土曜日、朝から家事を片付けて、昼過ぎに出掛ける。昼飯は桜木町でそばを食べて軽く済ます。新橋経由で乃木坂に向かい、国立新美術館へ
国立新美術館『MANGA都市TOKYO』を見る。これ、パリで行われた展覧会の凱旋帰国展なのですね。会場に入るとどーん、と広がるのは東京も模型と、次々に映し出される東京が舞台の作品、そして作品に併せて舞台となった場所にスポットライトが当たる
そのまわりにぐるりと、破壊される東京、江戸から時代を追って東京へ、東京を舞台にした漫画が並ぶ。これが思ってた以上に、フランスの人向けのトーキョープレゼンそのままで、銀座は日本のシャンゼリゼ、などと書かれている。
江戸時代の配分が多いのも、パリの人向けなのだろうか。監修は森川嘉一郎さんですね。各作品に、アニメ化されていれば、アニメーションもモニタで上映されているので、原画や複製原画などと、アニメーションを眺めているだけで、楽しくて時が経つ。
周囲の会話を聞くのも面白い。あまり美術館にいるような感覚ではなく、秋葉原のお店とかにいるような感覚になってくる。
江戸から現代の東京まで、漫画に描かれた様、象徴としての東京タワーや東京都庁、そういうものをじっくり見ていくのは楽しい。体系的に相当なボリュームがあった。CLAMPの東京バビロン再始動の話を聞いたのはこれを聞いた翌日だったので、いろいろ思うところがあったのだった。
最後、街に飛び出したキャラクター…というコーナーがあり、ラブライブの聖地巡礼などがテーマになっていたけれど、コンビニや公共交通機関にこういうキャラクターが出てくるのは最近は台湾や中国もだよな、と思った。(原作作品があって…というのは、日本に顕著かもしれない)
最後のショップもあったが、展示された作品の漫画などがある…わけではなく、アニメイトを再現してみました、みたいなグッズコーナーになっており、展覧会には出てこない鬼滅の刃のコーナーがいちばん大きいのも面白い。これ、パリだとどういう感じだったのだろうか。
2時間以上じっくり鑑賞。事前予約枠は一杯だったけれど当日枠が空いていたので良かったです。
お茶の水に出て、いつもの店で美味しいもの
さんまもお肉も
素敵なワイン
しかし、一番美味しいのは、小出のコシヒカリのおにぎりであった。滅茶苦茶うまいです、新米おにぎり
少し早めに出て、タクシー捕まえて東京駅へ。本当は今日から運航開始された、東京から竹芝に向かうバスに乗りたかったのだけれど、時間が合わなかったので
東京駅〜竹芝エリアの無料循環バス運行開始 「WATERS takeshiba」街開きに合わせ - TRAICY(トライシー)
電車で浜松町へ。そして竹芝へ。東海汽船の船はここから伊豆諸島に向かっているのだが
伊豆大島を経て神津島に向かう「さるびあ丸」は、繁忙期を除き、金土に横浜にも寄港してくれる。22時に竹芝を出る船は23時20分に横浜に着くのだが、なんと、竹芝から横浜だけの区間でも、乗ることができるのだ。今日はそれで帰宅してみよう、というわけ
売店でビールだけ買って乗船の列に並ぶ
つい最近就航したばかりの新さるびあ丸。東京から横浜は乗ったことはあるけれど、もちろん、新しいさるびあ丸ははじめて。乗り込んで、まずは座席に向かおう
80分の船旅、おおむねデッキで過ごすことのなるんだけれど、もちろん、座席はちゃんと割り当ててくれる。2等の船室か座席を選べて、どちらも1380円
実は東海汽船も、この東京と横浜の間の航路をアピールはしている。『東京湾夜景航路』として。しかしこれは、横浜から東京への経路なのです。
伊豆諸島に夜向かった船は、翌日の夕方に戻ってくるのだが、その時も横浜港に寄ってから竹芝に向かう。横浜大さん橋を18:10に出て竹芝に19:50に着くので、観光向けに販売するにはちょうど良い時間になっている。かつ、土曜日と日曜日という曜日も良い。
一方で逆の航路は、竹芝を22:00に出て、横浜大さん橋に23:20に着くので、そんな時間の横浜に着いてどうするの?となるのです。普通は。
しかし待て暫し。
23:20に大さん橋に着いても、みなとみらい線沿線や、京浜東北線沿線の人間ならそのまま帰宅できる。なんなら、野毛でそのまま朝まで飲んでも良いし、今ならGoToトラベルを活用して、近くのホテルに安く泊まっても良い。
今日は土曜日だけれど、金曜日の夜に都内で仕事が終わって、そのまま船に乗って家に帰るとか、なかなかの週末のはじまりなのではないだろうか…。
船に乗り込むと、多くの人がデッキに集まってきて、なんだかザワザワしていて、これから島に向かうぞ、という旅の雰囲気があふれている。
あとは東京に着くだけ、の横浜~竹芝よりも、こういう雰囲気もより楽しめるのではないだろうか。横浜から竹芝に向かうと、東海汽船の宣伝に誘われたカップルなどが結構いるらしいのですよね。300人近く乗った日もあったらしい。それよりも、旅立ちの空気の中で、自分(を含めて少数)だけは横浜で降りるのだ…という立場のほうが楽しい
船は竹芝を離れる。新しいさるびあ丸、なかなか足が速い。あっという間に、レインボーブリッジをくぐり
東京が遠ざかっていく
船の中を少し散策。新しい船は気持ちよい。レストランは出航前から営業しているので、横浜までで晩飯を食べることもできそう
機能的にまとめられているので、あまり無駄な空間はない感じ
受付にあったもの
デッキのベンチと、柳原良平さん
と、うろうろしているうちに
大井ふ頭の脇を通って、コンテナ船もたくさん見えて
徐々にデッキにいる人も減ってきて、寂寥感が増してくるのもよい感じ。
ベイブリッジをくぐり
横浜港が迫ってきた
大さん橋が迫り、
到着
以前乗った時は自分ひとりしか降りなかったけれど、今回は10人くらい降りた。同じような酔狂な楽しみの人、いるんですね
横浜から乗る人とすれ違い
すぐに出ていく船と
お別れ
船から降りた人はすぐに大さん橋から出ていくので、しばらく残っていたら、だれもいなくなってしまった
大さん橋に23:20に放り出されても困らない人、ぜひお楽しみいただきたいのです。なお、私は、このまま歩いても良かったんだけれど、酔っていてかったるかったから、タクシーで帰宅した模様…