日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

清澄白河『八仙苑』の閉店と、東京都現代美術館と、元町公園プールのナイターと、南粤美食の旨いもの

8月15日、終戦記念日。朝のうちにまた日記を書く。5月に中国に行った話、とりあえず初日だけ片付ける。去年の台湾旅行の日記とか、結局、ちゃんと書いてないのもあるんだよな…。というか、去年の後半は日記がお休み状態でしたね。

昼前に出かけて、新橋乗り換えの清澄白河へ。東京都現代美術館に行こうと深川江戸資料館通りを歩いていて、さてどこかで飯を食べよう、よく行く中華料理屋はどうか…と、店の前まで行ってみると

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なんと、8月31日で閉店と…。このお店『八仙苑』は、東京都現代美術館に行く道にある、真っ当なものを食わせてくれる町中華の店であった。

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さいごに豚の生姜焼き定食を美味しくいただきました。

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八仙苑、会田誠も大勢で飲んでるのを呟いていたこともあるし、場所柄、現代美術関係者も、利用したことある人、かなり多いのではないか。深川めしの店とか洒落た店とかはわりとあるんだけど、大人数で気軽に使える店はなかなか難しい。八仙苑は手頃な値段でメニュー豊富で味も良かったし、酒も安かった。閉店すると美術関係者にも影響大きいかもしれない。

その足で、東京都現代美術館へ。リニューアル以来2回目。やっぱり、この空間は、好きだなあ

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コレクション展で、宮島達男の『それは変化し続ける それはあらゆるものと関係を結ぶ それは永遠に続く』をしばらく眺めていた

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『ひろがる地図』も無料の企画だけれど、例の地理人氏の「中村市」の地図や資料があったり、なかなか面白い企画だった。

その後、北上してぶらぶらお散歩。扇橋閘門を通りかかったら、ちょうど運転中だったけれど

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東京オリンピックのプレ大会で、泳ぐ場所に環境がひどすぎるというニュースのあとだったので、これを見て笑ってしまった。笑うとこじゃないんだけど

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『きれいな水辺で世界をお出迎え』

さらに、移転後はじめての無人プロダクションへ。大横川を背にした黒い趣のある建物。

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錦糸町が近いが、都現美から川沿い散歩も悪くないですね。小泉明郎の作品は、アメリカで、帰還兵の体験と日常生活がクロスオーバーする。VR的に再帰する戦場体験。帰還兵自身のトラウマを助長してないか、ちょっと心配になった。

錦糸町から電車に乗り、横浜へ。さらに山手へ。歩いて新山下のホームセンターに行き、昨日、台所で溶かしてしまったボールの替えを買う。さらに、トイレの換気扇が無い状態を引っ越し以来放置していたので、何か代わりになるものはないか…と思ったら、そのものずばり、トイレの換気扇があって購入。

新山下の酒屋でサバ専用日本酒を買って、さらに歩いて元町公園へ。今シーズン初めての元町公園プール

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元町公園プールのナイターは、暮れ行く陽、都会の中にぽっかり現れる森、高い空、樹々のさざめき、その間を抜ける涼しさを含んだ風、飾らない施設、空いているプール、人種も性癖も多様過ぎる客層の緩やかな一体感…何もかもが、私を自由にしてくれる場所だ。こんな天国が1時間300円で手に入るのですよ。

今日も、もくもくと泳ぐ中年男性、ひたすら飛び跳ねながら歌い続ける人、英会話教室開催中のカップル、中国語の家族、ゲイカップル、互いに良い意味で無関心の、あらゆる人々を違和感なく静かに包み込んで、ぬるい水の上に幸せな空気が漂っていた。ここで泳いでいる時が、横浜を改めて好きになる瞬間だな、と、いつも思う。

その後、待ち合わせて南粤美食へ。最近ご無沙汰していたけれど、数日前の宴会で、また我慢できなくなった感じでやってきたのですよ… 

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まずは、黒板に書かれているお勧めの、牛肉と空芯菜のエビみそ炒めを頼む。名古屋コーチンあるよ!というので、それも貰うことにする。さらに、貝柱のチャーハンも食べたい。そして、海老あるよ!というので、もう、勧められるままに、勧められるものはすべて食べてしまおう。調理法もお任せ。名古屋コーチンには腸詰も入れた方がいいよね?と言われるので、はいもちろんです。お任せです。

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牛肉と空心菜、こういう炒め物が、なんでこんなに、上品に、そしてうまみたっぷりに仕上がるのか。調味料は何を使っているのか。実に不思議

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名古屋コーチンは、腸詰と合わせて、なんというんでしょう、これも炒めているのか?中国は、例えば炒めるについても、さまざまな炒め方があるから…。とにかくもう、旨い旨いの言葉しか出てこない。

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海老は辛味から揚げに。唐辛子がほどよく、がぶりと頭から行ける海老の、まあ旨い事…

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そして貝柱の炒飯。間違いのない味。名古屋コーチンのスープをこの炒飯にかけて食べたら、なんだか罪な味がした。旨い旨い。

とにかく、このお店は、勧められるままに、全幅の信頼をよせて、何が出てくるか楽しみに待つ。そして何もかも、予想をはるかに超えて美味い。そういうお店なのだ。ご近所にこんな店があって幸せなのです。まあ、決して、安くは無いがな…。しかしこのクオリティのものを高級店で食べたらもっと高い。

幸せな気持ちでお散歩して帰宅したのでありました。

在華坊(@zaikabou)/2019年08月15日 - Twilog