日毎に敵と懶惰に戦う

はてなダイアリーから引っ越しました。酒と食い物と美術と旅と横浜と建築と演芸と…

iPhoneがお陀仏な日。50回目の搭乗と、京都の夜

6時15分、簡単な出張支度を整えて家を出る、が、iPhoneが、電源は入るのだが、液晶の右半分がいくらタッチしても反応しない、という症状に陥っている。これではログインもできない。もともと、水に漬けてしまってホームボタンは効かないわsiriは勝手に立ち上がるわどこかに勝手に電話は掛けるわ、という状態だったものを無理やり使っていたのだけれど、今週になって落として画面にひびが入り、そして今朝にはこのありさまである

もうIphone5sにしてから24か月目になろうとしているから機種交換自体は別にいいのだけれど、問題は出たなり上方にいる今日明日のことで、Iphoneが無ければ調べ物もできない、連絡手段もない、写真も撮れない。よくよく考えてみれば頼り切りである。しかし、仕方ないものはすなわち仕方ない、スマホ中毒気味なのでたまにはそういうこともある、と諦めることにする。

とりあえず都内の事務所に出社し、仕事、月末の片付け。10時には出掛けて、スマホ覗き込んでいるわけにもいかないので…と移動中の本を本屋で物色。獅子文六の著書が新しく文庫になりました、とちくま文庫にあり、ええ?昭和の大衆作家とまったく同じペンネームつけてる人がいるの?と思ったら、まさしくその人だった。なにやら面白そうなので購入

 

七時間半 (ちくま文庫)

七時間半 (ちくま文庫)

 

 

モノレールで羽田空港、ラウンジで暫時休憩、11時30分の伊丹空港行きに乗る。本年50回目の搭乗で(マイルで乗った回数を入れれば54回になるけれど)ようやっとサファイア、そしてJGCの道が開けた。めでたい。機内で昼飯を済ませるうちに飛行機は無事に伊丹に到着し、バスで大阪、客先で打ち合わせ。

夜は、足掛け2年くらいの仕事が無事に済んだので、客先の人を含めた慰労会。鱧やらマツタケやらいろいろ出て、美味しい。そして日帰りしようと思えばできないこともない時間に終わったのだけれど、もう宿もとってあるし…泊りで…と曖昧な顔をして、しかして二次会に行くわけでもなく、阪急に飛び乗る。河原町まで。

夜になっても外国人が多い四条の通りを抜けて、祇園遊亀へ。大好きなお店

 

ピークの時間は過ぎていて店内やや余裕があり、カウンターに着席。コの字のカウンターで、何時もながら魅力的過ぎるメニューを眺めて、天井から釣り下がっているお酒のメニューたちを眺めて、とりあえずでひやおろし420円、野菜の粕漬け380円でちびちびと一人二次会をはじめる

周囲を見回せば、左隣にはちょっと良い年のサラリーマン3人連れがいろんな日本酒を飲み比べて批評中、その隣には雰囲気のよいカップル、さらに回って外国人男性2人連れが日本酒を頼んで熱心に話中、隣のカップルのところに来たアユの塩焼きを興味深げに覗き込んで、店の人にあれは何かと聞いておる。そして一人客をはさんで、年の凸凹した不思議な3人連れ、これも気持ちよさそうに飲んでいる。店内には江州音頭がBGMで流れ、心地よい空間、酒と肴はうまい、天国である。

そして、そのはさんだ一人客である。細面でメガネ、ウォームビズ的なカーディガンを着てひとり、黙々と楽しんでいる。コの字のカウンターの向こうだから手元は見えないのだが、逆に店員側にかかっている注文伝票は見えて、頼んでいるものがまことによろしい。酒は、この蔵元の昔からある『大星』という屋号をとった酒を燗にして大徳利で。あては、フグ皮ポン酢、カキフライ、そして刺身のお好み三種盛り(この店は刺身も大層うまいし、お好みのものを3種盛り合わせにできる夢のようなセットがある)は、てっさと、もう2品何か、いずれにしても酒飲みの好きそうなものを遠慮なくどんどん頼んでいる様子がうかがえる。

そしてその人をまた見やれば、魚の南蛮漬けか何かに一心不乱にかぶりついていて、その酒飲む姿勢もまことによろしく、もうなんというか、どストライク、ツボ、萌え萌え、キュン死である。どうしてくれようか。これが隣だったら速攻声を掛けてお近づきになりたいところだが、コの字の対面では、いくらなんでもそこまで声を掛けにいって、やああなた素敵なのみっぷりですな!などとやっては不審者である…。

悶々としたやるせない気持ちを抱えつつ…いや別に、私はヘテロセクシャルなのでそちらのほうに興味があるというわけではなく、純粋に酒飲みの姿勢としてほれぼれするという話なのだけれど、とにかくそんな気持ちを抱えながら、しかしやってきた蛸天500円はこれまた美味いし、追加で頼んだお酒、白80、270円もやっぱり美味いし、〆にお願いした粕汁200円もホッとするし、とにかく幸せな気分になって店を出る。1770円の明朗会計。

四条の通りをぶらぶらと歩き、本日のお宿、iPhoneが使えないのでだいぶん前にした予約が本当に今日の予約だったろうか、この時期で宿が取れていないと路頭に迷うことになる…と若干の不安を抱えつつ、ナインアワーズへ。無事に予約できていた、よかった。お宿については以前の日記をご参照アレ

 

 

シャワーを浴びて、あとは酒の酔いもだいぶんまわっていて、幸せに寝るだけなのだった。

在華坊(@zaikabou)/2015年10月30日 - Twilog