日毎に敵と懶惰に戦う

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西田 司+藤村龍至 URBAN COMMONS

BnakART NYKは横浜トリエンナーレ最終日で大変に混雑。ここ、明日からは閑散とするのだろうな…。で、今日のお目当ては、山本理顕ディレクションの『西田 司+藤村龍至 URBAN COMMONS』という建築の展覧会。
http://openers.jp/interior_exterior/news/news6077.html
私、このお二方はまったく知らなかったのだけれど、昨日、surroundさんに、3人のシンポジウムがありますよー、と教えていただき、来たのだった。来て正解だった。2時からはじまったシンポジウムは、建築関係の学生、建築の実務にかかわる人たちで満員の盛況
このお二方はまだ32歳なのだけれど、すでにさまざまなプロジェクトにかかわっていて、その手法などについては上記の紹介や、藤村さんのblogなどを見たほうがいいと思うんだけれど
http://www.round-about.org/2008/11/do_not_think.html
http://www.round-about.org/2008/11/21_1.html
シンポジウムでの話の中心になったのは都市におけるコミュニティのあり方で、お二人ともコミュニケーションにおける『適度な距離感』をどう作っていくか、ということに注目しているようだった。特に藤村さんの高円寺でのプロジェクトなど。
つまり、スクラップビルドではなく、かといってノスタルジーではなく、既存の街における文脈を尊重しながら、それに溶け込む、受け入れられ得る異物を投げ込むことで、時代の変化に応じたコミュニティのあり方を探っていく。それは街の文脈だけじゃなくて、人間関係の文脈においても、だ。そして建築が、そのありかたに介入するような積極的な役割を担う。そういう話であって、勘違いしたおじさんに聞かせたら、若いのになんでもっとドラスティックじゃないんじゃあ!といわれそうな、地に足の着いた話だと思った。
再開発、活性化、あるいは町興しなどを考えるうえでも非常に示唆に富んだ話で、確かに昔から繰り返し言われていることではあるんだろうけれど、それを具体的に建築で行っていくための手法という意味で、模型が沢山並んだこの展示は理解の助けになった。面白かったです。
終了後、ZAIMでお茶。こちらもいろいろと、お話面白かったです。ありがとうございます、また!