日毎に敵と懶惰に戦う

はてなダイアリーから引っ越しました。酒と食い物と美術と旅と横浜と建築と演芸と…

都美『杉戸洋 とんぼとのりしろ』、やっぱりインディア、埼玉近美『遠藤利克展』、三井記念『地獄絵ワンダーランド』

本日から11連休です。前半は美術館とコミケ、中盤は自転車で遠出、後半は温泉ですかね…。連休初日から早起きして、家事をいろいろ済ませて、日記書いたり。

お出かけして、まずは上野へ。藝大美術館に行ったら、展示替え中でお休み。確認不足です。で、東京都美術館へ行く。ボストン美術館展もやってますが、今日はこちらで

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杉戸洋 とんぼ と のりしろ|東京都美術館

杉戸洋 とんぼとのりしろ』がびっくりするぐらい良い。シンプルな色と形の絵画がパーツになり、展示空間に拡がり、建築空間自体の魅力が引き出されて、空間全体が一定のリズムを生み出している。そしてそれがまた、個々のドローイングへも奥行きを与えている。

常滑焼のタイルを組み合わせた伽藍も目を引きつつ、空間全体に溶け込んでいる。照明のシェード、壁のテクスチャ、そしてエスカレーターの動きまでもが、作品の一部として存在感を示している。緻密に構成されたインスタレーションは、これだけの力があるものなのか。とにかく、良かったのです。

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美術館を出ると、噴水広場ではパキスタン祭りか何か。山手線に乗って大塚に行く。お目当てのお店はこちら

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大塚『やっぱりインディア』は、インド料理の2つの名店で働いていたシェフがコラボして出店したお店。「やっぱりスペシャールセット」を、チーズクルチャ替え、マサラチャイ付きで注文

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カレーは日替わりで4つから3つ選べて、ブラックペッパーマトン、ミントキチン、ミックス野菜。チーズクルチャがすごいチーズたっぷり。そしてカレーも、チキンティカも、シシカバブも、すべて、シンプルで奇をてらわないのに、スパイスが奥深くて、とても美味い…これは美味い…。

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木曜〜日曜の夜はミールスもやっているそうなので、次は、そのタイミングで来ましょう。はあ、おいしかった。

大塚から山手線、京浜東北線に乗り換えて北浦和へ。次の目的地はこちら

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2017.7.15 - 8.31 遠藤利克展—聖性の考古学 - 埼玉県立近代美術館|The Museum of Modern Art, Saitama

埼玉県立近代美術館『遠藤利克展』を見る。まず、階段を上ってきたところで、黒い物体が出迎える

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会場内に入ってからも、狭い通路の角を曲がる度に現れる、圧倒的な存在感と質感とタールの匂い。その大きさに比して窮屈すぎる場所に押し込められ、本来あるべきでない場所にあるかのような、侵入したわけではなく、はじめからそこにあるべくしてあったような、異質感が際立ってくる。

埼玉県立近代美術館、相変わらず人は少ない。その、人がいなくて静かな空間の、隔絶された外界から蝉の声だけが忍び込んでくる。静けさ、蝉の声、目の前の異物。まるで、山奥のアート展に旅した時のような、そんな感覚に陥る。浦和でこんな感覚が味わえるとは。

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吹き抜け空間にも作品が展示されていて、これが、ジャコモ・マンズーの枢機卿とのコラボレーションしている。この組み合わせが良い。

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階段を降りる度に変わる枢機卿との関係性。

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本来は同じ吹き抜け空間にいるはずのダミアン神父は、外にちょっと出ていて貰えますか、となっていた

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コレクション展のスペースにも遠藤利克の作品があるから見落としてはいけませんよ。ついでに埼玉県立近代美術館は椅子の美術館でもありますから、座ってくるのも忘れずに。

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そうそう、コインロッカーの宮島達男

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部屋の蛍光灯消すと良いという話を聞いて、やってしまいました

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そんなこんなで、久しぶりの埼玉県立近代美術館を堪能。ついでに商店街にある品揃え豊富な酒屋に行ったら…。昔は花陽浴が豊富にそろっている酒屋だったんだけれど、人気が出てきてだんだん品薄になってしまい、とうとう、抱き合わせでしか売らなくなってしまっていた。そして、その抱き合わせですら、売るものが無い状態でした。

京浜東北線に乗って神田まで。ちょっと歩いて三井記念美術館

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三井記念美術館

三井記念美術館『地獄絵ワンダーランド』たいへん楽しい。ま、水木しげるの原画も良いんですが、それはそれとして。

地獄絵は民衆への布教のための重要実用アイテムであったため、とにかく数が必要でして。なので、素朴な作品がインディーズでガンガン作られた、そこが魅力でもあるわけ。今回も“理解が乏しい絵師が描いた”立山曼荼羅やら、耳鳥斎による亡者がみんな楽しそうな地獄絵図など、たまらんものがたくさんである

耳鳥斎の地獄ワールドツアー|アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

そして、素朴絵の殿堂、日本民藝館からももちろん出品が。子供の落書き跡が残る「熊野観心十界曼荼羅」や、あの伝説の展覧会『つきしまかるかや』で衝撃を与えた、ヘタウマにしても限度というものがあるだろうな「十王図」8曲1隻など

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これが全編、しっかり見られるわけです。笑いを堪えるのに苦労する素晴らしい展覧会なのだった。

美術館を出て、次は三菱一号館美術館行くかなー、と。三越前あたりから何気なくメトロリンクに乗ったら、浜町のほうに連れていかれてしまった。最近はそんな路線があるのか…と知る。

なんだか疲れ気味でもあったし、結局、40分近くかけて、日本橋高島屋に辿り着いたときには、今日はそろそろ帰りましょう、という気分。銀ブラして、ダンジョン飯の最新刊を買ったりして、新橋から京浜東北線に。

桜木町で晩飯の買い物をして帰宅し、ジントニックなどいただきながらばんごはん

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また撮り溜めたやすらぎの郷など見つつ、おやすみなさい…

在華坊(@zaikabou)/2017年08月10日 - Twilog