約しているので、順番にまわるわけでありますよ。
受付でお金を払ってロビーで待つこと暫し、ホテルの人が、我々ともう一組の母娘を案内してそのお部屋へ

扉のむこうは

ファー

これは…



押入れの中にも

引き戸を開けると、流れてくるマンハッタン自殺未遂常習犯の歌、うたうはもちろん草間御大


窓側…縁側?広縁?こういう空間なんていうんだっけ、こっちにも

いや、もうどこを見ても草間御大に埋め尽くされているのでありますよ…。

食事もこのテーブルで食べるらしい。

一緒にいた母娘も、すごいわー、泊まりたくないわー、と言いながら見ていたのでありました。確かに見学では見たほうがいいけど、泊まりたくないw あと、お部屋がかなりチープというか古さを相当隠せない感じはあるのよね…

ぐったり堪能15分あまり、ロビーで一休み。こちらも水玉カフェというのがありまして


赤102号でしっかり色づけられた水玉タルトをいただきましたです

自動販売機ではパンツとかも売ってるよ!


……気を取り直して、続いては、となりのホテル、道後舘へ。ここは黒川紀章の建築で、なるほど黒川紀章…なんですけれども


内装はそうでもないかな。ちょっとこのへんがそれっぽいか

14時に通された谷川俊太郎『はなのいえ』は、道後舘の特別室を谷川俊太郎が、自分も滞在したいように…とデザインしたお部屋。さっきとはうってかわって、落ち着い雰囲気


天井にもお菓子にもことば


ご本人の私物がいろいろ置かれていたり


お風呂場もしっとり、窓の外に詩が流れる

のんびり50分間、お茶を飲んだり、DVDを見たり、置かれているノートに詩を書いたり

とてもこころ落ち着く時間なのでした。ここは、1回に1組しか案内しないのかな

ほかにも7つ、別のホテルで作品が展開されているようですが、今回見たのはこの2つのみ。いずれもおススメできる内容でありました。その他、道後オンセナートとしては、街中にいくらか作品が点在していて、道後温泉本館では中谷芙二子の霧の彫刻


もう一つの共同浴場、椿の湯の壁面にリリアン・ブルジェアの作品

ワン・ジュンジェの霊湯大発見は、偽史を構築するような展示で面白かったな

福田泰崇のサイバー百椿図屏風は道後温泉本館の神の湯の休憩室にあったり

夜になると影絵があったり…宿に籠っていて夜は街歩かなかったから見なかったんだけど…がっつりアートイベント!というより、道後温泉観光に来て街をそぞろ歩いているとふっとアートに出会う、というようなイベントのようでありました。ライゾマティクスのプロジェクションマッピングはオープニングの4日間だけなんだね。もっとやってくれないかなー
そんなわけでちょっと街をぶらぶらして、この日は道後舘に投宿。

お部屋もきれいだし、食事もなかなか結構だったのでありました。大浴場が広くて、ぬるめのお湯でうつらうつらしているのがサイコーだったなあ…
在華坊(@zaikabou)/2014年04月26日 - Twilog