日毎に敵と懶惰に戦う

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東京都庭園美術館『マスク展』と素敵な隠れ家ランチ

日曜日、日記書いて日曜美術館見て、あさごはん

昼前にのんびり出て、目黒へ。東京都庭園美術館に『マスク展』を見に行く

東京都庭園美術館|フランス国立ケ・ブランリ美術館所蔵 マスク展 2015年4月25日(土)-6月30日(火)
ケ・ブランリ所蔵の、アジアアフリカ南アメリカなどのマスクの展覧会。展示されているモノも良いし、解説も丁寧で良かった。屋敷にマスクがマッチしている。子供もずいぶん多かったな。しかしやはり、フランスの上から目線植民地主義博物学全開やなー、と。それを、遅れてきた帝国日本が西洋を模倣した建物に飾られる展覧会、複雑に転倒し過ぎでありました。
さて、美術館を出て、すぐ近く、白金の路地を入ったところにあるこのお店へ

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路地からさらに細い、秘密の花園に通じるような路地を入ったところに、その店はある

店内こんな感じ

1階の奥に座ると、庭は見えるし

目の前には素敵なお茶ツボが並んでいるし

そしてカレーはおいしいし、で

どうやら2階もあるらしく、登ってみれば

思いのほか広く、ずいぶん大人数で来ても寛げそうな空間。もともと、16年前に、中国台湾からアンティーク家具を集めて、それに合わせて建物を建てた茶芸館であったとか。で、いろいろ紆余曲折を経て、現在は土日はランチ、平日はバーをやっているらしい。周囲の人がのんびり過ごしに来る、というようなお店みたい。これは素敵ですね。落ち着くわ。お茶もおいしかった。
店を出て、話題のプラチナドンキを覗いたら、まあドンキはドンキでありまして

その後、有楽町、錦糸町とうろうろして、蔵前でそばを食べて帰宅し、夜はNHK沖縄戦特集を。それを見ていて思い出したのが、以前の東京国立近代美術館の展覧会『沖縄・プリズム 1872-2008』。昨日の日記で戦争画について書いたけれど、今回の東京国立近代美術館のコレクション展として開催され、戦争記録画が数多く陳列されている『誰がためにたたかう?』 これを企画している鈴木勝雄さんをはじめて意識したのが、2008年に行われた『沖縄・プリズム 1872-2008』、鈴木勝雄さん企画の展覧会なんであります。
戦前のオリエンタリズムの対象としての沖縄、大東亜共栄圏の先駆けとしての沖縄、戦中の東亜の防波堤としての沖縄、戦後の米軍の最前線としての沖縄、それらの沖縄の姿が、ニュース映画などを通じてこれでもかとこれでもかと問いかけてくる展覧会であり、もちろん記録ばかりではなく、沖縄に関わる作家34名それぞれの「沖縄」が乱反射する展覧会であり、映像も、作品も、何もかも、胸に迫って苦しくなるような展覧会だったのですね。今の展覧会で『肉屋の女』が出ている山城知佳子の作品との出会いもこの時だった。
それ以来、『美術にぶるっ!』展のあの圧倒的な第二部にしても、その後のコレクション展にしても、鈴木勝雄さんの仕事は常に注目し、目が離せないのです。『沖縄・プリズム 1872-2008』の感想は以前に書いております
国立近代美術館『沖縄・プリズム 1872-2008』 - 日毎に敵と懶惰に戦う
そんなわけで、日曜日の夜は更けるのでした
在華坊(@zaikabou)/2015年06月14日 - Twilog