日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

横浜美術館『蔡國強展:帰去来』、黄金町Site-A 佐々瞬『とある発掘とレポート、その準備』など

土曜日、うーん、二日酔いが…。とりあえずあさごはん

午前中は疲れもあって家でぐだぐだ。昼前に自転車で出掛けて、今日からオープンの元町公園プールへ

昼頃なんでもっと混んでいるかな、と思ったら存外空いており。きちんと遊泳コースが設けられているので、しっかり泳ぐことができる。とにかく日差しが強く、青空の下で泳いでいると気持ちが良い。今年もちょくちょく来よう、ナイターも来よう
ほぼ理想のプール、元町公園プール - 日毎に敵と懶惰に戦う
1kmほど泳いで上がり、人出が多く賑わう中華街へ。一歩路地裏入ると静かなもので、いつもの新錦江で水煮牛肉のランチ

旨い、辛い、そして汗が吹き出る。店員さん、昼休憩中の小姐が、ポータブルテレビ見ながらビール飲んでて、ゆるくて良い雰囲気だった。お店を出ると日差しはますます強くなり、のんびり移動して横浜美術館

『蔡國強展:帰去来』を見る
蔡國強展:帰去来 | 横浜美術館
グランドギャラリーに入ると、横浜美術館で制作した大きな作品、火薬で描いた『夜桜』がどどーん

今回の展覧会、作品点数は10点ほどと少ない。少ないけれど、この夜桜や、やはり横浜美術館で制作した『人生四季』や『朝顔』、ドイツで制作した99体のオオカミの大インスタレーション『壁撞き』などインパクトと迫力のある作品が多い。また、『夜桜』などの制作過程の映像も必見だし、蔡國強のヒストリーを逆回しでたどる映像もとても良かった。
映像を見ていると、蔡國強、北京オリンピックAPECの花火を演出したり、わりと体制寄りの人なのかと思ったが、そういうわけでもない、なかなか強いメッセージを発しているのだな、ということがわかる。会期初日、本人のトークがあることもあるが、会場はなかなかの来場者数だった。

コレクション展は、今回は『戦争と美術』がテーマ
横浜美術館コレクション展 2015年度第2期 | 開催中の展覧会・予告 | 展覧会 | 横浜美術館
戦争記録画そのものは無いのだけれど、戦前に花開いた前衛、その前衛を断念し戦争画を描いた福沢一郎や小川原侑の作品や

戦争画、芸術家の戦争協力を巡る、戦中、そして戦後の資料がとても多く

対外宣伝グラフ誌『FRONT』や『NIPPON』など

なかなか興味深い内容だった。また、戦後の前衛についても分厚く紹介されていた

日本画岡倉天心からの系譜で下村観山と今村紫紅が多め、いつも写真があるコーナーは、ポール・ジャクレーの版画特集が美麗だったな

ずいぶん長居して美術館を出る。ところで、無料の駐輪場が無い横浜美術館ですが、道を挟んだところに3時間まで無料の駐輪場があるのでご利用なさってはいかがかと…

また自転車に乗って馬車道へ。6月30日にリニューアルオープンしたYCCへ


1階がわりとちゃんとしたカフェ『オムニバス』になっていて、ランチとディナーもやってるらしいですぞ



YCC ヨコハマ創造都市センター|横浜のクリエイティブ拠点
またまた出て、こんどは黄金町。高架下スタジオSite-Aギャラリー 佐々瞬『とある発掘とレポート、その準備』へ
【7/3〜7/26】佐々瞬「とある発掘とリポート、その準備」展 | 黄金町エリアマネジメントセンター|KOGANECHO AREA MANAGEMENT CENTER
会場に入ると、真ん中に模型があって、資料がいくつか置かれていて、壁面にメモ帳がペタペタと貼り付けてある。さて、何が何やらよくわからない。しかしメモ帳を読み始めていくと、なんとなく様子が見えてくる。
仙台の川内追廻地区を巡る、片倉屋敷、練兵場、戦後の仮設住宅と市の対立、遺跡発掘…。メモ帳や資料や模型やインタビュー音声や、断片的なそれらを丹念に“発掘”するように読み解いていくと、いつしか自分も歴史の狭間に落ち込み、現在もまた歴史の地層となり、埋もれて、そして発掘される。歴史と虚実の重層的作品だった。これは面白い。一筋縄ではいかない作品の構造に、自省しながら迷い込んでいく。
佐々瞬は以前、MOTアニュアル『風が吹けば桶屋が儲かる』展で作品世界と現実世界の境界の揺らぎに心動かされたのだった
東京都現代美術館『MOTアニュアル』、森美術館『会田誠』など - 日毎に敵と懶惰に戦う
今回の展覧会も面白い。7月26日までです
その後、伊勢佐木町でちょっとコーヒー飲んで休憩して、ダイソーで買い物して帰宅。今日もちょっとの部屋掃除、そして晩飯にしたのでした
在華坊(@zaikabou)/2015年07月11日 - Twilog