金曜日、出社してお仕事。少し早めに上がって、みなとみらいへ
横浜美術館『原三溪の美術』を内覧会で見る。これはヤバいですね…。東博、京博、九博、東近美、細見、MIHO、MOA、五島、出光、根津、大和文華館、畠山、サントリー…いわゆるお金も権威もある系の日本中の美術館博物館から、集めに集めたりな名品。これ、全部原三溪が持ってたの?という驚き。
日本中から集められた国宝重文が、涼しい顔で、あら、ちょっと見ていきます?という軽いノリで並べられているのである…。これは鼻血が出る。
原三溪が記録した「美術品買入覚」がすごい。どの作品を、いつ幾らで買ったか書き付けた帳面が、国宝重文の隣に気軽に展示されてるんですよ!この国宝「高野切」は幾らで買いましたね、みたいなことが書いてある。多少なりともコレクター精神ヲタク精神持ってる人間からしたら、羨ましくて鼻血出して憤死モノなんですよね…殺す気か…
茶器のコーナーもヤバイ。益田鈍翁とか、松永耳庵とか、名だたる茶人との交友をご紹介しつつ、この茶碗はこんな茶会で使いました、みたいな紹介文付きで、名品優品がぎっしり並べられており。空間としての密度が異様で。ついでに展示されている関連資料も、コレクター原三溪のリアリティを高めている。
原三溪、さらに自分で描いたものも素晴らしいし(16の時に描いた牛もかわいいの)、パトロンとして支えた雅邦観山春草紫紅古径青邨靫彦大観御舟…の作品もぎっちり並んでるし。
コレクター、茶人、アーティスト、パトロン、そして実業家で震災復興の立役者、原三溪への羨ましさが爆発しながら見る展示だったのです。
前回の30周年記念コレクション展の展示も、かなりそのまま、一部展示替えしつつ、しっかり残っている。
企画展含めて、鼻血ものの内容の割に、たぶん、混まないと思うので。贅沢な空間を独り占めしに来ていただきたい。
とくに金土の夜間開館は贅沢過ぎる時間になるはずなので、お勧めしますよ、横浜美術館。
閉館時間までいて、出て、野毛へ。金曜なので混んでいるけれど、混み方に差がある…混んでいるところには並んでいるがそれ以外は空いてる感じ。落ち着いているところに入ろうと宮川町の『椿』へ
適当に何品か出しましょうか、と言われて、ぼんやり座って待っていると、いろいろと出てくる。まず、最初に出てきた、茄子が入った冷製茶碗蒸しみたいなのに枝豆ソースがかかってるみたいなのが(あいまい)、とてもうまい。やっぱり確かな店だな。
お刺身もクオリティ高いし、鶏肉とかしいたけを芋でくるんで炙って枝豆のすり流し的な何かも旨いし、そして鮎である…
4品に、ビール1本に、日本酒で、え、その値段でいいの?というお値段。やはりこういうお店は大事にしないといけないな、と、改めて思ったのでした。
その後、ちょっとこちらに寄ってから
流浪ぴーでダラダラしていたのでした