日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

六本木回遊

芋洗い坂を下り、まず、SCAI×SCAIで平野薫、オオタファインアーツで草間彌生、ヴァイスフェルトで佐藤好彦、タロウナスでデュー・フェリス。草間彌生は大きなサイズのドローイングが沢山。とても贅沢な気分に。佐藤好彦という人は、工業製品のような作品、面白そうな作品を沢山作って伊いる人なのだな。
http://www2.tbb.t-com.ne.jp/hipopo-art/
さらに芋洗い坂を下る。商業ビルを改築中。ここって何があったっけ?

六本木ヒルズの広場に出ると、夏休みポケモンイベントを開催中だった。子供も勿論大勢いるんだけれど、外国人観光客も大層興味をお持ちの様子で…

亀マークが大変気になるんですが。
森美術館に行き、ル・コルビュジエ展をもう一度。やはりあれだ、この人のドローイングと彫刻は、あんまり、あれだ。アーティストというか、実務の建築家としてスゲー、なのだな。いや、新しい価値を創造するってのは勿論スゲーアーティストなんだけれど、しかし、そういう意味において、じゃなくて。
昔、竹中工務店のギャラリーでも見た
http://d.hatena.ne.jp/zaikabou/20060204/1139065531
実現されなかった建築物を長倉威彦がCGで再現した作品を、じっくり鑑賞。ソビエト連邦人民会堂コンペ案の、ソビエト宮。
西野達の展示も。西野達の最近の作品から言うと、え?森美術館で何をやるんだろ?という印象だったのだけれど。展示室の壁面に手描きされた巨大な時計と、もう一つ…遠方のビルに設置された巨大な時計。どちらもサイズは同じなのだけれど、距離感の違いで比較できないサイズ。それを、遠方からズームレンズで覗くという、なんだかよくわからない作品。展示室ではカメラが使えないので、展望台から撮影しました。まずは遠景

まったくわからないので、4倍で

んー?文字盤のようなものが…。さらに4倍

おお、時計?が見える…ような気がする。さらに4倍

光学4倍ズームではこれが限界です…。と、いうような時計が見えるという西野達の作品でした。
ついでに、展望台の隣で行われていた『天空の水族館 スカイ・アクアリウム』というのも、300円也の追加料金を支払って鑑賞。地上52階に水族館を作ってみました、という企画なのだけれど。見てみれば、要するに、『新しいインテリアとしてのアクアリウムの提案』つうんでしょうか、そういう、なかなかに香ばしい企画でした。水槽に珊瑚礁などを配置した綺麗な12の水槽の提案、みたいなのはまだ許そう、綺麗だし。
しかし、その後がいけない。サカナにとって相当ストレスフルな…いや、魚の気持ちは知らないので、人間に置き換えればストレスフルだろうなあ、という話なので、真相は不明だけれど…環境におかれた水槽。大きくは無い水槽に金魚がギチギチに詰められていたり、背景で映像がチカチカビカビカ動きまくっていたり、いろんな色の光が次から次へと変化していたり。動物愛護団体が見たら卒倒しそうな環境のてんこ盛り。やる気のなくなった金魚が『どうにでも好きにしたらいいじゃないですか…』という風情で、やる気無くプカプカ浮いていたりするんですが…。大丈夫なのか?これ。いや、まあ、魚にとっての環境の良し悪しはわからないので、まったく問題無いのかもしれませんが。
最初は喜んでいたのに次第に無口になって『なんか、もう生きる気力ないんじゃない?このクラゲ』とか言っている女の子とか、三枚に下ろすとどうなるか、という話を延々している親子連れなどを眺めながら、そそくさと退散したのでありました。